『ガス燈』(ガスとう、英: Gaslight)はパトリック・ハミルトン
(英語版)の1938年の戯曲。本作を原作としたサスペンス映画として、1940年の英国版と1944年の米国版があり、イングリッド・バーグマンがアカデミー主演女優賞を受賞した後者がよく知られている。
オリジナルのロンドン公演のキャストで1939年にBBCでテレビ放送されたことがある[1]。米国では1941年12月に『Angel Street』と改題されてブロードウェイで上演され、3年に渡るロングランとなった(主人公ジャック・マニンガムをヴィンセント・プライス、ラフ刑事をレオ・G・キャロルが演じた)[2]。
この作品(特に1944年の米国版映画)の内容から、1970年代後半以降「ガスライティング」が心理的虐待を表す用語として使われるようになった[3]。「en:Gas Light
」も参照この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権を侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください
。(2021年2月)(使い方)霧深いロンドンに、ある夫婦が暮らしている。夫に「物忘れや盗癖が目立つ」と指摘された妻は自分がおかしくなったのだと思い込み、不安に苛まれるようになる。しかし、それは夫がそう言い聞かせることで妻を精神的に追い込んでいたからだった。そこにはかつてアリスという裕福な女性が殺害され、宝石が盗まれた事件が関係しており、その犯人はまだ捕まっていなかったという事実があった。 ガス燈
ガス燈(1940年)
Gaslight
監督ソロルド・ディキンソン
脚本A・R・ローリンソン(英語版)
ブリジッド・ボランド(英語版)
原作パトリック・ハミルトン(英語版)
『ガス燈(英語版)』
製作ジョン・コーフィールド(英語版)
出演者アントン・ウォルブルック(英語版)
ダイアナ・ウィンヤード(英語版)
音楽リチャード・アディンセル
撮影バーナード・ノールズ(英語版)
編集シドニー・コール(英語版)
製作会社ブリティッシュ・ナショナル・フィルムズ(英語版)
配給Anglo-American Film Corporation
公開 1940年6月25日
上映時間84分
製作国 イギリス
言語英語
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ブリティッシュ・ナショナル・フィルムズ(英語版)の製作で、A・R・ローリンソン(英語版)とブリジッド・ボランド(英語版)が脚色、ソロルド・ディキンソン(英語版)が監督に当たった。 第二次世界大戦参戦直前の作品であるため日本では公開されなかった(キネマ旬報には『ガスの灯り』として紹介されているので輸入された可能性はある)。また、1944年にMGMが米国版を製作した際、高評価の本作と比較されないように、この英国版のプリントを市場から一掃しようとした[4] ため、稀少な作品となっているが、現在DVDなどでは1944年版と併せて収録されている[5]。 1944年のハリウッド・リメイク版よりも、イギリスの階級制度の残酷さをさりげなく描いた本作の方を高く評価している評論家は多い[4]。 Rotten Tomatoesによれば、6件の評論の全てが高評価で、平均点は10点満点中7.7点となっている[6]。 ガス燈
日本での公開
キャスト
ポール・マレン: アントン・ウォルブルック(英語版
ベラ・マレン: ダイアナ・ウィンヤード(英語版)
B.G.ラフ: フランク・ペッティンゲル(英語版) - 元刑事
ナンシー: キャスリーン・コーデル(英語版) - 小間使い
エリザベス: ミニー・レイナー(英語版) - 料理人
作品の評価
ガス燈(1944年)
Gaslight
監督ジョージ・キューカー
脚本ジョン・ヴァン・ドルーテン
ウォルター・ライシュ(英語版)
ジョン・L・ボルダーストン(英語版)
原作パトリック・ハミルトン(英語版)
『ガス燈(英語版)』
製作アーサー・ホーンブロウ・ジュニア(英語版)
出演者シャルル・ボワイエ
イングリッド・バーグマン
ジョゼフ・コットン
音楽ブロニスラウ・ケイパー
撮影ジョセフ・ルッテンバーグ
編集ラルフ・E・ウィンタース
製作会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
配給 ロウズ
セントラル映画社
公開 1944年5月4日
1947年6月3日
上映時間114分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費2,068,000ドル
興行収入2,263,000ドル(北米配収)
2,350,000ドル(海外配収)[7]
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メトロ・ゴールドウィン・メイヤーの製作で、ジョン・ヴァン・ドルーテン(英語版)とウォルター・ライシュ(英語版)、ジョン・L・ボルダーストン(英語版)が脚色し、ジョージ・キューカーが監督した。
イングリッド・バーグマンがアカデミー主演女優賞とゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)を受賞している。また、アンジェラ・ランズベリー(撮影当時17歳)の映画デビュー作であり、アカデミー助演女優賞にノミネートされた。