この項目では、魚について説明しています。その他の用法については「カマス (曖昧さ回避)」をご覧ください。
カマス科
オニカマス Sphyraena barracuda
分類
カマス(?、梭子魚、梭魚、?)は、スズキ目カマス科(学名:Sphyraenidae)に分類される魚類の総称。カマス科はカマス属のみ1属で構成され、オニカマスなど27種が記載される[2]。バラクーダ(Barracuda)という英名でも知られている。秋冬時期のカマスを特に「霜降りカマス」という。 すべて海水魚で、太平洋・インド洋・大西洋の熱帯・亜熱帯域に幅広く分布する。主に沿岸域に生息し、サンゴ礁や岩礁の周囲で群れを形成し、活発に泳ぎ回る。食性は魚食性で、イワシなど他の魚類を貪欲に捕食する[3]。ヒトに対して攻撃性を示す魚類の一つであり、一部の地域ではサメよりも危険な存在と捉えられている[2][4]。 ほとんどの種類が釣魚あるいは食用魚として利用され、定置網・延縄などで漁獲される。肉は白身で淡白だが、生では水っぽく柔らかいため、刺身で食べられることは少ない。ほとんどが干物・塩焼き・から揚げなどに加工される。 細長い円筒形の体型をもち、全長は20-30cmほどの種類から2mに達することもあるオニカマスまでさまざまである[3]。口は大きく、やや突き出た下顎には鋭く強靭な歯を備える。側線がよく発達する一方、鰓耙はないか退化的[2]。 背鰭は2つあり、互いの間隔は広く離れている。前方の背鰭は5本の棘条からなり、後方は1棘9軟条。胸鰭は体側のやや低い位置にある。小離鰭をもたない。椎骨は24個[2]。 Nelson(2016)の体系において1属27種が認められている[2]。本体系はカマス科をサバ亜目で最も原始的なグループとして位置付けていたが[5][6]、分子系統解析ではアジ、カジキ、カレイ等と同じ系統 (Carangiformes) に属し、特にアカメ科、アクタウオ等と近縁であるという結果が得られている[7]。
分布・生態
形態
分類
カマス属 Sphyraena
オオヤマトカマス
ニシアフリカオオカマス Sphyraena afra
ヤシャカマス Sphyraena arabiansis
Sphyraena argentea
オニカマス Sphyraena barracuda
Sphyraena borealis
Sphyraena chrysotaenia
Sphyraena ensis
タイワンカマス Sphyraena flavicauda
オオメカマス Sphyraena forsteri
テナガカマス Sphyraena guachancho
Sphyraena helleri
イブリカマス Sphyraena iburiensis[9]
Sphyraena idiastes
Sphyraena intermedia
ヤマトカマス Sphyraena japonica
トラカマス[10] Sphyraena jello
Sphyraena lucasana
ホソカマス Sphyraena novaehollandiae
ダルマカマス Sphyraena obtusata
タイセイヨウカマス Sphyraena picudilla