ガラクタ通りのステイン
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『ガラクタ通りのステイン』(ガラクタどおりのステイン)は、増田龍治原作・監督の3DCGアニメーションのシリーズである。
概要

キッズステーションで2002年12月31日22時50分から23時30分に先行放送の後、2003年1月6日から4月7日まで、毎週月・火・水曜日の12時00分に放送。ブラジルのカートゥーンネットワーク(ラテンアメリカ)でも放送。2008年8月4日から8月26日までtvkでも放送されていた。ファニメーションも制作に携わっており、アメリカ合衆国やカナダ向けのDVDをリリースしている。エピソード4話では極楽鳥を何度も切られて食べるシーンなったためこの回は末放送となった。

プロデュースはコガシュンスケが、キャラクターデザインは増田若子がそれぞれ担当。

各回は約7分(エピソード9?11?13話については約7分50秒)で、ステインが物を拾ってくることがきっかけとなって始まる、がらくたに満ちた通りを舞台にした超現実的な冒険を描いている。各回タイトルは、ステインや猫のパルバンが拾ってくるものの名称から来ている。

キャラクターボイスを担当する声優は存在しているが会話がなく、BGMと効果音だけで、ルーニー・テューンズ的に展開する。各回エンディングクレジットでは、キャラクターの姿が英語名と日本語名と共に現れ、登場人物が楽しそうに踊るところで締めくくられる。
登場人物
ガラクタ通りの住人たち
ステイン(STAIN)
声 -
うすいたかやす本作の主人公。男性。33歳。ガラクタ通りにやってきた理由は不明。靴や靴下を窮屈に感じてしまい、いつも裸足で歩いている。ガラクタをあさるのが趣味で、綺麗に光ったり綺麗な音を出すガラクタが好き。性格は、デリケートでシャイ、あまり他者との交流を望まないが、社会という集団の中からそっと離れて暮らしたいのであって、本当の孤独を嫌う。ガラクタ通りに住み着いて2年になるが、表の大通り(外の世界)には、ほとんど出かけない。
ふくれ顔ステイン(SWELLED STAIN)
第八話「リモコンロボット」でロボットS1-T3を飛ばそうとして苦労している時に登場。風船を膨らまそうとして空気が口中に逆流してしまった状態。このステインのように変化したキャラクターは何故か別キャラクター扱いでEDで紹介される。
格好いいステイン(HANDSOME STAIN)
第十四話「ハーモニカ」に登場。ステインの格好いい部分の集大成で鏡から出現。その性格はステインのそれをベースにした物だが、かっこ良さを鼻にかけ他人を見下す傾向にある。最後は鏡の世界に戻った。
パルバン(PALVAN)
猫科で性別はオス。年齢不詳。仔猫の時にガラクタ通りに捨てられた。その当時はかわいい仔猫だったのだが、様々な経験を積んで愛想のない巨大猫へと成長し、二足歩行も覚えた。ガラクタ通りでは、もっとも力のある存在なので、他の猫のように足音を隠す必要はない。胸に「恨」という漢字をつけているが、いつから付けられたものなのか詳しく知る者はいない。噂では、母を殺されたから、人間に虐待されたから、食べ物を横から奪われたからなどなど、さまざまなことを言われているが、そのどれもが憶測の域を出ていない。時々、ガラクタ通りから外に出て、人家にあがりこんでいる時がある。
顔なしパルバン(FACELESS PALVAN)
第五話「クレヨン」に登場。クレヨンによって描かれたパルバンの絵の顔が千切れて無くなった際にパルバンにそれが反映された物。顔の穴は一種のブラックホールになっており、怒りにまかせてステインを飲み込もうとする。ステインの手で新たに描き直されていくことで徐々に修復されていくが・・・。
ハーフクレイ(HALF CLAY、HALF PALVAN)
第十一話「粘土」に登場。ステインの顔を象った粘土像を頭に被せられ、粘土に意識を乗っ取られたパルバン。
クレイ(粘土)ステイン(CLAY STAIN)
第十一話「粘土」に登場。ハーフクレイから更にパルバンの全身が粘土に覆われ、ステインの全身像になった。ステインと友達になるも、雨と共に粘土が流れ落ちることで消えていった。
パイロン(PYLON)
ガラクタ通りに棲みついているヤシガニ。ヤシガニは、ヤドカリの一種でありながらもともと殻をかぶらない性質なのだが、この種のヤシガニは臆病な性格のためか工事用のパイロン(スコッチコーン)を常にかぶっている。群れをなして暮らしており、一匹のパイロンはそれほど危険ではないが、身の危険を感じると一列に並んで殻の中に閉じこもり、その並んだ列の向こうからはしばしば誘導されてきた自動車やバイクが突っ込んでくる。この車を誘導するパイロン独自の技を南方の島々では「タムタム」と呼んでいる。現代ではその言葉の意味を明確にできないのだが、「車も友達」という語彙を含んでいる。食用としてはかなり美味だが捕獲するのが困難であるため、捕獲するならば群れから離れて一匹だけになった「はぐれパイロン」を狙うしかない。なお、ガラクタ通りで見つかったパイロンの最大級は5メートルにもおよぶ。このときは、さすがに誰も捕獲しようとは考えなった。
指輪トカゲ(RINGS)
第2話登場 首に指輪をかけて二本足で歩くトカゲを「指輪トカゲ」と呼ぶ。学名は、RINGS。つまり、指輪トカゲとは単体を意味する言葉ではなく、この種のトカゲの総称である。メスはピンク色で頭にリボンをつけている。メスの中には指輪をつけていないものもいる。性格は呑気で、あまり深いことは考えていない。背びれは缶切り代わりになるほど鋭く硬い。
クビワイヌ(SQUEEZED DOG)
第7話登場 仔犬の頃に、首輪をはめられた状態でガラクタ通りに捨てられた犬。年を経て成長するごとに首輪がのどをしめつけていく。首輪はかなり強固なものらしく、色んな手を試したが、なかなか取れない。本人は「これも運命」として受け入れてはいるが、息苦しい状態が続くとついつい泣いてしまう。そんな時は、友人のフクロザルが静かに背中をさする。常に死と隣り合わせに暮らしているせいか、生命に対してやさしい。レギュラーキャラだが、登場話数は7、9、14話と数が少ない上、登場する尺も短い。
フクロザル(MASKED MONKEY)
第7話登場 サルと言われているが、いつも袋を被っているために本当にサルかどうかは定かではない。体には、いじめられたと思われるペンキの跡がついている。そんな体験のせいか、いつもはとても気弱な性格で常に何かに脅えている。しかし、袋を頭からかぶって頭を覆い隠すと、気性の激しさが表に出るようで、覗いた片目からは、世の中に対する怒りのようなものを発して自分の奥底に眠る殺意をあらわにすることにより少しは強気になれる。しかし、喧嘩になるとすぐに逃げ去ってしまう。クビワイヌは、唯一の友人。レギュラーキャラだが、クビワイヌと共に登場話数は7、9、14話と数が少ない上、登場する尺も短い。
ゲストキャラクター
イートン(EATEN)
第一話「卵」に登場。南米の
アマゾン川に生息している水陸両性のナマズ。ペットとして卵のまま輸入されたものが、ガラクタ通りに捨てられた。食欲旺盛で、口に入るものなら何でも食べてしまう。もちろん、そこに悪気があるわけではない。むしろ精神は穏やかで、いつもニコニコしている。その愛らしい姿が一部のマスコミに報道されてイートンをペットとして飼う愚か者が増えた。その後、多くの飼い主が行方不明となって社会問題に発展。肉は少々臭みがあり美味とはいえない。アルビノ(先天性白皮症)のイートンは、空を飛ぶとも言われ、インディオたちからは、「神のとぼけ顔」と呼ばれている。その腹の中におさまったものは、迷うことなく天国にいけると信じられている。なお、ステインは卵を拾った後、大切に育てたが、イートンに食べられそうになった際、直接的な描写はないが、やむなく殺して食べた。
着物美人(KIMONO BEAUTY)
第三話「肖像画」に登場。ステインが拾ってきた美人画。その絵の美人にステインは懸想し、妄想をする。パルバンは親切のつもりで美人の隣にステインを描き込んだが、逆にステインは絵の自分に嫉妬して切り取ろうとする。その時突風が吹き、美人画は空の彼方へ飛ばされてしまった。
極楽鳥(HEVENLY BIRD)
第四話「極楽鳥」に登場。籠入り状態でステインのもとに転がり込む。ステインは彼を食べようとしたが、追いかける際に転落した所を助けられ友情を感じた。しかしその冬の寒さに耐えられず倒れてしまう。ステインはせめて故郷の南国を最後に見てもらおうと南国を見立てたハリボテを作り、南国風の音楽を流した。そのハリボテをみて故郷を思い出しながら凍死、ステインは涙ながらに食べた。成仏し、その魂は子ども達の元に帰ったらしい。
ちび鳥 兄(OLDER LITTLE BIRD)


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