この項目では、2014年の映画版について説明しています。原作のライトノベルについては「All You Need Is Kill」をご覧ください。
オール・ユー・
ニード・イズ・キル
Edge of Tomorrow
監督ダグ・リーマン
脚本ダンテ・W・ハーパー
ジョビー・ハロルド
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(原題: Edge of Tomorrow、別題: Live Die Repeat: Edge of Tomorrow)は、2014年のアメリカのSFアクション映画である。2004年に発表された桜坂洋のライトノベル『All You Need Is Kill』をもとにした脚本をもとに、ダグ・リーマンが監督を務めた。主演はトム・クルーズ、エミリー・ブラント。 エイリアン[8](敵対的な宇宙人)の侵略を受けている近未来の地球を舞台に、敵が人類に勝つために引き起こしている時間のループに巻き込まれてしまった主人公が、出撃しては戦死する2日間を何度も繰り返すうちに経験を積んで強くなり、ループの原因となっている敵を倒す方法を見つけ出して勝利を掴むまでを描く。主人公の記憶と経験のみが過去への時間移動を繰り返すという、「ループもの」と呼ばれるジャンルの作品である。 トム・クルーズが演じる主人公は当初、臆病で軟弱な人物として登場し、映画が始まって程なくして呆気ない死を迎えるという、演じた俳優のパブリックイメージを覆すような描かれ方がなされるが[9][10][11][12][13]、この主人公はループする時間の中で死を繰り返す過程で劇的に成長し[9][11]、やがて俳優が過去に演じてきたヒーローを想起させるような人物となっていく[10]。こうした筋書きは、観客をヒーローに感情移入させる仕掛けにもなっている[9][11]。 原作小説は2004年に日本でライトノベル[14][10]、すなわち表紙や挿絵に漫画的なイラストを用いた中高生向けの娯楽小説[15][注釈 1]として出版されたが、これが2009年に英訳されてアメリカ合衆国で出版された際、校正段階の試し刷りを読んだプロデューサーの目に留まり、実写映画化の企画が立ち上がった[10]。オタク向けのマイナーな文学と見られがちな日本のライトノベルがテレビドラマや実写映画の原作となることは少なく[18]、特に本作のように大作のハリウッド映画として実写映画化されることは初めてであり[9]、そうした面では異色の映画作品であり[10]、日本のエンターテインメント小説にとっての快挙であった[19]。
概要