カレー(古希: Καλη, Kal?, Καλλε, Call?, 「美女(Beauty)」の意)は、ギリシア神話に登場する美と優雅を司る女神、カリスたち(カリテス)の1柱。また別名で「カリス」(古希: Χ?ρι?, Charis)や「カレーイス」(古希: Καλλει?, Calleis)とも呼ばれる。日本語では長母音記号を省略しカレともいう。
ヘーシオドスの挙げるアグライアー、エウプロシュネー、タレイアの「三美神」には含まれないが、一部にはパーシテアー、カレー、エウプロシュネーの3柱を「三美神」とする説もある。
ホメーロスの長編叙事詩『イーリアス』では別名「カリス」とも呼ばれ、鍛冶の神・ヘーパイストスの妻とされる[1]。普段はヘーシオドスの挙げるアグライアーと同一視された。
(Sostratus)によればアプロディーテーと三美神・カリスたち(その名はパーシテアー、カレー、エウプロシュネー)との間に、美しさを巡って争いが起こった。判定人を担当していた盲目の予言者・テイレシアースがヘーパイストスの妻・カレーを一番美しいと判定した。この結果にアプロディーテーが怒り出し、テイレシアースを老女に変身させた。その返礼にカレーがテイレシアースに美しい長髪を与えたり、クレーテー島へ連れて行ったりした[2]。その名は古典ギリシア語で「美女」という意味であるため、一般的な形容としてよく使われる言葉である。
脚注[脚注の使い方]^ 『イーリアス』18巻382。
^ Eustath. ad Hom. k 492 p. 1665, 47(ソーストラトスの断片集)より。
参考文献
高津春繁 『ギリシア・ローマ神話辞典』 岩波書店(1960)
ロバート・グレーヴス『ギリシア神話』(上・下、高杉一郎訳、紀伊國屋書店)
関連項目
カレ (衛星)
オリュンポス神
オリュンポス
十二神
ゼウス
ヘーラー
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タレイア
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