カナダ
総督
Governor General of Canada
Gouverneur general du Canada
Gouverneure generale du Canada
総督紋章
総督旗
現職者
メアリー・サイモン
Mary Simon
就任日 2021年7月26日
地位総督
(カナダ元首代理)
庁舎リドー・ホール
カナダの総督(カナダのそうとく、英: Governor General of Canada、仏: Gouverneur general du Canada(男)、Gouverneure generale du Canada(女))は、カナダにおける総督。カナダ国王の代理であり、通常はカナダの首相の指名によって、任命される。 カナダはイギリス連邦に属し、カナダの国家元首であるカナダ国王はイギリス国王が務める。カナダ総督は、イギリス国王がカナダ国王としての務めをするための代理役として任命され、国家元首としての職務を行う[1]。加えて、名目上のカナダ軍最高司令官も務める。カナダ総督の起源は、17世紀頃のイギリス領北アメリカ植民地に始まる[2]。 任期は、コモン・ローのイギリス法体系の通例通り、明文化されず「陛下の仰せのままに」とされるが、5年がその目安となっている。公邸はオタワにあるリドー・ホールである。 国王は通常カナダ国外に滞在していることから、国王の代理として総督が任命される。国王がカナダの内政に関与することはなく、実質的な国王の権利行使はカナダ総督の任命のみである。それも通常カナダ首相の指名に基づいて行われ、国王の権利行使は形式的なものである。1867年から1931年までは、イギリス内閣の指名によって任命されており、カナダ首相による指名は、イギリスとカナダの関係が同君連合となったウエストミンスター憲章制定後である。「イギリス国王」は「カナダ国王」を兼位しており、実際カナダ滞在中などにはカナダ国王として行動するが、カナダ政府はイギリス政府から完全に独立している。 国王は国王大権を有し、行政権、立法権および司法権が帰属し、総督も君主の名により、それを用いることが許可されている。しかし、カナダは議院内閣制をとる立憲君主制度をとっており、総督が大権を行使することはほぼなく、実際は儀礼的なものに限定されている。規定は、1867年憲法法 (Constitution Act 1867) や1947年の勅許状等による。立法権は、カナダ連邦議会が持つ。連邦議会はカナダ国王、上院、下院で構成されている。行政権は首相及び内閣が有する。 「カナダ国王(イギリス国王)」代理として、長らくイギリス系白人男性のみが総督となっていた。
解説