カイウサギ
[Wikipedia|▼Menu]

カイウサギ
ペットのカイウサギ
分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:哺乳綱 Mammalia
:ウサギ目 Lagomorpha
:ウサギ科 Leporidae
:アナウサギ属 Oryctolagus
:アナウサギ O. cuniculus
階級なし:カイウサギ

和名
カイウサギ(飼兎)
英名
Domestic Rabbit

カイウサギ(飼兎)は、ウサギの1種アナウサギ(Oryctolagus cuniculus)を原種とする家畜である。ペットとして家庭で飼育するものはイエウサギ(家兎)とも呼ぶ。

毛用、肉用、実験用動物やペットとして利用されている。
品種

代表的な品種を紹介する。 一覧はウサギの品種一覧を参照。
ネザーランド・ドワーフ
ネザーランド・ドワーフ20世紀前半、オランダで小型のポーリッシュ種(体重: 0.45?0.91 kg)と小型の野生種アナウサギなどで交配された品種。短毛で小型のウサギ。人にあまり馴れない個体と友好的な個体がある。ほかの品種より小さいが、すべてのウサギと同様にとても活発で、運動したり動き回ったりするのに十分なスペースと広さを必要とする。ドワーフ (dwarf) とは、オランダの「小型種(ドワーフ)」を意味する。一般的には「ピーターラビットのモデル」として販売されたりもするが、事実は、絵本の作者ポター(1866年 - 1943年)の死後、1948年英国に初めて輸入された品種である。生態モデルはポターが家で飼っていたペットのアナウサギがモデル。また、ペットショップ等で「ネザーランド」「ピーターラビット」等の品種として売られているウサギは、ほとんどがこのネザーランド・ドワーフの雑種である。
ロップイヤー
主な品種:ホーランド・ロップ(別名: ミニ・ロップ)、アメリカン・ファジー・ロップ、イングリッシュ・ロップ、フレンチ・ロップロップイヤー耳が大きく垂れているのが特徴。イングリッシュ・ロップ(体重: 4.5?5.0 kg)は、19世紀のビクトリア朝、イギリスで人為的に最初に選択的育種で改良された品種で、ロップ種の原種である。カイウサギの古い品種の1種とされる。この長い耳を保護するため、比較的大型のケージや小屋が必要である。そして、この大きな長い耳のため、ほかのカイウサギ種より体温調整が難しい品種で知られている。本来は中型のウサギであるが、品種改良された関連品種に、オランダ原産のホーランド・ロップ(体重: 0.91?1.36 kg)や長毛種でアメリカ原産のアメリカン・ファジー・ロップ(体重: 1.4?1.8 kg)のように小型になっているものも多い。フランス原産のフレンチ・ロップ(体重: 4.5 kg)は、イングリッシュ・ロップにフレミッシュジャイアントとホーランドロップを交配した品種。ロップ種は、ほかの品種と比べて顔が丸い。性格はおとなしく、好奇心があり、人にもよく懐く。
ドワーフ・ホト
ドワーフホト目の周りに特徴のあるアイラインを持つ小型のウサギ。体重は 0.91?1.36 kg。原産国ドイツ。ドワーフホトの原種 en:Blanc de Hotot は、中型で同様の黒いアイラインがある。1900年初期フランスで、食肉・毛皮用に品種改良された。ドイツのブリーダーが、Blanc de Hototとネザーランドドワーフ等を交配し小型化させ品種改良した。1984年、米国ラビットブリーダーズ協会 (ARBA) によりドワーフホトの黒いアイラインの品種は認定された。2006年、アイラインがチョコレート色のドワーフホトがARBAで認定される。性格など、ネザーランドドワーフにちかい。近年の品種である。
レッキス
ミニレッキス短毛種だが毛の密度が濃く、ベルベットのような毛質で、毛皮用にも使用される中型のウサギ。体重は 2.7?4.5 kg。1919年、フランス原産。ウサギの中で、最も賢い品種と言われ[1]、性格は穏やかで人に懐きやすく、人間とも一緒に遊ぶ。
ミニレッキス
20世紀前半、最初にヨーロッパでレッキスとネザーランド・ドワーフを交配し小型に品種改良された。その後、アメリカに輸入され、品種改良。体重は 1.4?1.8 kg。レッキスより活発だが、その他の性格・気質などは類似する。色々な毛色の品種が存在する[2]
アンゴラ
主な品種:イングリッシュ・アンゴラフレンチ・アンゴラサテン・アンゴラジャイアント・アンゴライングリッシュ・アンゴラ原種はアンカラ地方(現トルコ)のウサギ。18世紀なかば、フランス王室でウサギをペットとして飼うことが流行、19世紀後半にはヨーロッパ各国へその流れとともに輸入され現地で品種改良された。被毛を利用するため改良された長毛種。性格はおとなしく従順。詳細は「アンゴラウサギ」を参照日本アンゴラ種日本アンゴラ種は、日本で独自に改良された品種である。(独)家畜改良センター茨城牧場・長野支場において家畜遺伝資源の維持を目的として飼育(生体維持)されていたが、平成18年度から凍結受精卵新規導入による血統維持となり、現在、生体の飼育はされていない[3]。しかし、その血統は、神戸市立六甲山牧場に受け継がれており、生体を見ることが可能である。また、販売も行われている[4]。詳細は「日本アンゴラ種」を参照
ジャージーウーリー
小型の長毛種。体重は 1.1?1.6 kg。長毛のため、定期的なブラッシングが必要。性格は従順的で、フレンドリーで人懐こくよく遊ぶ。1980年代、ネザーランド・ドワーフとフレンチ・アンゴラを交配した品種。名前の「ジャージー」は、ブリーダーの出身地名アメリカニュージャージー州の米国内での俗語の呼び方。
日本白色種
ジャパニーズ・ホワイト (: Japanese White Rabbit) とも呼ばれ、日本で古くから飼われていた中型の品種。アルビノのために目の赤い個体が多い。体重は 3-6kg。明治時代、輸入されたニュージーランド・ホワイト種と交配し作られたとされる。日本白色種(大型、中型、小型)は(独)家畜改良センター茨城牧場・長野支場において家畜遺伝資源の維持を目的として飼育されている[3]。日本では実験用として最も多く利用される。個体によっては高価。
秋田改良種 ジャンボうさぎ
秋田県大仙市で品種改良された大型の種で、体重は 6-10kg にもなる。ジャンボうさぎ の通称を持つ。大正時代から品種改良が始まり、1946年昭和21年) に品種として登録された。全国ジャンボうさぎフェスティバルでは品評会も開かれる。
ニュージーランド
ニュージーランドという名前だが、原産国はアメリカ合衆国。大型種で、体重4.1?5.4 kg。食肉、毛皮、実験用動物、品評会用などに飼育される。ペットとしては、温厚な性質のウサギと知られている。色は4種類:白、黒、レッド(赤金色)、ブロークン(ミックスカラー)。チェコ原産のチェック・レッド・ラビットの先祖の1種は、赤金色のニュージーランド・レッドである。
フレミッシュ・ジャイアント
フレミッシュ・ジャイアントベルギー原産。ウサギのなかでもとくに巨大な大型種である。体重は 6.4?11.3 kg。性格は、寛大で従順だが、このようになるには頻繁に人間との関わりを持つことが必要。ほかのウサギと同様に、無責任で間違った扱い方をすれば突然怖がったり攻撃的になることもある。大型種を扱う際には背骨の配列に注意する必要がある。
チェッカード・ジャイアント
原産はヨーロッパ。大型種で、体重は 5.0?5.4 kg。イギリスではジャイアント・パピヨンと呼ばれる。特徴的な体の模様は、イングリッシュ・スポットに類似する部分もある。胴体に蝶のような斑点模様があり、口・目の周りや耳は有色部分となる。ヨーロッパ種とアメリカ種のチェッカード・ジャイアントの模様は異なるが、同一品種とされている。とても活動的なウサギ種。
ベルジャン・ヘア
大型で、体重は 3.6?4.5 kg。18世紀、最初にベルギーでカイウサギと野生のヨーロッパ・ウサギを交配し育種された。1874年イギリスに輸入され、外見は野生のイギリス・ウサギに似た形に品種改良された。とても賢く活発なウサギ種の1種と知られ、注意深い性質である。名前の「ヘア」は、外見がノウサギに類似することに由来し、種としてはアナウサギに属する。
ヒマラヤン
ウサギの中で最古の品種の1つ [5]。原種の原産地は不明。目は赤く、足の先、耳、鼻、尻尾が黒色、他の所は全身白色。体重: 約 1.5?2 kg。 黒のヒマラヤンが原種とされ、青のヒマラヤンはのちに改良された品種。性格は、温厚で良い気質と知られている。
ダッチ
ダッチラビット鼻から額、首から前足の部分は白い毛で覆われ、耳の部分や胴体中心部分から後ろ足まで黒など他の毛色になっている。その模様パターンは、ジャイアントパンダに似ているため、別名パンダウサギとも呼ばれる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:58 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef