ガー
[Wikipedia|▼Menu]

ガー目
生息年代: 110?0 Ma
Pre??OSDCPTJKPgN
スポッテッドガー Lepisosteus oculatus
分類

:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱:顎口上綱 Gnathostomata
:条鰭綱 Actinopterygii
亜綱:新鰭亜綱 Neopterygii
階級なし:ハレコストーミ類 Halecostomi
:ガー目 LepisosteiformesまたはSemionotiformes
:ガー科 Lepisosteidae

英名
Gars
Garfishes
Garpikes
下位分類
本文参照

アトラクトステウス属 Atractosteus
レピソステウス属 Lepisosteus

ガー目(ガーもく、学名:Lepisosteiformes)は、条鰭綱に所属する魚類の分類群の一つ。ガー科 (Lepisosteidae)1科のみで構成され、スポッテッドガーアリゲーターガーなど2属7種が記載される[1]。また、学名に従ってレピソステウス目、レピソステウス科[2]と表記されることも多い。新鰭亜綱に含まれる現生の魚類として、アミア目と並び最も原始的な一群とみなされている[3]。新鰭亜綱の下に、ハレコストーミ類と呼ばれる区分があり、それに属している。真骨類には含まれない。

学名はLepisosteiformes(レピソステウス目)とされることが多いが、Semionotiformes(セミオノータスまたはセミオノートゥス目[4])と統合して扱われることも少なくない[5]。後者は(ガー科を除き)全て絶滅し、現生種はない。

学名は、Lepis(鱗の意)とosteus(骨の意)の合成語から成る。学名を直訳し、鱗骨魚科またはリンコツギョ科と書かれることもある[6]。硬鱗(ガノイン鱗)をもつことから、またそれが光沢を放つことから硬鱗魚(こうりんぎょ)または光鱗魚(こうりんぎょ)とも呼ばれる[7]。ただし、硬鱗をもつ魚類には、アミア目チョウザメ目ポリプテルス目などの異なる系統も含まれる。
分布・生態ガー目の化石種(Atractosteus simplex)。ガー類は白亜紀から始新世にかけてほぼ全世界で繁栄したが、現生種の分布は北アメリカ・中央アメリカに限局する

現生のガー目の魚類は北アメリカ東部・中央アメリカおよびキューバに分布し、ケベック州南部に生息するロングノーズガーコスタリカのトロピカルガーがそれぞれ北限と南限になっている[1]。基本的にすべて淡水魚であるが、汽水域でも観察されることがあるほか、キューバンガーなど一部の種類は海域にも進出することが知られている[1]

ガー類は水草の生い茂る浅場や三日月湖(河跡湖)、バイユーとよばれる湿地帯など、流れの緩やかな静水域に生息することが多い[1]食性肉食性で、ある程度まで成長したものは他の魚類や甲殻類を主に捕食する[8]孵化した仔魚は他の魚と同様に卵黄が付いており、それが吸収されるとアカムシボウフラミジンコ、その他の動物プランクトンを食べる。稚魚になると水に落ちた昆虫水生昆虫や小型の甲殻類も食べる。

水域の生態系では上位捕食者に位置する。特に、アリゲーターガーは成魚になれば、ほとんど外敵に襲われる心配がなくなる。しかし、ヤツメウナギ類の攻撃からは逃れることができない[9]。硬い鱗も破られてしまう。一方でヤツメウナギは皮膚から毒を含む粘液を分泌することで、ガーなどに捕食されることを防いでいる[10]
歴史

硬骨魚類および軟骨魚類において現生する目の中では、シーラカンス目ギンザメ目に次いで早く出現した[11]。Semionotiformes目は古生代ペルム紀後期の地層から最古の化石が見つかっている[12]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:65 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef