ガラパゴスペンギン
ガラパゴスペンギン
Spheniscus mendiculus
保全状況評価[a 1]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ガラパゴスペンギン(Spheniscus mendiculus)は、ペンギン目ペンギン科ケープペンギン属に分類される鳥類。ペンギンの中で最も低緯度の赤道直下に生息する[1]。 ガラパゴス諸島のフェルナンディナ島、イサベラ島(西部、北東部[5])で主に繁殖する[6][7]。イサベラ島北部の一部が赤道より北にあるため、生息域はわずかに北半球にはみ出ている。バルトロメ島、フロレアナ島 全長53センチメートル[5][8]。(48-53センチメートル[4])。体重1.7-2.6キログラム[4]。フンボルトペンギン属の4種うち最小種[2]。種小名のmendiculus は「物乞いのような」の意で、ペンギンの中でも小形(3番目に小さい[1])であることに由来する[7]。メスよりもオスの方がやや大型になる[2][8]。 全身は短い羽毛で覆われる[4]。頭部や体上面の羽衣は黒色で[7]、眼から喉にかけて白い筋模様が入る[2][4]。下面の羽衣は白く、胸部には黒い斑点と不明瞭な黒い横縞が入る[2][4]。オスはメスよりも上面と下面の体色が明瞭[2][4]。 上嘴および嘴の先端は黒く、下嘴は黄色みのある淡色で[7][9]、基部の周辺は黒い[2]。肢(あし)は黒い[2]。虹彩は褐色である[10]。 眼の周辺や嘴基部に羽毛はなく、繁殖期になると黒斑のあるピンク色の皮膚が裸出する[2][7]。腹部の斑紋とともに、この裸出部の大きさや模様は個体により異なる[7]。オスは喉の白色の部分や、嘴基部の皮膚の裸出部がメスよりも広い[8]。 若鳥の上面は灰色で、頭部や胸部の斑紋がない[5]。 昼間に採食を行い[2][11]、水におよそ30秒未満(最長79秒)潜って採餌し[11]、夜間は陸上に上がって休む[7]。たびたび陸にも戻るが[7]、日中は海上で20-200羽の群れで採餌していることが多い[11]。ただし海水温が高く小魚が少ない時期には、通常、単独か番(つがい)または小さな群れで行動し、大きな群れを作ることはほとんどない[7]。 食性は動物食で、主にボラやサーディンといった1-15cmの魚類を食べ[11]、また甲殻類も食べると考えられている[4]。
分布
形態
生態成鳥(イサベラ島)