カンブリア年代記
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『カンブリア年代記』(写本MS. Harley 3859, folios 190r-193r.、ロンドン大英図書館蔵)

『カンブリア年代記』(カンブリアねんだいき、Annales Cambriae)は、ウェールズの歴史を綴った年代記。カンブリアと呼ばれた地域をラテン語で綴った年代記で、ダヴェド(英語版)のセント・デイヴィッズで集められた10世紀以前の原稿をもとに書かれている。

「カンブリア」と名づけられているものの、本書はウェールズのみならず、コーンウォールイングランドスコットランド、場合によってはそれ以外の地域の年代も含められている。
資料

以下の4つが主要な資料として挙げられる。
MS. Harley 3859, folios 190r-193r.、
ロンドン大英図書館

MS. E.164/1 (K.R. Misc. Books, Series I) pp.2-25、London (Kew), Public Records Office蔵

MS. Cotton Domitian A.i, folios 138r-155r、ロンドン大英図書館蔵

Exeter, Cathedral Library, MS. 3514, pp. 523-8, the Cronica ante aduentum Domini.、エクセター大聖堂附属図書館蔵

ibid., pp. 507-19, the Cronica de Wallia.

1. は『ブリトン人の歴史』 (Historia Brittonum) の写本の中に無題名のまま収められており、オーワイン・アプ・ハウエル・ザー(英語版)の系譜の前にいきなり現れている。この年代記には表立った名前はついていないが、445年から977年までのものと思われ、最後の記事が954年で終わっている。このことからこの原稿は10世紀後半のものであると思われている。

2. はウェールズ南部のニースにあるシトー会の修道院で書かれ、13世紀のものと思われる。題名は Annales ab orbe condito adusque A. D. mcclxxxvi [1286] となっている。

3. はセント・デイヴィッズで書かれた本の一部にあり、題名を Annales ab orbe condito adusque A. D. mcclxxviii [1288] という。13世紀のものと思われる。

4. と 5. はウェールズ南西部、ホウィットランド(英語版)のシトー会修道院で書かれ、13世紀後半のものと思われる。


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