ボディマス指数(ボティマスしすう)とは、体重と身長の関係から算出される、ヒトの肥満度を表す体格指数である。一般にBMI (Body Mass Index) と呼ばれる。計算式は同一のケトレー指数 (Quetelet Index) またはカウプ指数 (Kaup Index) は、主に乳幼児に対して呼ばれる[1]。
ローレル指数(Rohrer Index)は、学童の肥満の程度を表す指数。主に学童に対して用いられる[2]。 肥満は、糖尿病、高血圧、脳血管障害、虚血性心疾患などの重要な危険因子である[3]。また痩せは、栄養不良や慢性進行性疾患などで生じることがある。どの程度の肥満や痩せがあるかを正確に評価して把握することは、それらの疾患の予防や治療のために役立つ。そして、この評価に基づいて、対策を実行し、効果を判定することは意義が大きい。そのための簡便な指標が望まれる。肥満の評価には、本来は、体脂肪率や体組成の計測が行われるべきであるが、それらの計測は通常は困難である(普及している体脂肪計は、両足の間の電気抵抗を測定するに過ぎない)。このため、身長と体重から、簡便に計算されるBMIが使用される。BMIの最も良い点は、たいていの人において、体の総脂肪量とよく相関することである[4]。 スポーツ界では、選手の過度な減量を防ぎ体重による有利・不利の差を少なくする目的で、スキージャンプやノルディック複合といったスキー競技の一部でBMIを用いた体重制限ルールを設けている。 体重はkg、身長はセンチメートル(cm)ではなくメートル(m)を用いる。 体重が w {\displaystyle w} (kg)、身長が h {\displaystyle h} (m)の人のBMI(カウプ指数)は、 B M I = w h 2 {\displaystyle \mathrm {BMI} ={\frac {w}{h^{2}}}} で表される。例えば身長160cm (1.6m)、体重50kgの場合、 B M I = 50 1.6 2 = 50 2.56 ≒ 19.5 {\displaystyle \mathrm {BMI} ={\frac {50}{1.6^{2}}}={\frac {50}{2.56}}\fallingdotseq 19.5} となる。単位は“kg/m2”。 BMIの計算式は世界共通であるが、肥満の判定基準は国により異なる。 世界保健機関(WHO)の基準[5]状態指標 日本肥満学会の肥満基準
目次
1 指標の意義
2 計算式と判定
2.1 計算式
2.2 判定基準
2.2.1 成人
2.2.2 乳幼児
2.2.3 妊婦
2.3 備考
3 歴史
4 BMIと平均余命の関係
5 相似則との関係
6 BMIの限界
7 BMIの改良
7.1 ABSI
7.2 ロイド・N・トレフェゼンによる指標
8 脚注
9 関連項目
10 外部リンク
指標の意義
計算式と判定
計算式
BMI、カウプ指数
ローレル指数
詳細は「ローレル指数」を参照
判定基準 肥満体型とBMIの模式
成人
世界保健機関(WHO)や米国国立衛生研究所(NIH)や英国国民保健サービス(NHS)では、BMI:25以上を「過体重 (overweight)」、30以上を「肥満 (obese)」としている[5][6]。ドイツ、フランス、イタリアも同様である(Wikipediaの他言語版による)。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では、アジア系アメリカ人は内臓脂肪がたまりやすいため、BMI:23以上から注意すべきだとしている。[7]香港、シンガポールも23を普通体重とそれ以上を分ける境目にしている。
痩せすぎ16.00未満
痩せ16.00以上、16.99以下
痩せぎみ17.00以上、18.49以下
普通体重18.50以上、24.99以下
前肥満25.00以上、29.99以下
肥満(1度)30.00以上、34.99以下
肥満(2度)35.00以上、39.99以下
肥満(3度)40.00以上
日本肥満学会では、BMI:22の場合を標準体重としており、25以上の場合を肥満、18.5未満である場合を低体重としている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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