キャブレター
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出典検索?: "キャブレター" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2017年10月)
Bendix-Technico 製の ストロンバーグ式1バレル ダウンドラフトキャブレターModel.BXUV-3と、部品各部の名称1979年式 Evinrude Type I 船舶用サイドドラフトキャブレター

キャブレター (: carburetor, carburettor) は、ガソリン液化石油ガスなどを燃料とする予混合燃焼機関において燃料を空気と混合する装置である。フロート式や燃料噴射式などがある。ガソリンやメタノールのように常温常圧で液体の燃料はベルヌーイの法則を利用して吸入空気へ霧状に散布して、噴霧粒子が蒸発することで混合される。日本語では気化器と呼ばれる場合もあり、太平洋戦争前や戦後間もなくの頃はカーブレーターと表記されることもあった[1]
概要キャブレターの基本概要図

キャブレターの語源は、「炭化水素を混合する」という意味の動詞“carburet”に動作主名詞を形成する接尾辞“-or”または“-er”を加えたものである[2]。ガソリンなどのように常温常圧で液体の燃料に用いるものと、液化石油ガスLPG自動車)や圧縮天然ガス天然ガス自動車)のように気体の燃料に用いるものでは構造が異なる。

液体燃料用のキャブレターにおいて、燃料タンクから送り出された燃料は燃料チャンバー(: fuel chamber)と呼ばれる部屋に一時溜められる。溜められた燃料に一端が浸かるように、ジェットと呼ばれる細い管が設けられ、もう一端はエンジンの吸入空気が通過するベンチュリへ解放されている。ベンチュリは吸入空気の流路の途中を細く絞った構造で、吸入空気がベンチュリを通過するとき流速が増加する。流速が増加した吸入空気はベルヌーイの定理により静圧が低下する一方、燃料チャンバー内は大気圧に保たれているため、燃料チャンバーからベンチュリへと燃料が吸い出される。ジェットの出口は小さな穴、もしくは溝状で、吸い出された燃料は吸入空気へ霧状に噴出し、蒸発しながら拡散して混合気となる。

気体燃料に用いられるキャブレターは、吸気管に生じる負圧で作動するダイアフラムアクチュエータにより燃料流路の弁を開閉し、吸気管に送る燃料の量を調節する[3]

キャブレターよりも精密にエンジンの負荷状況に応じた空燃比で混合気を形成できる燃料噴射装置が普及し、燃費や排出ガス抑制に対する性能要件が高くなるにつれて、自動車やオートバイではキャブレターに代わって燃料噴射装置(フューエルインジェクション)を採用する車種が主流となった。レシプロエンジンを搭載した航空機ではキャブレターと燃料噴射装置のいずれも使われており、民間小型機ではキャブレターが長く使われて、燃料噴射装置へ移行したのは近年[いつ?]のことである。チェーンソー刈払機などのエンジンでは、燃料噴射装置に比べると電気が不要で構成部品が少なく、部品コストが低いキャブレターが使われている。
種類1961年式フェラーリ・250TRスパイダーの、フェラーリ・コロンボ Type125 “テスタロッサ”エンジン。6個のウエーバー製ダウンドラフト2バレルキャブレターが装備され、12気筒のそれぞれに1バレルずつが混合気を供給する。

液体燃料用のキャブレターは多様な形式があり、ベンチュリの数や方向、機能のほか、燃料チャンバーの方式により分類される。
ベンチュリの数ホーリー製Model#2280 2バレルキャブレターホーリー製の高性能2ステージ4バレル・ダウンドラフトキャブレター

最も単純なキャブレターはベンチュリが1個であるが、より多くの混合気を効率よくエンジンに供給するために複数のベンチュリを備えるものもある。1個の場合はシングルバレル、複数の場合はマルチバレルあるいはベンチュリの数を表現して2バレル、4バレルと呼ばれる。また、エンジンの負荷、すなわちエンジンに送られる混合気量に応じて2種類のベンチュリが段階的に働くキャブレターがあり、ステージドキャブレターあるいは2ステージキャブレターと呼ばれる。これに対し、エンジン負荷の全域を1つのベンチュリでまかなう方式はシングルステージキャブレターと呼ばれる。

例えば、直列4気筒エンジンでシングルステージの2バレルキャブレターが2個搭載される場合や、V型8気筒エンジンにシングルステージの4バレルキャブレターが2個搭載される場合がある。

ステージドキャブレターは、スロットル開度に応じてメインバレル(プライマリーバレル)と、二次バレル(セカンダリーバレル)が段階的に作動する。二次バレルは、メインバレルと同径かあるいはメインバレルより小径で、リンク機構やダイヤフラムアクチュエータにより動作する。メインバレルと二次バレルを2組持った2ステージ4バレルキャブレターもある。ボアの直径の相違やチョークバルブの有無などで、外観からシングルステージの2バレルと判別可能である。アクセル開度が小さいときはメインバレルのみを開き、ベンチュリを通過する空気の流速を増加させて高いベンチュリ効果を確保する。アクセル開度が大きいときは二次バレルも開いて、より多くの混合気を供給する。これにより、広い範囲で適切な混合気を形成する。ヤマハ・V-MAXのVブーストシステムもステージドキャブレターの一種である。
ベンチュリの方向吸気方向による分類。
1.サイドドラフト
2.アッパードラフト
3.ダウンドラフトアッパードラフトの一例。1925年のPelapone PD6定置エンジンKPGC10型スカイラインGT-RのS20型エンジン。縦置きエンジンにミクニソレックス製サイドドラフト2バレルキャブレターを3連装している。エアクリーナーボックスは純正でエンジン左前方のグリル付近から走行風の吸気を行っている。

吸入空気の流れる方向によって、ホリゾンタルドラフト(サイドドラフト)、アップドラフト、ダウンドラフトと呼ばれる。
ホリゾンタルドラフト(サイドドラフト)
吸入空気がキャブレター側面より入り、反対側へ混合気が送り出される。オートバイや船舶用船外機でもこの形式が多い。
アップドラフト
吸入空気がキャブレター下部より入り、上方へ混合気が送り出される。自動車用としては1930年代以前の古いエンジンで多く利用された。当時は直列式サイドバルブエンジンに高い位置のタンクからポンプなしで燃料を重力供給する手法が多く採られており、エンジン脇の低位置にキャブレターを置き、サイドバルブエンジンのインテークに混合気を送るレイアウトが多く、これにアップドラフト式の構造が適していたことによる。気化効率やレスポンスにおいてサイドドラフトやダウンドラフトに大きく劣るため、1940年代以降は自動車用としては廃れていった。現在は、一部の航空機用エンジンでこの形式が使われている。
ダウンドラフト
吸入空気がキャブレター上部より入り、下方へ混合気が送り出される。キャブレターの配置はエンジン直上または側面高位置となり、燃料ポンプを要するが、効率やレスポンスに優れることから、V型8気筒エンジンやOHV方式の普及が進んだ1940年代以降のアメリカ製乗用車に広く採用され、20世紀後半における自動車用の世界的主流となった。1980年代以降は燃料噴射装置が一般化したため姿を消していったが、軽自動車の廉価グレードでは1990年代の中盤まで、小型普通自動車のごく一部の商用車では2000年代の初頭まで、それぞれキャブレター仕様が存在していた。
ベンチュリ形式の種類ウェーバー製固定ベンチュリキャブレター(55DCO-SP型)キムコ製スクーター用のCV型キャブレターケイヒン製ピストンバルブ型キャブレター強制開閉式の一例、ケイヒン製FCRスライドバルブ型キャブレター
固定ベンチュリ式
スロットル操作によらずベンチュリの開口面積が常に一定の方式である。自動車用としては高性能エンジン用のウェーバーソレックスをはじめ、多くのアメリカ車日本車の一部のダウンドラフトキャブレターにみられる。今日ではこのタイプのキャブレターを製造するメーカーは少なくなっているが、日本国内ではオーイーアール(OER)が旧式のソレックスなどの更新向けにこのタイプのキャブレターの製造販売を続けている。オートバイにおいては、ハーレーダビッドソン1989年までこの形式のキャブレターを使用し続けていた。また、戦前から戦後間もなくにかけて使用されたリンカート(Linkart)キャブレターは、日本製の陸王でも日本気化器のライセンス生産品が搭載されていた。しかし、陸王が倒産した1960年代からは、日本製オートバイではこの形式のキャブレターが採用されることはなくなった。


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