カジノキ(梶の木[2]、学名: Broussonetia papyrifera)は、クワ科コウゾ属の落葉高木。単にカジ(梶)またはコウ(構)ともよばれる。枝の繊維は和紙の原料として用いられる。 和名「カジノキ」は、コウゾが古くは「カゾ」といい、本種はそれが転訛した名だといわれている[3]。中国名は「構樹」[1]。 古い時代においてはヒメコウゾとの区別が余り認識されておらず、現在のコウゾはヒメコウゾとカジノキの雑種といわれている。また、江戸時代に日本を訪れたフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトもこの両者を混同してヨーロッパに報告したために今日のヒメコウゾの学名が「Broussonetia kazinoki」となってしまっている。 原産地は不明であるが[2]、日本、中国、台湾に分布し、日本国内では中部地方南部以西の本州、四国、九州、沖縄に分布する[4][3]。山野に自生するが、日本には古くから栽培されていたものが野生化したものとみられており[4]、野鳥の糞から芽生えた若木がよく目立つ[2]。自然分布以外でも、人の手によって植栽されて庭や公園に植えられているものも見られる[4]。 落葉広葉樹の高木で[4]、樹高はあまり高くならず、10 - 12メートル (m) ほどになる[3]。樹皮は灰褐色で黄褐色の皮目があり、若木には褐色のまだら模様が入り、縦に短く裂けて浅い筋が入る[2]。一年枝はうぶ毛が多く生えるか、まばらに生えている[2]。葉は大きく、楕円形から広卵形で若木では浅く3 - 5裂し、表面に毛が一面に生えてざらつく[4][3]。
名称
分布・生育地
特徴
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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