カシオ計算機
[Wikipedia|▼Menu]

カシオ計算機株式会社
CASIO COMPUTER CO., LTD.

カシオ計算機本社社屋
種類株式会社
機関設計監査等委員会設置会社[1]
市場情報東証プライム 6952
1970年9月21日上場
略称カシオ、CASIO
本社所在地 日本
151-8543
東京都渋谷区本町一丁目6番2号
設立1957年(昭和32年)6月1日(創業:1946年(昭和21年)4月
業種電気機器
法人番号4011001030015
事業内容電子機器の製造・開発・販売
代表者増田裕一(代表取締役社長
資本金485億9,200万円
(2024年3月31日現在)
発行済株式総数2億4,152万914株
(2024年3月31日現在)
売上高連結:2,688億2,800万円
(2024年3月期)
営業利益連結:142億08百万円
(2024年3月期)
経常利益連結:179億20百万円
(2024年3月期)
純利益連結:119億09百万円
(2024年3月期)
純資産連結:2,311億53百万円
(2024年3月31日現在)
総資産連結:3,498億95百万円
(2024年3月31日現在)
従業員数連結:9,594名
単体:2,480名
(2024年3月31日現在)
決算期3月31日
会計監査人有限責任あずさ監査法人
主要株主日本カストディ銀行 19.28%
日本マスタートラスト信託銀行 16.03%
日本生命保険 5.35%
有限会社カシオブロス 4.12%
SMBC信託銀行 2.62%
三井住友銀行 2.37%
三菱UFJ銀行 1.69%
公益財団法人カシオ科学振興財団 1.38%
樫尾隆司 1.36%
三井住友信託銀行 1.27%
(2021年3月31日現在)
主要子会社山形カシオ株式会社
カシオヒューマンシステムズ株式会社
カシオ情報機器株式会社
カシオビジネスサービス株式会社
Casio America,Inc.
カシオ(中国)貿易有限公司
関係する人物樫尾茂
樫尾忠雄
樫尾俊雄
樫尾和雄
樫尾幸雄
外部リンク ⇒casio.jp
テンプレートを表示

カシオ計算機株式会社(カシオけいさんき、: CASIO COMPUTER CO., LTD.)は電卓電子辞書電子楽器時計などを扱う日本電機メーカー。本社所在地は東京都渋谷区本町1-6-2。東京証券取引所プライム市場上場日経平均株価の構成銘柄の一つ[2]

製品やサービスなど正式なブランド名としてカシオ(CASIO)が使われている、また同法人を示す通称としても使われる。

「カシオ計算機」の社名が象徴するように、創業時は電気式計算機(リレー式計算機 14-Aなど[3][4])などを生産、後に電子式卓上計算機(電卓)を発売する。その後、電卓デバイスを基礎に事業分野を拡大し、現在の主な事業分野は電卓、電子文具、時計などの個人向け情報機器や、システム機器、電子デバイスなどの製造と販売。近年は電波時計や電子辞書、TFT液晶などを主力商品として積極的に展開している。かつては携帯電話、デジタルカメラも手がけていたが現在は撤退している。

かつての本社は新宿住友三角ビルにあったが、後に初台に自社ビルを建設した。

社是は「創造 貢献」で、これは「世の中になかったものを創造することによって社会に貢献する」という意味である。英語ではそのまま「Creativity and Contribution」と英訳されている。
ブランドイメージリレー式計算機 14-A(国立科学博物館の展示)

「計算機」の名の通り、電卓以前のリレー式計算機14-Aから電卓の時代を通って成長した企業・ブランドであり、電卓及びそれに類する電子製品のメーカーとして知られる。

特に大ヒットした電卓カシオミニにおいて顕著だったが、大胆な価格設定と割り切ったスペックでどこでも簡単に使える、といった新しい切り口の製品を発売し、時には新しい商品分野のブームの端緒となるようなヒット商品も作る。「糸井重里の萬流コピー塾」において題「ワープロ」への投稿で (松) の評価を取った「今買うな、カシオがきっと、何かやる」[5]や、パソコン雑誌『PC-WAVE』の「目の付け所がカシオ」(シャープの宣伝コピー「目の付け所がシャープでしょ」のパロディ)といった言葉がある。
ブランドロゴの由来

創業者の名字「樫尾」をヘボン式ローマ字で書けば「KASHIO」だが、これをあえて「CASIO」としたのは、創業当初から「世界で親しまれる企業になる」という目標があったため。このロゴであることから、日本以外では日本の企業と思っていない人も多い。特にイタリアの企業と間違われやすい。ちなみにイタリアの元子役サルヴァトーレ・カシオ(Salvatore Cascio 出演作:ニュー・シネマ・パラダイスなど)はカシオのCMに起用されたことがある。
役員
取締役

代表取締役
樫尾 和宏増田 裕一

取締役
高野 晋樫尾 哲雄山岸 俊之

社外取締役
尾ア 元規数原 英一郎

取締役 監査等委員(常勤
山口 昭彦

社外取締役 監査等委員
千葉 通子阿部 博友
執行役員

社長
増田 裕一<CEO 兼 CHRO>

専務執行役員
樫尾 隆司<コーポレートコミュニケーション本部長>

常務執行役員
高野 晋<CFO>樫尾 哲雄<CS本部長>持永 信之<NBセンター長>太田 伸司<教育BU 事業部長>篠田 豊可<環境戦略・次世代環境構築担当>伊東 重典<営業本部長>河合 哲哉<開発本部長>

執行役員
山岸 俊之<コーポレートガバナンス戦略担当>稻田 能之<物流部長>田村 誠治<IR・財務戦略担当>加藤 朋生<カシオアメリカ 会長>鳴瀧 康正<経営統轄部長>田中 徹<カシオ中国董事長>山下 和之<カシオヨーロッパGmbH 社長>前田 卓紀<サウンドBU事業部長>藤井 茂樹<システムBU事業部長>
沿革

(以下の記述においては、「世界初」といったような表現に付随している形容に注意。たとえばQV-10の場合「液晶モニターつき」という部分が「世界初」なのであるが、同機の成功要因はそのような個別の機能というよりも、価格の安さなどを含む総合面にあり、一部メディア等が囃しがちな「世界初」に注目することは、むしろ要点を見逃す原因となる)卓上型電子計算機の広告(1967年)世界初の液晶モニタ搭載デジタルカメラ
QV-10電子楽器CZ-300032ビットゲーム機ルーピー

1946年(昭和21年)04月 - 樫尾忠雄が東京都三鷹市(当時は北多摩郡三鷹町)に樫尾製作所を設立。

1954年(昭和29年)12月 - 機械式計算機が主流だった時期に歯車などの機械的機構を用いず、演算素子に継電器(リレー)を使った小型純電気式計算機の試作機を完成。

1957年(昭和32年)06月 - 商用機「14-A」を世界で初めて開発した[6][7]。開発に携わった忠雄・俊雄和雄幸雄の樫尾四兄弟によってカシオ計算機株式会社が設立される。初代社長は四兄弟の父親である茂が就任する。

1965年(昭和40年)09月 - 電子式卓上計算機「001」発売。

1972年(昭和47年)08月 - 世界初のパーソナル電卓「カシオミニ」を12,800で発売し、後継シリーズも合わせて累計1000万台以上の爆発的ヒットを記録。

1974年(昭和49年)11月 - 世界で初めてのフルオートカレンダー(大の月・小の月・閏年の調整が不要)機能を搭載したデジタルウオッチ「カシオトロン」発売。

1978年(昭和53年)01月 - 初の名刺サイズ電卓「カシオミニカード」(LC-78;厚さ3.9mm)発売。

1979年(昭和54年)07月 - 東京都西多摩郡羽村町(現羽村市)に羽村技術センター完成。

1980年(昭和55年)01月 - 電子楽器「カシオトーン」発売。

1981年(昭和56年)11月 - 第一回カシオワールドオープンゴルフトーナメント開催(指宿)。

1982年(昭和57年)11月 - 8bitパーソナルコンピュータ「FP-1100」と廉価版「FP-1000」を発売。

1983年(昭和58年)04月 - 落としても壊れない腕時計G-SHOCK」(ジーショック)1号機「DW-5000C」発売。

1983年(昭和58年)06月 - 世界最小のポケット型液晶テレビ「TV-10」発売。

1983年(昭和58年)10月 - カシオ初のゲーム機「PV-1000」、「PV-2000」発売。

1983年(昭和58年)11月 - クレジットカードサイズの電卓「フィルムカード」(SL-800)発売。

1984年(昭和59年)10月 - 最小限のスペックで低価格を実現したMSXPV-7」発売。

1985年(昭和60年)03月 - 超薄型デジタルウオッチ「ペラ」(FS-10)発売、業界初のミリオンセラーとなる。

1991年(平成03年)11月 - ラベル印刷機「ネームランド」(KL-1000)発売。

1995年(平成07年)03月 - 世界初の液晶モニターつきデジタルカメラQV-10」発売。

1995年(平成07年)10月 - 32ビットRISCCPU搭載のゲームマシン「ルーピー」発売。

1997年(平成09年)07月 - ハンドヘルドコンピュータ「CASSIOPEIA(カシオペア)」を発売。

1998年(平成10年)01月 - 渋谷区初台に建設された自社ビルに本社移転。

1998年(平成10年)11月 - Windowsパソコン「CASSIOPEIA FIVA」を発売。

2000年(平成12年)02月 - 携帯電話G'zOne」C303CAをKDDI沖縄セルラー電話を通じ発売。携帯電話事業に新規参入する。

2003年(平成15年)02月 - 世界初の総2階建てジェット旅客機エアバスA380の開発に携わる日本企業として参加を決定。

2003年(平成15年)11月 - データプロジェクター市場に参入。

2004年(平成16年)04月 - 日立製作所携帯電話事業の合弁会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズを設立。

2005年(平成17年)11月 - 高知県・Kochi黒潮カントリークラブで「カシオワールドオープンゴルフトーナメント」開催。

2006年(平成18年)06月 - 世界最薄のプロジェクター「XJ-S30/35」を発売。

2006年(平成18年)02月 - 同社初のSD-AudioおよびLISMO対応携帯電話「W41CA」をKDDI、沖縄セルラー電話を通じ発売。同社の大ベストセラーモデルとなった。

2007年(平成19年)02月 - 同社初のワンセグ対応携帯電話「W51CA」をKDDI、沖縄セルラー電話を通じ発売。

2008年(平成20年)03月 - ハイスピード・カメラ「EXILIM PRO EX-F1」発売。一秒間に60コマの世界最速連写、一秒間に1200コマのハイスピードムービー撮影を実現

2008年(平成20年)09月 - 高精度計算サイト『keisan』を公表。

2008年(平成20年)10月 - ソフトバンクモバイル向け携帯電話端末830CAを発表。

2009年(平成21年)08月 - 「カシオヒューマンシステムズ(株)」を設立。

2010年(平成22年)06月 - カシオ日立モバイルコミュニケーションズと日本電気(NEC)の携帯電話事業を統合。NECカシオ モバイルコミュニケーションズ(現・日本電気)設立[8]

2012年(平成24年)04月 - シンセサイザー「XW-G1」「XW-P1」発売、シンセサイザー事業に再参入。

2013年(平成25年)12月 - NECカシオモバイルコミュニケーションズの全保有株式をNECに売却し、携帯電話事業から完全撤退[9]

2015年(平成27年)09月 - ベヒシュタインとコラボレーションした同社初のハイブリッド電子ピアノ「CELVIANO Grand Hybrid」発表。

2016年(平成28年)01月 - 同社初のAndroid Wear端末、「Smart Outdoor Watch WSD-F10」発表。スマートウォッチ事業に参入。

2018年(平成30年)05月 - コンパクトデジタルカメラの生産を完全終了。デジタルカメラ事業から撤退[10]

2018年(平成30年)12月 - 皮膚疾患の臨床診断に特化した「ダーモカメラ」を、山形カシオ(山形県東根市)で製造を厚生労働省から認可され、2019年春から医療用カメラ事業に参入[11]

主なブランド

EXILIM
デジタルカメラのブランド。カメラ機能を強化した携帯電話は「EXILIMケータイ」として販売。2018年5月に市場の縮小によりコンパクトデジタルカメラ事業からの撤退を発表した。

G'zOne
耐水・耐衝撃性能に優れた携帯電話スマートフォンブランド。

SPEEDIA
カラーページプリンターのブランド。

EX-word
電子辞書のブランド。

Privia/CELVIANO
電子ピアノのブランド。

ネームランド
ラベルプリンターのブランド。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:85 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef