カフェ
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

この項目では、コーヒー中心の飲食店、喫茶店について説明しています。その他の「カフェ」および「カフェー」については「カフェ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
ゴッホ夜のカフェテラスクレラー・ミュラー美術館蔵 画題になったこのカフェ「カフェ・ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」は現存する。典型的なパリフランス)のカフェ

カフェ(: cafe、: caffe)は、もともとはコーヒー豆やそれをひいていれたコーヒー(珈琲)の意味[1]。転じて、客にコーヒーを飲ませるための・施設を意味する[1]ヨーロッパの都市などにある、コーヒーをその場で飲ませる店のことで、特にフランスパリオーストリアウィーンのものが知られる。新聞や雑誌がそこで読め、時の話題について談笑し、情報交換のできる場所として親しまれている。日本語では、コーヒー屋(コーヒーや)、喫茶店(きっさてん)とも俗称される。
名称

各国語の表記・発音は以下の通り。

フランス語: cafe(フランス語発音: [kafe] カフェ、パリ周辺ではキャフェ)

イタリア語: caffe(イタリア語発音: [kaf?f?] カッフェ)

英語: cafe(イギリス英語発音:[?kafe?] キャフェイ、アメリカ英語発音:[?ka?fe?] キャフェイ)

フランス語・イタリア語はコーヒーそのものを意味する名詞からの転用、英語はフランス語からの借用である。そのほか、日本語を含む多くの言語でフランス語の cafe に由来する名称が使われている。
カフェの特徴

建築家のクリストファー・アレグザンダーはストリート・カフェの存在理由について、「人びとが衆目のなかで合法的に腰をおろし、移りゆく世界をのんびり眺められる場所としての機能」を挙げている[2]。つまり、カフェは都市空間に溶け込むという都市生活者の潜在的な願望を叶える場所といえる。

また、アレグザンダーは繁盛するストリート・カフェの基本条件を挙げている[2]
地元の常連客と、その意識を共有するスタッフがコアを形成している。

オープンスペースと、それ以外の空間が別にあり、思い思いの流儀で時間を過ごせる。

アルコールメニューがあったとしても、朝でも夜でも出かけたくなる場所という意味でバーとは異なる。

パリの典型的なカフェ.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2021年7月)

街路に面し、歩道にせり出してテーブル椅子が置かれている。店内にはカウンターやテーブル席もある。

春、初夏、秋など 気候が比較的穏やかな時期には、一般に屋外の席のほうが好まれ、屋外席から先に埋まる傾向があり、客は道を行き交う通行人の姿や季節で変化する街路樹などをさりげなく鑑賞して楽しみつつ、同席の人と時の話題について談笑したり、あるいは独りでぼーっとしたり、ゆっくりコーヒーを楽しんだり、新聞などを読むことを楽しむ。

料金は立ち飲みカウンター席が最も安く、次に店内テーブル席となり、テラス席が一番高い(1物3価方式)。店のある場所やメニューによって違いがあるが、テラス席はカウンター席のおよそ2-3倍くらいと考えてよい。

芸術家文学者哲学者学者政治家などは、芸術的・文学的・哲学的・学問的・政治的な対話や議論を行い、思索を深めたり展開する場としても活用してきた歴史があり(芸術史、文学史、政治史などでも、しばしば特定のカフェの店名が、キーパーソンらによって議論が行われた場として登場する)、フランスの文化を醸成している場でもある。

会話は部屋の奥では行き詰まってしまう傾向があるが、次々と視界に入ってくる新たな通行人の姿などにも刺激されつつ対話をすると、自然と話題が広がってゆく。逆に客があえて外界と心理的に途絶したい場合は、店の最奥あたりに陣取るという自由もある。カウンター内の従業員と馴染みの人などは、カウンターでいつものたわいのない会話を楽しむ。

基本的にパリのカフェには有名店を除いてクーラーがなく、盛夏時は比熱の関係で涼しい店内テーブル席やカウンター席に座る人が多い。冬はもちろん店内席の方が暖かい。有名店には、冬でもテラス席に座りたい人のために、テラス用屋外ヒーターを設置している店もある(2021年7月に可決された「気候変動対策法」により、2022年から禁止されることになった)。こういう人たちは厚着をしており、トワレは地下にあるのが普通である。

給仕は原則としてウェイターで、何か用を頼みたい時は「ムッシュ」(英語の「ミスター」に相当)と呼びかける(「ギャルソン」は「坊主」に相当し、現在ではたとえ悪意がなくても侮蔑語になるので使わない)。

「カフェ」なので必ずコーヒーは提供しているが、それ以外のありきたりな飲料類(紅茶ミネラルウォーター、炭酸入りミネラルウォーター、コーラなど)もそれなりに提供している店は多い。その他、アルコール類ではビールワインなどを提供している場合も。店によってはパティスリーサンドイッチなどの軽食類も提供する。

濃度の傾向は店ごとに異なっているが、「コーヒーお願い」(Un cafe, s'il vous plait. アン・カフェ・シルブプレ)とシンプルに頼むと、最近では濃いめのもの(日本ではエスプレッソに分類される濃さに近いもの)が出てくることも増えてきた(だがあくまで、店ごとに傾向は異なる)。

フランスにおいても日本の田舎[どこ?]の店で出されるような「普通のコーヒー」(薄めのコーヒー)を注文したい場合(たとえばカフェインの過剰摂取を警戒したり、眠りづらい場合など)は、念のため「カフェ・アロンジェ(Cafe allonge、“コーヒー、薄めで”)」と注文すればよい。
カフェ小史
起源
エチオピア南西部にあったKingdom of Kaffa(1390年?1897年)からもたらされたと、Antonius Faustus Naironus[注釈 1]の著書 De saluberrima potione cahve (1671)[注釈 2] に記されている。17世紀にはエチオピアのコーヒーはモカに集積され、オスマン帝国へ納税してから出荷された。カフェやモカの語源は、現在のエチオピア南部諸民族州の少数民族の名前(カフィチョ人(フランス語版)、Mocha/Sheka)に由来している。
イスラム圏
イスラム圏にはヨーロッパより古くからコーヒーを飲ませる店があった。16世紀にはサファヴィー朝オスマン帝国に普及が始まった。史上初めてのカフェが登場したのは、1554年コンスタンティノープル(現イスタンブール)だった。オスマン帝国でカフェは、トルコ語で「コーヒー」を意味する"Kahve"から転訛した"Kafe"の名称で知られた。
ウィーン


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:56 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef