ガンタンク
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ガンタンク (GUNTANK) は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型機動兵器「モビルスーツ (MS)」のひとつ 。初出は、1979年放送のテレビアニメ機動戦士ガンダム』。

作中の軍事勢力の一つである地球連邦軍の試作機で、両肩のキャノン砲に前腕部と一体化したミサイル・ランチャー、無限軌道の下半身をもつ戦車のような機体。ガンダムガンキャノンとは腹部のコックピットとなるコア・ブロックを共通とする。主人公アムロ・レイが所属するホワイトベース隊に配備され、ハヤト・コバヤシリュウ・ホセイが主に搭乗する。

本記事では、外伝作品などに登場するバリエーション機についても解説する。
デザイン

メカニックデザイン大河原邦男による。ただし、バリエーション機などについては、大河原のデザインをもとにほかのデザイナーが担当している場合もある。

『機動戦士ガンダム』の企画案『フリーダム・ファイター』は、スポンサーの要請で当初予定していなかったロボットを登場させる方針に変更された[注 1]。これを受け、1978年9月に[1]大河原が用途別にデザインした3体のロボットのうち最後に描かれた[2]「重機甲型機動歩兵」が本機の原案となる[3]

当初は胸部に砲身が付いており、腕部が5本指のマニピュレーターになっているなどデザインに差異があるが、同月のうちに決定稿に近い形に変更された。この時点では(のちの)ガンキャノンとボディが共通のデザインになっており、これは頭部や下半身などを交換できる玩具としてのプレイバリューや、劇中でも戦闘で破損したパーツを交換するという「リアルさ」も考慮したものであった。しかし、スポンサーであるクローバーの経費的な問題や、アニメ制作の手間が増えるといった理由から、コア・ファイターを中心とした「コア・ブロック・システム」に移行していった[4]
設定解説

諸元ガンタンク
GUNTANK
型式番号RX-75 / RX-75-4
[5]
所属地球連邦軍
製造ジャブロー
生産形態試作機
全高15.6m[6] / 15m[7] / 19m[8]
頭頂高15.0m[5]
本体重量56.0t[6]
全備重量80t[7]
装甲材質超硬合金ルナ・チタニウム[8]
出力878kw[6](85,000馬力[8]
推力88,000kg[6]
センサー
有効半径6,000m[5]
最高速度70km/h[6] / 88km/h[8]
武装120mm低反動キャノン砲×2
40mm4連装ボップ・ミサイル・ランチャー×2
搭乗者ハヤト・コバヤシ
リュウ・ホセイ
他(「劇中での活躍」を参照)

連邦軍の「RX計画」(のちに「V作戦」に統合)で最初に開発されたMS[5]ジオン公国軍から極秘に入手したMSの断片的な情報をもとに開発される[5]。対MS用重戦車である[9]RTX-44をベースとしており[10]、2足歩行システムの実用化以前でもあったため、脚部をもたず無限軌道で走行する[5][11]。武装も長距離攻撃[12]・長距離支援用[13]の火器を有する。

メイン・エンジンとして下半身にタキム重工製のNC-4熱核反応炉を搭載するが[注 2]、8,000馬力の原子炉とガスタービンのハイブリッドとする説や[15]、MSの核融合炉搭載に失敗した場合を想定したガスタービン・エンジンと燃料電池とする説など[16]、動力については諸説ある[注 3]。いずれにせよ、出力不足からビーム兵器は使用できない[15]

当初は4機が製造されており[10]、2号機以降はコア・ブロック・システムが導入され[10]、MSとして分類される[19][9]。腹部のコア・ブロックのほかに、頭部にも砲撃手用のコックピットをもつが[14]、コア・ブロック側からすべてをコントロールすることも可能[10]。その後2回の改修を受け[19]、最終型の型式番号はRX-75-4とされる[5]。機動性や近接戦闘能力の低さから、量産は不適当と判断され[13]、計8機[15][注 4]で製造が中止されるが、MSという認識からコア・ブロック・システムを廃して再度重戦車に立ち返ったガンタンクIIとして再設計される[19]
機体構造
頭部
両肩と両腕部の武装を操作する砲手が乗るコックピットを有する。ミノフスキー粒子下における有視界戦闘を考慮し、透過性の高い特殊素材による防弾キャノピーを採用
[20]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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