カプリン酸
IUPAC名デカン酸
分子式C10H20O2
分子量172.26
CAS登録番号334-48-5
形状白色固体
融点31 °C
沸点149 °C/1.5 × 103 Pa
SMILESCCCCCCCCCC(O)=O
出典 ⇒NIST,
カプリン酸(カプリンさん、capric acid)は化学式 CH3(CH2)8C(=O)OH で表される、脂肪酸の一種である。IUPAC系統名はデカン酸 (decanoic acid) である。
有機合成や、香料、潤滑剤、グリース、ゴム、染料、合成繊維、食品添加物、医薬品など各種化学工業で用いられる。 カプリン酸の塩やエステルは様々な薬に使われている。カプリン酸は脂肪酸であるため、ある薬剤をその塩・エステルとすれば脂溶性が増し、脂肪組織への親和性が高くなる。薬品の脂肪組織中からの浸出は普通あまり速くないため、カプリン酸を使うことで長期作用性の注射薬(蓄積注射、depot injection)を作ることができる。例としてナンドロロン、フルフェナジン、ブロムペリドール、ハロペリドールが挙げられる。
医薬品
多く含む食品
ココナッツオイル
バター
表
話
編
飽和脂肪酸
(「*」印は揮発性)
C1 蟻酸*
C2 酢酸*
C3 プロピオン酸*
C4 酪酸*
C5 吉草酸
C6 カプロン酸
C7 エナント酸
C8 カプリル酸
C9 ペラルゴン酸
C10 カプリン酸
C11 ウンデシル酸
C12 ラウリン酸
C13 トリデシル酸
C14 ミリスチン酸
C15 ペンタデシル酸
C16 パルミチン酸
C17 マルガリン酸
C18 ステアリン酸
C19 ノナデシル酸
C20 アラキジン酸
C21 ヘンイコシル酸
C22 ベヘン酸
C23 トリコシル酸
C24 リグノセリン酸
ω-3脂肪酸
α-リノレン酸 (ALA)
ステアリドン酸 (STD)
エイコサテトラエン酸 (ETA)
エイコサペンタエン酸 (EPA)
ドコサペンタエン酸 (DPA) (クルパノドン酸)
ドコサヘキサエン酸 (DHA)
ω-6脂肪酸
リノール酸
γ-リノレン酸 (GLA)
ジホモ-γ-リノレン酸 (DGLA)
アラキドン酸 (ARA)
ドコサテトラエン酸
ドコサペンタエン酸 (オスボンド酸)
ω-7脂肪酸
パルミトレイン酸
バクセン酸
パウリン酸
ω-9脂肪酸
オレイン酸
エライジン酸
エルカ酸
ネルボン酸
ω-10脂肪酸
サピエン酸
関連項目
必須脂肪酸
多価不飽和脂肪酸 (PUFA)
魚介類の脂肪酸
トランス脂肪酸
主要な生体物質
炭水化物アルコール糖タンパク質配糖体脂質エイコサノイド脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体リン脂質スフィンゴ脂質ステロイド核酸核酸塩基ヌクレオチド代謝中間体タンパク質タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体テトラピロールヘムの代謝中間体