カイロソフト
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株式会社カイロソフト種類株式会社
本社所在地 日本
160-0023
東京都新宿区西新宿4丁目32番4号
ハイネスロフティ2F
設立2007年9月
業種情報・通信業
法人番号1011201012063
事業内容ソフトウェア開発、ネットワークサービスの企画・制作・運営
映像、音楽、グラフィックなどの企画・制作、玩具の企画・開発
代表者臼井和之(代表取締役
資本金1億円
従業員数20人強[1]
外部リンクhttps://kairosoft.net/
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株式会社カイロソフトは、東京都新宿区に本社を置く、パソコン用及び携帯電話用ゲームの開発メーカー。
概要

ドット絵クォータービュー経営シミュレーションゲームを多数公開している[1][2]。『カイロ』の名称について、
懐炉のように心身ともに温まるゲームを作りたい

基板を街、電子を人と考えると、電子回路は街づくりシミュレーションゲームっぽい

Windows NT系OSの開発を描いたノンフィクション『ShowStopper!』(パスカル・ザカリー 著、邦題:闘うプログラマー)に登場する未来のOS「Cairo

の3つを由来として挙げている[1]

代表作はゲーム会社を経営するシミュレーションゲーム。初出の『ゲーム発展途上国』は1996年に公開されると翌1997年に一時は商品化も決定し(後述[3]、続編の『ゲーム発展途上国IIDX』は2001年は公開されるとふりーむ主催の「FREE GAME AWARDS 2002」に読者投票で入賞し[4]、公式サイトで無料公開された後に2018年までにのべ100万ダウンロードを記録した[1]。発展作の1つである『ゲーム発展国++』は2008年に当初は携帯アプリとして公開されたが、2010年にiOSAndroid用に移植されると欧米圏で話題となり、2011年のGame Developers Choice Awardsでは「Best Handheld Game」部門にノミネートされるなど[5][6]、高い評価を得た。
歴史
個人活動時代

代表取締役の臼井和之は幼少期からファミコンに触れて育ち、小学校6年生で自分専用のパソコンを買ってもらうと、中学生時代は「信長の野望シリーズ」や「A列車で行こうシリーズ」をやり込むとともに、BASICで簡単なシューティングゲームを自作するようになる[1]

次第に購読していた「TECH Win」の読者投稿コーナー「デジタルアイアンマン」に自作ゲームを投稿するようになり、14歳だった1996年に『The 古本屋』が初掲載された[1]。その後も投稿を続け、1998年の『まんが奥の細道』から「大山カイロ」のペンネームを使用するようになる[1]。このペンネームについて「カイロ」の由来は前述したとおりであるが、「大山」は松本零士男おいどん」の主人公に由来しており、またゲームのアイディアを秋本治こちら葛飾区亀有公園前派出所」から得るなど初期の活動における漫画の影響は少なくなかった[1]。なお、この頃のゲームに使用されたグラフィックは臼井の中学生時代の同級生による原画が元になっている[1]

大学在学中から個人で携帯アプリの開発を行うようになる[1]。当初は自作のiアプリ勝手サイトで公開して広告収入を得ていたが、収入が減少して長続きしないと考え始めたころに、オープンドア運営の有料サイト「RPG大集合」への誘いを受ける[1]。これにより他社にゲームを提供する方針に転換し[1]、『ゲーム発展途上国2』以降のほとんどの作品を「RPG大集合」上で公開するようになる。なお、「RPG大集合」参加以降の作品では「カイロくん」「チンパンG」といったオリジナルキャラクターが登場するようになるが、これは他社に提供するゲームでは開発者の名前を出すことができず、同じ開発者による作品であるというアピールの方法として考案したものである[1]

大学卒業後はアルバイトとゲーム開発を掛け持ちする生活を3年ほど続けた[1]
会社設立以降

他社からニンテンドーDS用ゲーム開発の企画提案を受けて、ライセンスの関係もあり2007年9月に株式会社カイロソフトを設立[1]コンピュータグラフィックスの学校を経てゲーム会社に勤務していた前述の中学生時代の同級生を勧誘して開発体制を整えたものの、結果的にニンテンドーDS用ゲームは実現には至らなかった[1]

2008年11月に独自の会員サイトとして「カイロパーク」をオープンさせ[1]、以降の作品は「カイロパーク」内で公開した。携帯アプリは2014年の『あおぞら飛行隊』以降は公開しておらず、2015年ごろからはiOSAndroidといったスマートフォン向けアプリの新規開発や携帯版の移植に開発主体を移す。家庭用ゲーム機への参入は未実現に終わったニンテンドーDS以来縁がなかったが、ダウンロード専売タイトルが増えるなど参入へのハードルが下がったことに加えて、開発環境にUnityを導入していたことで開発の手間が軽減されたことなどにより2018年のNintendo Switchに参入し、同年の東京ゲームショウに求人の意味も兼ねて初出展した[1]。以降は対応機種を拡大していき、現在ではマルチプラットフォームに作品を展開している。

2023年にUnityが翌年から「Unity Runtime Fee」を導入することを発表し騒動になると、全ての作品をUnityで開発していたカイロソフトは9月14日にSteamで「カイロゲームはUnityで作っちゃってるよバンドル」と銘打った81%割引のセールを配信し、かねてからの騒動もありニュースサイトにも取り上げられた[7][8][9]。9月23日にUnityのポリシーが変更され方針転換されると、カイロソフトは「スタジオ存亡の危機はいったん去った」としてセールの名称を「I Like Unityフェア」に変更した[10]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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