カルトレイン
[Wikipedia|▼Menu]

カルトレイン
カルトレインの急行、「Baby Bullet」。カリフォルニアアベニュー (California Ave.) 駅にて
基本情報
アメリカ合衆国
種類通勤鉄道
起点サンフランシスコ
終点ギルロイ
駅数32
開業1987年
路線諸元
路線距離124.6 km (77.4マイル)
軌間1,435 mm (標準軌)
線路数複線複々線
電化方式非電化
最高速度127 km/h (79 mph)
テンプレートを表示

カルトレイン (Caltrain) とは1987年に創業した、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコを始発とし、ギルロイ (Gilroy) までの約77マイル(約124キロメートル)を結んでいる郊外向けの通勤列車である。

全線非電化なので、ディーゼル機関車がダブルデッカーの客車数両(基本的には5両)牽引または推進運転する形(プッシュプル)で運行する。そのため、客車側の最後尾は遠隔制御できる運転台を備えた制御車になっている。カルトレインでは、平日に「Limited」と呼ばれる快速列車と、それに加えて朝夕の通勤時間帯に急行「ベイビー・ブレット (Baby Bullet) 」を運行させており、これらを利用する事でサンフランシスコ - サンノゼ間を最短1時間少々で行き来できるようになっている。週末は普通しか運行されず、本数も激減する。また、Baby Bulletは2往復しか運行されない。[1]

ゾーン5とゾーン6は、平日のみ朝方ギルロイ発3本、夕方ギルロイ行き3本(2010年現在)のみの運転。週末はこの区間の運行はなくサンノゼ・テイメン間のみ代行バスが数本走っているだけので、利用の際は注意が必要。
沿革
サザン・パシフィック鉄道の半島通勤輸送カルトレインの標準車両

サンフランシスコ半島の鉄道の歴史は、大陸横断鉄道の歴史より古く、サンフランシスコ - サンノゼは1863年に開業している。当初はサンフランシスコ・サンノゼ鉄道が運行していたが、この会社は1870年サザン・パシフィック鉄道に買収された。

この路線は通勤路線としての歴史も古く、20世紀初頭には10往復前後の列車運行が行われていた。1904年には複線化が行われ、第二次世界大戦中には輸送量はピークに達した。

サザンパシフィック鉄道は地域輸送に不熱心で、ロサンゼルスオークランドオレゴン州内の近郊輸送は1940年代までにバス化されたが、この区間は例外的にPeninsula Commuteという列車を走らせ通勤鉄道として存続した。しかしながら、赤字は避けられず、1977年、サザンパシフィック鉄道は州公益事業委員会に廃止の請願書を提出した。
カルトレインの登場

これを受けて、沿線地域の自治体によりカルトレインの運行事務局が設立され、1980年代にはサザン・パシフィック鉄道に運行補助が行われるようになった。運行事務局は車両や駅の、シャトルバスの運行を行い、カルトレインの名称を定着させた。

1987年には運行事務局は拡大し、半島回廊線運営委員会(Peninsula Corridor Joint Powers Board, 略称PCJPB)が設立され、州と沿線自治体の資金援助によって1991年路線運行権の買収が行われた。これ以降、カルトレインの運営は、運営委員会が一手に引き受ける事になった。

運営委員会の買収後、1995年7月には車椅子への対応、その5か月後には自転車の積み込み可能台数の増加が図られた。1998年にはサンフランシスコ市営鉄道のミュニ・メトロ線の延伸により、カルトレインとミュニ・メトロ線の乗換えが可能になった。2000年代初頭には道路との立体交差化などの安全工事が行われ、2003年6月にはBARTの延伸により、ミルブレー駅での両路線の乗換えが可能になっている。
電化計画カルトレインと接続する路線図

2020年後半にはサンノゼ・サンフランシスコ間の鉄道の電化が計画されている[2][3]。電化工事の完了は2022年4月の予定であった[4]が、2021年現在2024年後半の開業を予定している[5]。車両はシュタッドラー・レールKISSに置き換わる予定である[6]。また、カリフォルニア高速鉄道開通時には、全区間が複々線となり、始発駅も1.3マイル延伸されTransbay Terminalに移される予定である[7]
データ

移管開業年:1987年

路線距離(
営業キロ):約124.6km (77.4mi)

軌間:1435mm標準軌、4 ft 8? in

最高速度:約127km/h (79mph)

複線区間:全線複線、一部複々線区間有り


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:34 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef