カレン・バーガー
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カレン・バーガー
Karen Berger
生誕 (1958-02-26)
1958年2月26日(66歳)
国籍 アメリカ合衆国
職業編集者
受賞インクポット賞(1990年)
アイズナー賞最優秀編集者(1992年、1994年、1995年)
アイズナー賞殿堂入り(2018年)
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カレン・バーガー(Karen Berger([?b??r??r])、1958年2月26日 - )は、アメリカン・コミックスの編集者。

1993年にDCコミックスが設立したヴァーティゴ(英語版)・インプリントの中心人物として、コミック界に多様なジャンルの成人向け作品が出版される流れを作ったことで知られている[1][2][3]。現在はダークホース・コミックスのバーガー・ブックスを運営している。2018年にアイズナー賞殿堂に迎えられた。DCの同僚だったリチャード・ブルーニング(英語版)は夫[4]
経歴
DCコミックス

ニューヨーク市立大学ブルックリン校英文学を専攻し、美術史ジャーナリズムを学んだ[2]。1979年に卒業するとDC社の編集者ポール・レヴィッツ(英語版)のアシスタントとなった[5]。それまでコミックと親しんでいなかったバーガーにとって、DCの主流であるスーパーヒーロー作品は「男性向け過ぎるように思われて」関心が持てず、別のジャンルに惹かれたという[5]。間もなくホラーアンソロジー『ハウス・オブ・ミステリー(英語版)』の担当になり[6]、女性主人公のファンタジー『アメジスト、プリンセス・オブ・ジェムワールド(英語版)』を立ち上げた[5]。ほかの担当作品には「一大SFソープオペラ」である『リージョン・オブ・スーパーヒーローズ』や[5]、ジョージ・ペレス(英語版)がフェミニスト的な視点を取り込んで再創造した『ワンダーウーマン』がある[2]

バーガーは創作上の自由を尊重しており、担当作品は既存の古いキャラクターを使っていても作家の個性が反映されたものになった[7]アラン・ムーア原作期の『スワンプシング』の担当を作者の一人でもあるレン・ウィーン(英語版)から引き継ぐと、同作が大人向け作品のジャンルを開拓するのに貢献した[8]ニール・ゲイマンに『サンドマン』を書かせて人気作家への道を開くなど[8][9]、この時期に新しい感覚を持った英国人クリエイターがDC社に流入したのにはバーガーの功績が大きい[10]。独自性の強いこれらのタイトルは、読者によって本流のDCユニバース(作中世界)と区別して「バーガーバース」と呼ばれた[7]

1993年にはバーガーを中心として大人向け作品のインプリントであるヴァーティゴが設立されるに至った[2]。当初は『サンドマン』や『ヘルブレイザー(英語版)』などDCから移籍したシリーズが多かったが[7]クリエイター・オウンド(アメリカンコミックの著作権は出版社が保有することが多いが、実作者が権利を所有することをこのように言う)のオリジナル作品が主流になっていった[8]。代表的なものには『プリーチャー(英語版)』や『フェイブルズ(英語版)』、『インビジブルズ(英語版)』、『Y:THE LAST MAN(英語版)』がある[11]。ヴァーティゴには実験的な作品を受け入れる空気があり[10]、作家性の強い作品が集まるブランドとしての評判を確立した[8]

2007年にはシニア・エディターのシェリー・ボンドとともにDCの新インプリントMinx(英語版)の編集統括に当たった。Minxはティーンの少女を対象としたコミックやグラフィックノベルを刊行していたが翌年に消滅した[12]

2012年12月3日、バーガーはヴァーティゴ役員を辞任することを発表した[13]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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