この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
出典検索?: "カセットテープ"
カセットテープ (英: cassette tape) は、記録用の磁気テープおよびその磁気テープを巻きつけるためのリールなどをケースの内部に収めてひとつにまとめたものであり、いわゆるカセット状態にしたものである。
音響用の磁気テープ分野内では、テープが露出する方式であるオープンリールと対比される。なおデータレコーダ専用の規格はカセットではなく「(データ)カートリッジ」などと称する場合が多いが、技術的には大きな差異はない。ただしオーディオ用カセットテープはテープを巻き取る回転軸を2本設ける場合が多く、コンピュータテープドライブ用データカートリッジは体積データ密度を高めるために回転軸が1本の場合が多い、という差異はある。 長所は、オープンリール方式と比べて取り扱いが容易なことである。磁気テープはリールであるハブやスリップシートなどと共に、ハーフやシェルと呼ばれる筐体内に収まってひとつになっており、それらがバラバラであるオープンリール方式よりも扱い易い。 短所は切り貼り編集に繊細さを要することである。また技術的に必然な特徴ではないが、カセットテープは小型で可搬性に優れるかわりに収録時間あるいは音質が犠牲となる。 下の主な規格の節で説明するように、音響用、ビデオ用などがある。 小窓がある標準ハーフと透明のシースルーハーフが存在する。カセット本体とインデックスシールやインデックスカードなどを紙や樹脂ケースに納めて販売する事例が多い。 音響用でもっとも普及したコンパクトカセットが開発されたのは1960年代初頭のことである。オランダのフィリップス社の技術者ルー・オッテンスが開発[1]。フィリップスの社内では1スプール方式(1穴方式)と2スプール方式(2穴方式)が試作され、同社はその段階で2スプール方式のほうが優れていると判断した。2穴方式のものは、(磁気テープ自体には2トラックを設定しておいて)カセットの表・裏を裏返すことでどちらのトラックを使うか選択でき、いわゆる表面・裏面(A面・B面)を変更できるという発想のものであった。フィリップスはこの新しい規格を1963年に公表することを決定。欧州では1963年8月に開催されたベルリン・ラジオ・ショー(現:国際コンシューマ・エレクトロニクス展)で、アメリカでは翌1964年に発表した。なお、同社は特許を申請せずに公開技術
概説
歴史開発元のフィリップス社のコンパクトカセット(上)とそのケース(下)
日本では1966年にTDKがOEMでカセットテープの生産を開始した[2]。1960年代後半や1970年代にラジカセが世界で爆発的に普及するとともにコンパクトカセットは音響記録媒体の主流となった。1970年代なかばには、蒸気機関車(SL)の走行音やライブ演奏の生(なま)の音をカセットテープレコーダー(やラジカセ)で録音すること(生録、なまろく)や、FM放送を録音すること(エアチェック)が流行しはじめ、生録好きやエアチェック好きの人々の家の本棚などに録音済みのカセットテープが大量に並ぶようになり、カセットテープの需要量はうなぎのぼりに増えていった。1979年にはソニーがウォークマンを発売し、人々はお気に入りの楽曲が入ったコンパクトカセットを日々持ち歩くようにもなっていった。音質にこだわる人々の間では1970年代にハイポジション(クロムポジション、IEC TYPE-II)用テープが普及した。
一方、1969年にはオリンパスがコンパクトカセットより小さなマイクロカセット規格を発表し、(この規格はコンパクトカセットよりかなり小さいという長所を持つ代わりに録音時間が比較的短かったり音質が良くないという欠点があるが)ヴォイスメモ装置や留守番電話機(留守電)の分野でかなり普及した。(なお、世に普及したコンパクトカセットやマイクロカセットの他にも、RCAビクターが1958年に開発したテーペット、アイワが1964年に開発したマガジン50テープカートリッジなど、独自規格のカセットテープも乱立したが、これらはあまり普及せずに終わった。)ベータ(上)とVHS(下)8ミリビデオ