カイ・シデン (Kai Shiden[注 1]) は、「ガンダムシリーズ」に登場する架空の人物。初出は1979年放送のテレビアニメ『機動戦士ガンダム』。
宇宙世紀0079年にサイド7のスペース・コロニーに住む民間人の少年であるが、作中の敵勢力であるジオン公国軍の襲撃に巻き込まれ、主人公のアムロ・レイらとともに新造戦艦ホワイトベース (WB) に避難。その後はWBの乗組員として、おもに地球連邦軍のモビルスーツ (MS) であるガンキャノンのパイロットとなり、一年戦争を戦い抜く。
続編のアニメ『機動戦士Ζガンダム』や『機動戦士ガンダムUC』では、ジャーナリストに転身して活動している。
声優は続編や後発の作品に至るまで古川登志夫が担当(『ガンダムさん』 - 下山吉光 を除く)。最新作は2022年の、劇場アニメ『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』およびスマートフォンゲームアプリ『機動戦士ガンダム U.C. ENGAGE』。 キャラクターデザインは安彦良和。現実派で斜に構えた性格は、チーフ・シナリオライターの星山博之の発案によって企画当初から決定していた[2]。 名前は第二次世界大戦中に開発された戦闘機である「紫電改」が由来となっている[3]。名前の候補には、そのままの「シデン・カイ」のほか、「クワイヤー・ボーイ」というものもあった[4]。また、それ以前の仮タイトルが「宇宙戦闘団ガンボーイ」であった頃の企画書では、カイに相当する人物は「水田 竜(みずた りゅう)」という名前であった[5]。 プエルトリコ系[6]スペースノイド[7]。生年は宇宙世紀0061年[7]と0062年[8]、『機動戦士ガンダム』劇中における年齢は17歳[6]と18歳[9]の2説がある。当時の身長は169センチメートル[6]。大型特殊の免許をいくつか取得している(第3話のハヤト・コバヤシの台詞より)。父親はコロニー関係の[10]技術者であり(同じくハヤトの台詞より)、サイド3から避難してきた[9][注 2]。また、父(兼業)か母のどちらかが医者であったという[注 3]。 漫画『 機動戦士ガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのメモリーより―』の後年のカイの発言によれば、よくは知らないものの両親は表向きは医者などいろいろやっていたが、理由も言わず転々と住所を変える日々であり、まともな仕事ではなかったのだろうとのこと。それでもサイド3には長く住んでいたほうであり、サイド7に引っ越してきたばかりの頃に公国軍の襲撃に遭ったという。小説版『機動戦士ガンダムUC』によれば、当時はハイスクールに在学中であったとされる。 性格は、少しすねたところがある[6]、日和見主義、口数こそ多いが結局ひとりでは何もできない、星回りがひどく悪い[9]、皮肉っぽい、協調性に欠ける[12]などと評される。
デザイン・設定の経緯
設定解説