ガス機器
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ガス機器(ガスきき)とは、都市ガスLPガスを燃料として燃焼などをさせ、使用される器具の総称である。ガス器具と呼ばれることもある。目次

1 家庭用調理器具

1.1 ガスコンロ

1.1.1 ガラストップコンロ

1.1.2 セイフル


1.2 ガス炊飯器

1.3 ガスオーブン


2 業務用厨房機器

2.1 ガスレンジ

2.2 オーブン

2.3 焼物器(グリラー)

2.4 グリドル

2.5 チャーブロイラー

2.6 サラマンダー

2.7 フライヤー

2.8 炊飯器

2.9 回転釜

2.10 茹麺器

2.11 餃子焼き機

2.12 蒸し器

2.13 パン焼き釜(デッキオーブン)

2.14 ロースター

2.15 酒燗器

2.16 ウォーマーテーブル

2.17 食器洗浄機


3 温水機器

3.1 瞬間式温水機器

3.1.1 小型湯沸器

3.1.2 給湯単機能型給湯器

3.1.3 風呂給湯器(追焚付給湯器)

3.1.4 自動湯張り・高温差湯式追焚付給湯器

3.1.5 CO2削減高効率省エネ型給湯器(エコジョーズ)


3.2 貯湯式温水機器

3.2.1 飲料用貯湯湯沸器

3.2.2 業務用温水ボイラー


3.3 追焚機器

3.3.1 隣接設置(自然循環式)風呂釜

3.3.2 フリー設置(強制追焚式)風呂釜


3.4 給湯器(風呂釜)の給排気設備


4 暖房機器

4.1 ガスストーブ

4.2 ガスファンヒーター

4.3 温水循環暖房機器 (TES)

4.3.1 床暖房

4.3.2 パネルヒーター

4.3.3 温風機

4.3.4 浴室暖房乾燥機

4.3.5 温水式衣類乾燥機


4.4 ガス・ヒートポンプ (GHP)

4.5 吸収式冷凍機

4.6 ガスエアコン(旧商品)

4.7 ガス暖炉


5 新世代ガス機器

5.1 家庭用ガス発電・給湯暖房システム

5.2 家庭用燃料電池

5.3 ハイブリッド給湯器

5.4 商業用コージェネレーション機器

5.5 工業用コージェネレーション機器


6 その他

6.1 ガス衣類乾燥機

6.2 ガス生ゴミ処理機

6.3 工業用燃焼機器

6.3.1 ガス遠赤外線ヒーター

6.3.2 侵管ヒーター

6.3.3 はんだ付け炉

6.3.4 オフセット乾燥機

6.3.5 脱臭装置


6.4 ガス灯

6.5 CNG自動車(天然ガス自動車)


7 参照資料

家庭用調理器具

家庭で主に用いられるガスの調理器具は、以下のものとなる。
ガスコンロ ガラストップテーブルコンロ ガラストップビルトインコンロ

鍋やプライパンを利用した加熱調理を行う際に利用されるガス機器。ガスコンロ、あるいは単にコンロと呼ばれることが多い。固定せずに設置するだけのテーブルコンロ、下部の収納棚やオーブンと一体になったキャビネットコンロ、システムキッチンに組み込んで利用するビルトインコンロの3種類が家庭用としては一般的である。鍋等を加熱するバーナと、魚などを焼くためのグリル機能を持つが、中にはグリル機能を有しないものもある。天板のバーナ数はテーブルコンロやキャビネットコンロでは2口、ビルトインコンロでは3口が圧倒的に多い。

2007年の法改正を受け、2008年10月以降は、生産される家庭用コンロ全てにおいて全口への過熱防止センサーと立ち消え安全装置の取り付けが義務化された。その時点での流通在庫を除き、従来1箇所であったセンサーが複数箇所へとなることで、製品の単価が上昇することとなった。
ガラストップコンロ

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}以前[いつ?]は、テーブルコンロの天板の材質としては、ステンレスホーロー鋼板が主であったが、電磁調理器の手入れの簡単さとの差別化に対抗するために、コンロの天板にも耐熱ガラス素材を用いた商品が増えてきている。ただし、構造上バーナを設置するために、2ないし3箇所の開口を設けてあるため、電磁調理器のような完全にフラットな天板にはなっていない。東京ガスなどではピピッとコンロの商標で発売されている。
セイフル

安全なガス器具の呼び名として safe + full から命名された。通常コンロの片側に設定されている強火力バーナをなくして、左右共に標準火力のものにしたり、過熱防止センサーを全てのバーナに設置するなどして、安全を前面に押し出すものを言う。中には、点火つまみの形状を工夫してつまむ必要がないものにしたり、取っ手を大きく握れる形状にして弱い力でも使用できるようにしたものもある。
ガス炊飯器 ガス炊飯器

文字通りガスの火力で主に白米を炊きあげるための機器。ガスかまどは既に1902年には製品化されていたが、これは一般家庭には普及しなかった。現在[いつ?]のような形の炊飯器は1930年代にはすでに製品化されていたものの、価格があまりにも高いためにこれも一般に普及するまでには至らなかった。その後1955年に発売された電気炊飯器(自動式電気釜)に対抗して、同年末にはガス自動炊飯器が発売されている。

ガス炊飯器では、米の炊き上がりは釜の温度を利用して感知する。この感知の方法は、合金が一定温度になった時に融解する性質を利用したヒューズメタル方式と、磁性体が一定温度で磁力を失う性質を利用したフェライト方式が主流であった。しかしながら、ヒューズメタル方式は部品の耐用年数が短く一定期間での部品交換が必要となることと、作動温度のムラを無くすことが困難ため現在[いつから?]では生産されておらず、交換用のヒューズメタル(通称「ヘソ」)の部品供給のみが行なわれている。また、近年[いつ?]のマイコン機能を有するものの中には、釜の温度を直接測定して消火させる高機能なものも現れている。
炊飯専用
米を炊いて、飯にする機能のみを有しているものをこう呼ぶ。炊き上がった飯の保温機能やタイマーなどは装備していない。
ジャー付
炊き上がった飯を保温するための電気ヒータが内蔵されている。ヒータによる保温のため、ガス炊飯器であるが商用電源を必要とする。
ジャー・タイマー付
炊飯を開始するための時間設定ができるものをこう呼ぶ。なお、設定時刻に自動的に点火させるためにはガス栓を開放しておく必要がある。このためガスの接続は、ゴムホースではなくガスコードと呼ばれる丈夫なホースでの接続が義務付けられている。これらの中にはマイコン機能を有し、調理する物の種類や好みの仕上がりにするために、炊き上がりを細かく設定できるようになっているものもある。
ガスオーブン庫内に入れた食材を、ガスの燃焼で発生させた熱で加熱する調理器具。和食にはない調理法のためか、日本における利用頻度は欧米などと比べて少なく、製品のバリエーションも少ない。ローストビーフやピザなど焼いたり、ケーキやクッキーが調理できる。
ガス高速オーブン(コンベック)
ガスの燃焼熱を利用して加熱するオーブンのうち、庫内の熱気をファンで強制循環させるタイプのものをこう呼ぶ。コンベクションレンジとも言う。熱気が循環するため、庫内の温度ムラがなく、均一な仕上がりが期待できる反面、素材に直接熱風が当たるために表面が乾燥しやすいという欠点がある。2016年時点で市販されている家庭用ガス
オーブンは全てこのタイプになっており、以前は販売されていたファンのない単なるガスオーブンは現在製造されていない。ただし業務用機器においては、構造が単純で安価な非コンベクションオーブンも販売が継続している。
コンビネーションレンジ
ガス高速オーブンと電子レンジが一体となっているものをこう呼ぶ。名前は似ているが、対流を意味する「コンベクションレンジ」の場合は、ガス高速オーブン単体型を意味するので注意が必要。電子レンジで内部から加熱し、その後オーブンで表面から焼き色をつけるという調理法が可能となる。もちろん、ガス高速オーブン、もしくは電子レンジ単体としての利用も可能だが、オーブンとしての使用直後は、庫内温度が下がるまで電子レンジとして使用できないという欠点がある。
業務用厨房機器

飲食店等において、厨房用として用いられる器具のうち主なものは以下の通り。
ガスレンジ

コンロ、ストーブなどとも呼ばれる。鍋やフライパンなどを直火にて熱するために使用される。1口から複数口まで、寸法に応じて様々なバリエーションがある。メーカによっては、口数や火力などオーダーメイドで対応することもある。家庭用のテーブルコンロと同じく、台の上に設置するだけのタイプと、脚を有し自立するもの、オーブンと一体になったものがある。材質は腐蝕防止のためにステンレス製が多いが、バーナ部分のみは鋳物や鉄製となる。
スープレンジ(ローレンジ)
スープや出汁を取るための寸胴(ズンドウ)を長時間加熱するための専用レンジ。通常のレンジの天板の高さが800mm程度であるのに対し、これを500mm程度にして調理のしやすさと内容物の取り出しやすさを図っている。
中華レンジ
炒め物用のバーナ、スープ用のローレンジ、茹で麺用のバーナを1台にまとめたもので、中華料理店やラーメン店などで用いるためこの名前がある。複数の専用機器を用意する必要が無いため、設置スペースと費用面でのメリットがある。
オーブン

原理は家庭用のものと全く同じであるが、容量を大きくして大量調理が可能となっている。加熱調理のほかにも、冷めた食品の再加熱に用いられることもある。
スチームコンベクションレンジ
上記の他に、過熱水蒸気を庫内に用いることで、煮る・蒸す・焼く・炊く・茹でる等の調理も行えるものをこう呼ぶ。1台で複数の調理器の役割を果たせるため便利ではあるが、通常のオーブンと比べてかなり高価なものとなる。
焼物器(グリラー)

肉や魚を直火で熱する器具。上方から加熱する上火式と、下方から加熱する下火式、両方同時に使用可能な両面式がある。素材を直火で加熱するという古典的な調理法のため、調理できる料理は広範囲に及ぶ。大型のものは、コンベアに乗せた食材を連続して調理できるものもある。
グリドル

鉄板を熱してその上で肉や魚を調理する器具。平らな鉄板を用いるものと、溝(グルーブ)を切った鉄板を用いるグルーブドグリドルがある。
チャーブロイラー

ガスにより石等を加熱することで遠赤外線を発生させ、それによってステーキを調理する器具。ステーキ以外にも、魚なども焼くことができる。
サラマンダー

高温の炎を短時間素材に当てることで、表面に焼け焦げだけを付ける器具。内部の加熱はできない。グラタン・ピザなどの焼き色を付けるほかに、洋菓子の仕上げ等に用いられることもある。
フライヤー

油を高温に熱して揚げ物を調理する器具。加熱した油槽に食材を投入するタイプのものと、油槽を潜るコンベアに食材を乗せて、全自動で揚げ物をするタイプがある。ファストフード店などで使われるものの中には、設定時間で油槽に沈ませた籠が自動で上がるものもある。
炊飯器

米飯を調理するのは家庭用と全く同じだが、業務用は炊飯できる能力が大きいのが特徴。家庭用が2升炊き程度までなのに対して、いわゆる炊飯器としての形状で5升まで炊けるものもある。それ以上の炊飯量が必要な場合は、立体炊飯器を用いる。これだと、機種によっては1度に20kg以上の炊飯能力を有するものもある。さらに大量の能力が必要な場合には、コンベアで連続して炊飯できるものもあり、これだと1時間当たり数千食の炊飯が可能になる。
自動炊飯器
米櫃、計量器、洗米機、炊飯器を組み合わせて、全自動で洗米から炊飯まで行えるようにしたものを自動炊飯器、もしくは炊飯ロボと呼ぶ。
回転釜 ガス回転釜

大量の食材を同時に煮たり炒めたりする際に使用される。通常はバーナの上に鍋を乗せるが、回転釜では逆に釜の下部に加熱用のバーナが固定されている。釜そのものが巨大なため、内容物を取り出す時に人力では傾けられず、ハンドル操作で釜そのものが回転することからこの名称がある。大量かつ同一の食品を調理する目的でしか使用できないため、主に給食センターなどで利用される。
茹麺器

文字通り麺を茹でるための専用機器。目的によって、下記区別がある。
ラーメン釜
ラーメン専用の茹麺器。丸い茹籠(テボ)を利用する。それぞれの茹籠がセットされた場所で最も大きな対流が起きるよう設計されている。
日本そば釜
日本そばでは加熱時に茹籠を使用しないため、釜全体で大きな対流が起きるように設計されている。釜の隣に、出汁を保温するための湯煎機能を有するものもある。
スパゲッティ釜
四角い茹籠が複数ぴったり収まる四角い釜を有する。
うどん釜
うどんはデンプン質が茹で汁に溶け出しやすいため、特に大量の水を加熱できるように湯槽が大きくなっている。
冷凍麺釜
冷凍保存された麺類を加熱するために、特に強火力のバーナを備えており、連続調理の際にも温度が極力下がらないように設計されている。
自動茹麺器
セットされた茹籠がタイマーにより自動的に上がることで、誰でも同一条件での調理が可能となっている。
餃子焼き機

餃子は単に食材を焼くだけではなく、茹でてから焼くという手順が必要なため、グリドルに給水と排水の機能を持たせた専用の機器がある。焼く場合も蒸し焼きにするため、調理面全体を覆うためのフタが装備されている。
蒸し器

湯槽に溜めた湯を沸騰させ、その蒸気で加熱調理する機器。和食や中華では多用されるが、洋食で用いられることは少ない。木製の蒸籠(せいろ)を使用するものと、ステンレス製の引き出しに食材を乗せるドロワータイプ、密閉された調理庫を有するキャビネットタイプがある。
パン焼き釜(デッキオーブン)

パンやクッキーなどを調理するための専用オーブン。オーブン皿を細かく多段で収納することができる。単にガスの火力で加熱するだけではなく、調理の種類によっては給水することで庫内を加湿する機能も有する。
ロースター

焼き肉店などで客が自ら調理をするために使われる調理器。ロストルと呼ばれる鉄板を加熱して、その上で食材を調理するものと、石などを加熱してそこから発生する遠赤外線を利用して食材を加熱するものがある。調理の方法上どうしても煙が発生するため、換気機能を併せ持つ無煙ロースターなどもある。


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