カノッサの屈辱_(テレビ番組)
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カノッサの屈辱
ジャンル
教養風バラエティ番組
経済情報番組
企画ホイチョイ・プロダクションズ
演出田中経一
杉本達
出演者歴史学者
仲谷昇(レギュラー版)
伊武雅刀(2007年版)
助手
西岡徳馬(2000年版)
語り
牧原俊幸(フジテレビアナウンサー)
基礎力を確かめよう
本間淳子(同上、当時)
オープニング服部克久『夕陽』
(演奏:ロンドン交響楽団
製作
プロデューサー桜井郁子
横澤彪(ゼネラルプロデューサー)
編集薗部健
制作フジテレビ

放送
放送国・地域 日本
放送枠JOCX-TV2
放送分30分
回数42

レギュラー版
放送期間1990年4月9日 - 1991年3月25日
放送時間月曜日 24:40 - 25:10
放送枠JOCX-TV2
放送分30分
回数42

20世紀最終講義
放送期間2000年12月31日
放送時間24:30 - 29:00
放送分270分

カノッサの屈辱2007 バブルへGO!! SP
放送期間2007年2月6日
放送時間25:08 - 25:59
放送分51分

カノッサ秋の特別講習 タイヤ幕藩体制と海外列強の展開
放送期間2008年10月16日
放送時間25:15 - 25:45
放送分30分

カノッサの屈辱 特別講習?ゲームの歴史? ゲーム宗教改革と民衆の勃興
放送期間2009年12月14日
放送時間25:25 - 25:55
放送分30分
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『カノッサの屈辱』(カノッサのくつじょく)は、1990年4月9日から1991年3月25日までフジテレビの深夜帯(JOCX-TV2)で放送されていた、ホイチョイプロダクションが企画した教養風バラエティ番組経済情報番組の要素もあった。

本放送終了後に数回特別版が放送されている。
概要
番組概要

現代日本の消費文化史を歴史上の出来事に(しばしばやや強引に)なぞらえて解釈し、あたかも教育番組の様な体裁を取って紹介(講義)する。案内人は仲谷昇が“教授”(レギュラー放送時)として登場する。仲谷教授の「やぁ皆さん、私の研究室へようこそ」[1]は冒頭の決まり文句となっている。大学の講堂で講義が終了するところや、人ごみの中から始まることもある。終わりには「これで、一通り、○○(その日の講義テーマ)の歴史がお分かりいただけたかと思います」と「では、今日はこの辺で…。また来週、この時間にこの研究室[2]でお待ちしております…」とあいさつをして締める。

番組タイトルの由来は、1077年に起こった、時の教皇と皇帝の対立から生じたことで知られる西洋史上の重要事件「カノッサの屈辱」から。ただし、番組内容との深い関わりや意味はない。

番組内で取り上げられるものは歴史上の著名な人物や出来事にちなんだ名称で登場し、解説の際に使用される図版なども歴史資料風にアレンジされたものである。構成の小山薫堂によると、『未来への遺産』(NHK総合テレビジョン)の構成をパロディ化したものであるという[3]。ただしNHKにないCMが入るにあたって、中CM前後に当該回テーマに関連する「基礎力を確かめよう」という簡易的な出題と解答がブルーバックでなされた。

深夜番組でありながら当時の若者に好評のうちに受け入れられ、1990年代前半のフジテレビの深夜番組黄金期を作り出した『JOCX-TV2』から続く一連の深夜枠で放送された個性的な番組群の中においてその頂点の1つに数えられる存在である。

フジテレビでは、番組の特番等による休止も多かった(番組では仲谷が「来週は休講と致します」というような表現で案内することが多かった)。したがって、製作のフジテレビよりかなり遅く始まったテープネット局の中には、9か月くらいで放送を終了した局もある。
マーケティング三部作・第二部

本番組が放送されていた枠(フジテレビ・月曜日深夜帯)ではホイチョイプロダクション製作の情報番組として、本番組の他に『マーケティング天国」『TVブックメーカー』という番組も放送された。「マーケティング天国」では現在を、本番組では過去を、『TVブックメーカー』では未来をマーケティングするというコンセプトがありこの3番組を「マーケティング三部作」と呼ぶ事もある。

『TVブックメーカー』は本番組の放送終了後に後番組として開始されたもので、本番組内で賭けるお金の単位を「カノッサの屈辱」に因んで「カノッサ」とした(なお、仲谷はこの『TVブックメーカー』のオーナーという設定になっている)。また当番組ではナレーションを務めた牧原俊幸は『TVブックメーカー』ではアシスタント、さらに1992年度後期に放送されたマーケティング3部作からスピンオフされた『5年後』では「1997年のフリーアナウンサー」と称して進行役を担当した。
後続への影響

本番組と同時期の1990年代に放送されていたバラエティ番組『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』では、「加納さんの屈辱」というコーナーコントを行っていた。教授役は「若仲谷昇」(わかなかや のぼる)名義で内村光良が演じ、若仲谷教授の講義の邪魔をする中年の男「加納さん」を南原清隆が演じた。また、南原は「加納さん」名義でCDシングル『加納さんのいいんじゃないッスか』という歌をリリースした。

本番組の形式を模しての演出が行われることも多く、以下に一例を示す。

プロ野球ニュース』 - 1990年12月にシーズン回顧コーナーにおいて。教授役は同番組キャスターの福井謙二アナウンサーが務めた。

ラブコンプレックス』 - 第6回にてエピソードの説明に。

ARIA The ORIGINATION』 - DVD第4巻(Navigation.4)に映像特典「ネオ・ヴェネチアの屈辱」として物語背景説明に。

水樹奈々『S.C NANA NETファンクラブイベント8』 - VTR企画『水樹奈々史 テルミドールの反動「深愛に生きたクレオパトラ奈々世 Presereved革命」』として水樹の半生や林原めぐみの台頭からキング・アミューズメント・クリエイティブ本部発足までのキングレコードを中心とした声優音楽の歴史を「水樹・クレオパトラ・奈々世」の半生と称して世界史風に紹介し、水樹の所属するKING AMUSEMENT CREATIVEの歌手や水樹と関係の深い歌手・音楽関係者も世界史の人物になぞらえて登場した。教授役はKATSU(angela)、ナレーターは水樹と同じくシグマ・セブン所属の大熊英司(本番組レギュラー放送時はテレビ朝日のアナウンサー)が担当。映像作品「NANA ACOUSTIC ONLINE」にて特典映像として再編集されたディレクターズカット版が収録された。

また歴史研究の体裁を取る教養風バラエティ番組『ジョージ・ポットマンの平成史』(テレビ東京)は、本番組が『未来への遺産』をパロディ化したのと同様に『映像の世紀』をパロディ化し、さらに架空の教授などを設定している点も共通している[4]
番組終了後
カノッサの屈辱展

番組の放送終了後、池袋西武百貨店のロフトフォーラムにおいて「カノッサの屈辱」展が行われた。エントランスには仲谷教授の胸像が置かれ、番組で使用されたフェイクイラストレーション等が展示されていた。また、番組中で出題された「基礎力をたしかめよう」の全問題が配布された。
特別版

前述した通り、放送終了後も持続する番組の人気を受け、何度か特別編が放送されている。特別版では数名が仲谷教授を補佐する形や、後任教授となる形を取った。

2000年12月30日深夜 - 特別編1放送。

2007年2月6日深夜 - 特別編2放送。

2008年10月16日深夜 - 特別編3放送。

2009年12月14日深夜 - 特別編4放送。

20世紀最終講義

2000年12月31日0:30 - 5:00(12月30日24:30-29:00)に、20世紀に活躍した人々を特集し「20世紀最終講義」という名目で復活した(当時は「一度だけ」の復活とアピールされていた)。これは「20世紀最後の日[5]に20世紀中にやり残したことを最後に完遂させたい研究を披露したいこと」(仲谷談)と、『TVブックメーカー』の最後のベティングが「ディズニーランドで投票できる20世紀最大の功労者は?」というものであったため(但し後にこの投票自体が中止)、その回答という裏コンセプトもあった。

仲谷教授も出演したが冒頭と最後のみ(エンディングで「21世紀にこの研究室でお会いしましょう…」と述べていたが、これが結果的に最期の講義出演であった)で、全体の進行として助手の西岡徳馬が出演。実際の講義内容はフジテレビ深夜番組全史であり、当時の番組に出演していたタレントたちの懐かしい姿が映し出されていた(レギュラー放送に比べてVTRの比率がかなり多かった)。

この講義では「新宿区河田町・大エイト帝国遺跡から歴史的な発見があった」との説明があるが、これは制作局のフジテレビが1997年3月まで使用していた新宿区河田町の旧社屋の事で、同地からお台場に移転するにあたって、放送ライブラリーの整理を行ったことに由来する。

講義は4時間半を6パートに分け、最初に1991年3月に行われた仲谷の引退記念講義として行ったテレビ総論を一部再編集したものを放送したのち、西岡による講義に移り、『やっぱり猫が好き』に出演した室井滋もたいまさこ小林聡美の3人が友情出演し、今回の講義用に特に撮り下ろした新作を生放送した。その他放送された番組に『冗談画報』から爆笑問題WAHAHA本舗が出演した回、『オールナイトフジ』の抜粋、『とぶくすり』の抜粋、『奇妙な出来事』から「笑いの天才」、『TVブックメーカー』の1991年9月9・16日放送分「水戸黄門由美かおるは何時に入浴するか」のベッティング(賭け)の模様と、その答え合わせ、『カルトQ』の1992年6月15日放送分「ファミリーレストラン」をテーマに出題した回の抜粋、『たほいや』の抜粋などである。
カノッサの屈辱2007 バブルへGO!! SP

2007年2月6日 25:08 - 25:59に、『カノッサの屈辱2007 バブルへGO!! SP』として21世紀初の復活を果たした[6](当時は「一夜限り」の復活とアピールされていた)。2006年秋に急逝した仲谷“教授”に替って講義をするのは、本番組のサブタイトルにも冠されている映画『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』(ホイチョイプロダクション製作)に出演した縁で就任した伊武雅刀“教授”(彼には、『白い巨塔』などで既に教授役の経験もある)。その講義内容は「携帯電話の歴史」と題し、自動車電話の時代から「ナポレ孫=正パルト[7]」の登場(ソフトバンクの携帯電話事業参入)までを網羅したものであった。
カノッサ秋の特別講習 タイヤ幕藩体制と海外列強の展開

2008年10月16日 25:15 - 25:45に、フジテレビ系にて放映。“教授”役の人物などは一切登場せず、牧原のナレーションのみであった。ブリヂストンの歴史を中心にタイヤ古代史(1965 - 1970年)、タイヤ中世(1970 - 1981年)、タイヤ近世(1983 - 1987年)に分けて進行された。また、BSフジでも放送された。余談だが、番組タイトルが「カノッサの屈辱」ではない。
カノッサの屈辱 冬の特別講習?ゲームの歴史? ゲーム宗教改革と民衆の勃興

2009年12月14日 25:25 - 25:55に、フジテレビで放映。前回と同様“教授”役の人物などは一切登場せず、牧原のナレーションのみであった。神聖ニンテンドーマ帝国任天堂)と大映像帝国ソニー)のゲーム開発史を中心に進行された。番組ラストは発売間近の『ファイナルファンタジーXIII』の宣伝で締められている。地域によって続けて同作品の宣伝を兼ねたゲームセンターCX地上波特別版が放映された。
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