楽曲については「オール・シングス・マスト・パス (曲)」をご覧ください。
『オール・シングス・マスト・パス』
ジョージ・ハリスン の スタジオ・アルバム
リリース1970年11月27日
録音1970年5月26日-1970年10月 Abbey Road Studio, Apple Studio, Trident Studio London
ジャンルロック
時間103分33秒
レーベルApple(UK&US) アップル・レコード/東芝音楽工業(現:東芝EMI)(JPN)
プロデュースジョージ・ハリスン
フィル・スペクター
専門評論家によるレビュー
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チャート最高順位
1位(イギリス)
1位(アメリカ)
ジョージ・ハリスン アルバム 年表
電子音楽の世界
(1969年)オール・シングス・マスト・パス
(1970年)バングラデシュ・コンサート
(1971年)
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『オール・シングス・マスト・パス』(All Things Must Pass)は、1970年11月27日に発売されたジョージ・ハリスンのスタジオ・アルバム。LPレコード3枚組(CDでは2枚組)というボリュームの大作で、全英・全米ともに第1位を記録した彼のソロ・キャリアにおける代表作である。
『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・グレイテスト・アルバム500』において、368位にランクインしている[1]。 ビートルズ在籍中から制作していた楽曲を中心に収録したアルバムで、ハリスンの作詞の実力が発揮されている。1970年代の幕開けを飾るロックの金字塔とも評された。シングルでも「マイ・スウィート・ロード」[2]、「美しき人生」[3]といったヒットを生み出した。アルバム全体を通して、ハリスンが崇拝する神への念を素直に表現している。オリジナルLPのディスク3は“Apple Jam”と呼ばれ、ハリスンらを中心としたジャム・セッションの様子を収録。 エリック・クラプトンを中心としたデレク・アンド・ザ・ドミノスのメンバーや、リンゴ・スター、バッドフィンガー、ビリー・プレストン等のミュージシャンが本作に参加した。プロデュースはハリスンとフィル・スペクターの共同名義である。 プロデューサーのスペクターが、ハリスンの未発表曲を聴いたとされるのは1970年の初頭とされている。スペクターは「ジョージのフライアー・パーク
解説
制作
ビートルズ在籍時に制作された楽曲も多く、『レット・イット・ダウン』は1968年の末に書かれ、ゲット・バック・セッションの中でも数曲が披露された[5]。その他にも、ビートルズから一時離脱する際に書いた『ワー・ワー』、ビートルズ間の友情に焦点を当てて書かれた[6]『ラン・オブ・ザ・ミル』等が存在する。
1970年5月1日には、本アルバムの制作に取り掛かる前にニューヨークで行われていたディランのセッションに参加[7]。そこで、ディランが制作していた楽曲『イフ・ノット・フォー・ユー』を手に入れた。
本アルバムは「全体が峡谷の縁で起こっている」「緊張と切迫感を持って曲が演奏されている」と評価されている[8]。 3枚目には、“Apple Jam”と評したジャム・セッションの模様が収録されている。5曲中4曲はインストゥルメンタルの楽曲となっている[9]。『アイ・リメンバー・ジープ』はクラプトンの愛犬の名前に由来し[10]、『サンクス・フォー・ザ・ペッパロニ』は、レニー・ブルースの台詞に由来している[11]。 『ジョニーの誕生日』は、ジョン・レノンの30歳の誕生日を祝うために制作されたもので、メロディーはクリフ・リチャードのヒット曲『コングラチュレーションズ』を引用している[12]。それまで、本曲のクレジットはハリスンの物であったが、1970年の12月に作曲者であるビル・マーティンとフィル・コールターが使用料を請求したために、この二人を作曲者に含めた物に変更された[10]。 音楽史家のリッチー・ウンターバーガーによると、本作の録音の正確な日付は明らかでない[13]。しかし、本作のプリプロダクションは映画『レット・イット・ビー』のワールドプレミアと同日の1970年5月20日から開始されていたという[12]。 また、最初のアルバムの正式な録音作業は1970年5月26日に、ロンドンのアビイ・ロード・スタジオで行われた[10]。 録音に参加したドラマーのアラン・ホワイトは、「ミュージシャンたちの間に本当に良い絆が生まれ、もめ事は一切なかった」と好意的に語っている[14]。 因みに『プラグ・ミー・イン』と『サンクス・フォー・ザ・ペッパロニ』の2曲は、1970年6月後半にロンドンのアップル・スタジオで録音が行われた[12]。 また制作の最中にスペクターがスタジオで転倒し腕を骨折し、休養に入った[15]。 スペクターが不在の間、ハリスンはエンジニアのケン・スコットと共同でロンドンのトライデント・スタジオ
Apple Jam
録音
オーバーダビング