カチューシャ_(曲)
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AKB48の楽曲、「Everyday、カチューシャ」とは異なります。

「カチューシャ」(ロシア語: Катюша)はソビエト連邦の時代に流行したロシアの歌曲である。作詞はミハイル・イサコフスキー、作曲はマトヴェイ・ブランテル(Матвей Блантер)である。日本でもいわゆるロシア民謡を代表する一曲として[1]広く親しまれている。目次

1 概要

2 ソ連以外での受容

2.1 恋のカザチョック


3 脚注

4 参考文献

5 外部リンク

概要

カチューシャという娘が川の岸辺で恋人を思って歌う姿を描いた歌曲である。カチューシャとはエカテリーナ(Екатерина)の愛称形である。

この歌の制作は、イサコフスキーとブランテルが1938年に出版社の仲介で引き合わされたことに端を発する。2人は依頼された新刊雑誌のための歌曲を完成させると、帰りの車中で早くも次の作品への構想を立てた。ブランテルが自らの率いる国立ジャズオーケストラのための曲作りを持ちかけると、イサコフスキーはその場で自作の詩を暗誦した。ブランテルは歌詞を書きとめながら、その時すでにリズムと旋律が頭の中に浮かんでいたという。

当初の歌詞は2番までしかなく、カチューシャの恋人が兵士として徴用されていることを示唆する内容はなかった。しかし当時の不穏な世界情勢を反映して、国境警備に当たる若い兵士を故郷の恋人が思って歌うという設定で3番と4番の歌詞が書き足された。こうして完成した「カチューシャ」は、1938年11月27日にワレンチナ・バチシェワ(Валентина Батищева)によってヴィクトル・クヌシェヴィツキー(Виктор Кнушевицкий)の率いるジャズ・オーケストラとの共演で初演された。この初演は好評を博し、アンコールに応じて3度も演奏された。

やがて1941年6月に独ソ戦(ロシアでは大祖国戦争と呼ばれる)が始まると戦場の兵士に広く愛されて歌われるようになり、代表的な戦時流行歌として定着した。替え歌も多く生まれ、「女性兵士カチューシャ」や「看護兵カチューシャ」など、亜種が多様に歌われるようになった。当時赤軍によって使用されたロケット砲カチューシャの愛称で呼ばれるようになったのも、この歌の流行による影響だといわれる。
ソ連以外での受容

戦後の東西対立期には同じ東側諸国にも広まり、現地語に翻訳されたドイツ語版[1]、中国語版[2]、ベトナム語版[3]などが現在でも親しまれている。

当初、枢軸国であったイタリアでは、1943年9月の連合国への無条件降伏後、「カチューシャ」のメロディに独自の歌詞をつけ、パルチザン蜂起を呼び掛ける歌として歌われている。イタリア語の歌詞は、共産主義者医師で自身もパルチザンであったフェリーチェ・カッショーネによって書かれ、冒頭の句から「風は鳴る Fischia il vento」と呼ばれた。この曲は「さらば恋人よ Bella ciao」とともに最も有名なパルチザン愛唱歌となり、その後、ミルババンダ・バソッティなどが自身のアルバムに収録している。

日本では、戦後になっていわゆるロシア民謡を代表する一曲として「ともしび」などとともにうたごえ運動の中で広く歌われた[4]。1956年7月にはダークダックスがシングル「ともしび」のB面として発売した。1959年第10回NHK紅白歌合戦では初出場の森繁久彌がこの歌を歌った。現在日本で一般に知られている日本語詞は関鑑子による訳詞である。

1988年発売のファミリーコンピュータ版『テトリス』では、各ラウンドのフィナーレでBGMに使用されている。また同年発売のファミリーコンピュータソフト『熱血高校ドッジボール部』でも、対ソ連戦のBGMとして使用されている。

近年では千葉ロッテマリーンズ松本尚樹西岡剛の応援歌としても使用されていた。

なお、『復活』の劇中歌として歌われ、戦前に流行した「カチューシャの唄」はこの歌よりも昔に作られたもので、全く関係ない。

1986年ユンケル黄帝液のCMでタレントタモリが60年代風のセットでツイストを踊ってた曲として替え歌で「疲れがタモレば、タモリのユンケルだ」とイタリアン・ポップス調(太陽はひとりぼっち風)のアレンジ風で使用された。


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