キャッシュ・フロー
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「キャッシュフロー」はこの項目へ転送されています。ボードゲームについては「ロバート・キヨサキ#キャッシュフローゲーム」をご覧ください。

キャッシュ・フロー(cash flow、現金流量)は現金に相当する資金の流れ・出入りである。
概要

個人の口座を考えたとき、給与の振り込みは「現金の流入」であり、クレジット残高の支払いは「現金の流出」である。日々の生活を回すために現金の出入りを把握することは重要である。企業でも同様に、顧客からの代金支払いは「現金の流入」であり、仕入先への小切手払いは「現金相当資金の流出」である。現金の支払いが滞ることは不渡りそのものであり、企業の生命に関わる重大事項である。この「現金に相当する資金(キャッシュ)の流れ・出入り(フロー)」がキャッシュフローである。言い換えれば現金収入から現金支出を差し引いた資金の流れがキャッシュ・フローである。

損益計算書と異なり、現金収支を原則として把握するため、将来的に入る予定の利益に関してはキャッシュ・フロー計算書には含まれない。

キャッシュ・フロー会計 (cash flow accounting) とは、企業の経営成績を現金預金の増減をもとに明らかにするという会計手法のことである。欧米では古くからキャッシュ・フロー会計にもとづくキャッシュ・フロー計算書の作成が、企業に義務付けられている。

日本では、1999年度から上場企業は財務諸表の一つとしてキャッシュ・フロー計算書を作成することが、法律で義務付けられている。
現金及び現金同等物

現金及び現金同等物(: cash and cash equivalents)は現金とほぼ等価に扱える資金である。

キャッシュフローの計算対象となる「資金」は現金及び現金同等物を指す[1]。よって本稿ではキャッシュとも呼称する。

現金及び現金同等物は「現金」と「現金同等物」に分類され、具体例として次が挙げられる:

現金: 手許現金あるいは要求払預金

当座預金[2]

普通預金[2]

通知預金[2]


現金同等物: 容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期投資(3ヶ月以内)[3]

定期預金[4]

譲渡性預金(CD)[4]

コマーシャルペーパー(CP)[4]

売戻し条件付現先[4]

公社債投資信託[4]


種類
営業キャッシュ・フロー

日常的な、生産・営業活動によって稼得する現金と、それに要する現金コストの収支のことであるが、税の支払のように他のキャッシュフローに区分されないものも含まれる。

1万円現金で売り上げて給料で現金6千円を支払い預金に1百円の利子がついた場合、営業キャッシュ・フローは4千1百円の黒字。ただし、利息の受取額は投資キャッシュフローに含めて考えることもできる(借入金による利息の支払額が発生した場合は、財務キャッシュフローに含めることもできる)。東京証券取引所ジャスダック市場では、5期連続で営業キャッシュ・フローが赤字の上場企業は、上場廃止基準によって上場廃止となる[5]
投資キャッシュ・フロー

工場新設やビル建設・トラック購入などの設備投資有価証券投資に要する現金支払いと資産売却による収入のこと。5千円で工場を建てたら、投資キャッシュ・フローは5千円の赤字。
財務キャッシュ・フロー

財務活動による現金の収支のこと。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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