この項目では、映画について説明しています。野菜については「カボチャ」をご覧ください。
カボチヤ
公開当時のスチル写真、左はカボチャを手にした斎藤達雄、右は坂本武
監督小津安二郎
脚本北村小松
原案小津安二郎
出演者斎藤達雄
日夏百合絵
坂本武
撮影茂原英雄
製作会社松竹蒲田撮影所
配給松竹キネマ
公開 1928年8月31日
上映時間57分[2]
製作国 日本
言語日本語
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『カボチヤ』(かぼちゃ)は、1929年(昭和4年)8月31日公開の日本映画である。松竹キネマ製作・配給。監督は小津安二郎。モノクロ、スタンダード、サイレント[3]、57分。
当時の松竹蒲田撮影所所長・城戸四郎が量産する方針を出したノンスターの短編ナンセンス喜劇の一本で[4]、カボチャを電車に乗って捨てに行くという物語。初回興行は電気館。併映作品は『銀蛇』(監督安田憲邦
)と『夏の日の恋』(監督野村芳亭)[5][6]。現在、脚本[7]・ネガ原版・上映用プリントのいずれも現存していない。小津は、「非常に短い尺の映画で、本作を演出した時期からコンティニュイティ(英語版)の構成方法がようやくわかりかけてきた」と、回想している[8]。公開当時の本作について北川冬彦は、スラップスティック専門の演出家・大久保忠素門下であった小津への影響を指摘している[9]。松竹が編集した『小津安二郎 新発見』において、同社は本作を「後年の小津の特長が現れた短篇喜劇の佳作」と評している[1]。 山田藤助(斎藤達雄)の家では、子どもたち(半田日出丸、小桜葉子)が「お母さん、今日もカボチャなの」というほど、連日のおかずはカボチャである。山田もそう思うが、それは自分の稼ぎの帰結であるため、口には出せない。「俺はカボチャが大好きだよ」と山田は言わざるをえない。しかしあまりのカボチャぶりに山田は電車に乗って、カボチャを捨てに行く。
あらすじ
スタッフ
監督・原案:小津安二郎
脚本:北村小松
撮影:茂原英雄
撮影助手:厚田雄春[10](ノンクレジット)
キャスト
山田藤助:斎藤達雄
その妻かな子:日夏百合絵
長男一雄:半田日出丸
妹ちえ子:小桜葉子
社長:坂本武
脚注[脚注の使い方]^ a b 『小津安二郎 新発見』、松竹(編)、講談社、2002年、p.229
^ 本作の尺については、松竹は2002年(平成14年)に編集した資料において「43分」としているが[1]、これは「1,175メートル」という尺長をトーキー標準の「24fps」で換算した数値である。サイレント標準の「18fps」で換算すれば「57分」であり、「16fps」で換算すれば「64分」である
^ Pumpkin、インターネット・ムービー・データベース (英語)、2013年2月9日閲覧
^ 蓮實重彦『監督小津安二郎』、筑摩書房、1992年、p.321
^ ⇒銀蛇、日本映画データベース、2013年2月9日閲覧
^ ⇒夏の日の恋、日本映画データベース、2013年2月9日閲覧
^ 貴田庄『小津安二郎の食卓』、筑摩書房、2003年、p.255
^ 田中眞澄『小津安二郎戦後語録集成』、フィルムアート社、1989年、p.120
^ 北川冬彦『映画への誘い』、温故堂出版部、1952年、p.140
^ 厚田雄春・蓮實重彦著『小津安二郎物語』、筑摩書房、1989年、p.117
外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、カボチヤに関連するカテゴリがあります。
⇒カボチャ - 日本映画データベース
⇒カボチャ - KINENOTE
Pumpkin - IMDb(英語)
表
話
編
歴
小津安二郎 監督作品
1920年代
懺悔の刃(1927年)
若人の夢(1928年)
女房紛失(1928年)
カボチヤ(1928年)
引越し夫婦(1928年)
肉体美(1928年)
宝の山(1929年)
学生ロマンス 若き日(1929年)
和製喧嘩友達(1929年)
大学は出たけれど(1929年)
会社員生活(1929年)
突貫小僧(1929年)
1930年代
結婚学入門(1930年)
朗かに歩め(1930年)
落第はしたけれど(1930年)
その夜の妻(1930年)
エロ神の怨霊(1930年)
足に触った幸運(1930年)
お嬢さん(1930年)
淑女と髯(1931年)
美人哀愁(1931年)
東京の合唱(1931年)
春は御婦人から(1932年)