カレー_(ギリシア神話)
[Wikipedia|▼Menu]

カレー(古希: Καλη, Kal?, Καλλε, Call?, 「美女(Beauty)」の意)は、ギリシア神話に登場すると優雅を司る女神カリスたち(カリテス)の1柱。また別名で「カリス」(古希: Χ?ρι?, Charis)や「カレーイス」(古希: Καλλει?, Calleis)とも呼ばれる。日本語では長母音記号を省略しカレともいう。

木星の第37衛星カレの由来である。

ヘーシオドスの挙げるアグライアーエウプロシュネータレイアの「三美神」には含まれないが、一部にはパーシテアー、カレー、エウプロシュネーの3柱を「三美神」とする説もある。

ホメーロスの長編叙事詩イーリアス』では別名「カリス」とも呼ばれ、鍛冶の神・ヘーパイストスの妻とされる[1]。普段はヘーシオドスの挙げるアグライアーと同一視された。

紀元前1世紀ニュッサ出身の修辞学者・ソーストラトス(Sostratus)によればアプロディーテーと三美神・カリスたち(その名はパーシテアー、カレー、エウプロシュネー)との間に、美しさを巡って争いが起こった。判定人を担当していた盲目予言者テイレシアースがヘーパイストスの妻・カレーを一番美しいと判定した。この結果にアプロディーテーが怒り出し、テイレシアースを老女に変身させた。その返礼にカレーがテイレシアースに美しい長髪を与えたり、クレーテー島へ連れて行ったりした[2]

その名は古典ギリシア語で「美女」という意味であるため、一般的な形容としてよく使われる言葉である。
脚注[脚注の使い方]^イーリアス』18巻382。
^ Eustath. ad Hom. k 492 p. 1665, 47(ソーストラトスの断片集)より。

参考文献

高津春繁 『ギリシア・ローマ神話辞典』 岩波書店(1960)

ロバート・グレーヴスギリシア神話』(上・下、高杉一郎訳、紀伊國屋書店

関連項目

カレ (衛星)










ギリシア神話
神々

オリュンポス神

オリュンポス
十二神


ゼウス

ヘーラー

アテーナー

アポローン

アプロディーテー

アレース

アルテミス

デーメーテール

ヘーパイストス

ヘルメース

ポセイドーン

ヘスティアー

ディオニューソス

下位神

アスクレーピオス

エイレイテュイア

イーリス

ヘーベー

ヘーラクレース

ハルモニアー

ムーサ

カリオペー

クレイオー

エウテルペー

タレイア

メルポメネー

テルプシコラー

エラトー

ポリュムニアー

ウーラニアー


ホーラー

エウノミアー

ディケー

エイレーネー

タロー

アウクソー

カルポー

エウポリアー

オルトシアー

ペルーサー


モイラ

クロートー

ラケシス

アトロポス


カリス

アグライアー

エウプロシュネー

タレイア

パーシテアー

カレー

カリス


エリス

エニューオー

ニーケー

ビアー

クラトス

ゼーロス


ティーターン

ティーターン
十二神

オーケアノス

コイオス

クレイオス

ヒュペリーオーン

イーアペトス

クロノス

レアー

テイアー

テミス

ムネーモシュネー

ポイベー

テーテュース

後裔の神々

ヘーリオス

セレーネー

エーオース

アストライオス

レートー

アステリアー

ペルセース


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:43 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef