オードリー
ジャンルテレビドラマ
脚本大石静
出演者岡本綾
賀来千香子
段田安則
長嶋一茂
堺雅人
佐々木蔵之介
石井正則
茂山逸平
林与一
國村隼
藤山直美
舟木一夫
沢田研二
大竹しのぶ
ナレーター岡本綾
オープニング倉木麻衣「Reach for the sky」
時代設定1953年 - 2001年
製作
制作NHK大阪
放送
放送国・地域 日本
放送期間2000年10月2日 ? 2001年3月31日
放送時間15分
放送枠連続テレビ小説
回数149
番組年表
前作私の青空
次作ちゅらさん
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『オードリー』は、2000年10月2日 - 2001年3月31日までNHKで放送された連続テレビ小説第63作目で[1]、20世紀から21世紀に跨った作品である[2]。 日本映画の聖地・京都市太秦を舞台に、産みの母と育ての母の間で揺れながら成長したヒロイン・美月が映画に人生を捧げていく姿を描く。 放送期間世帯平均視聴率は20.5%、最高視聴率は24.0%であった(関東地区、ビデオリサーチ調べ)[3]。また、堺雅人や佐々木蔵之介ら小劇場出身の若手俳優の出世作となった[4][5]。 放送と並行して、荻丸雅子作画による漫画版が発売された。 2000年12月1日から、BS-2で衛星デジタル放送が開始され、この日からデジタルBS-2でも放送を開始した。 本作と同じく大石静が脚本を担当した大河ドラマ『光る君へ』を放送中の、2024年4月1日からNHK BS・BSプレミアム4Kにて毎週月曜日 - 土曜日午前7時15分に再放送中である[6]。 昭和28年の京都に生まれた佐々木美月は、隣家の老舗旅館『椿屋』を営む女主人・吉岡滝乃を「お母ちゃま」、実の母親の愛子を「ママ」と呼んで両家を行き来して育つ。愛子は美月の母親のようにふるまう滝乃に不満だが、父親の春夫は美月を「オードリー」と英語名で呼びマイペースで見守る。育児方針の違う三者に囲まれ美月は混乱するが、旅館の下働きの宮本君江に連れられていった撮影所で映画スターの栗部金太郎や幹幸太郎、助監督の杉本英記、子役の中山晋八と知り合い、映画の世界に心引かれて撮影所に通うようになる。 11才、小学6年生になった美月を将来良家に嫁がせたい滝乃は、美月が撮影所に近づくことを禁じ、君江を椿屋から追い出す。さらに佐々木夫妻に美月を養女にしたいと申し出るが、愛子は拒絶。美月は故郷の熊本に帰る君江に同行し、家出する。熊本に愛子、春夫、滝乃が駆けつけ、話し合いの結果、美月は自分の意思で「今後も両家で暮らす。撮影所には行かない」と決める。それから6年後の昭和47年春。高校の卒業式を終えた美月は「女優になる」と宣言。久しぶりに撮影所を訪れ、幸太郎・晋八・杉本らと再会する。 美月は大京映画の黒田茂光社長に女優になりたいと直訴する。家では春夫と滝乃に反対されながらも押し切り、吉岡美月の芸名で大部屋女優として採用される(実際は滝乃が美月を東京に出したくないために、苦肉の策として裏で黒田に頼み込んだのであった)。美月を待っていたのは、朝倉もみじら先輩女優からのいじめだった。いじめが続くなか、美月は映画『無頼人』で端役で出演。撮影でも、もみじらが美月が転ぶように仕組んでいたが、それを見破った大部屋俳優の錠島尚也のとっさの機転で助けられる。それまで錠島と口もきいたことも無かった美月だったが、それをきっかけに錠島に惹かれていく。だが、天涯孤独であった錠島は他人を信じない人物だった。 美月の恋は両親と滝乃に反対されるが、徐々に錠島の歪んだ心は解きほぐされ、次第に錠島は美月に心を開くようになる。『無頼人』は興行的に振るわず、大京映画は膨大な赤字を抱えたため、黒田は杉本にテレビ時代劇の監督を命じ、大京映画復活を託す。杉本は晋八を説得して役者から殺陣師に転向させ、錠島を主役に『惨殺浪人・夢死郎』を企画し、美月も「駒」という役で出演する。が、撮影の際、美月は錠島との息が合わずにNGを連発。錠島は腹を立て、一度は通じた二人の心に溝が生まれ錠島は美月を捨てる。「夢死郎」は高視聴率を記録するが、その内容に触発された殺人未遂事件が起こり、その後の黒田の対応に世論が反発し「夢死郎」の続編は頓挫。大京映画は規模を縮小し、杉本は助監督に降格、錠島は大京映画を去り、美月の女優業も開店休業となる。 昭和51年。滝乃のもとに元恋人の麻生祐二が現れプロポーズする。若き日に滝乃に想いを寄せていた春夫は動揺、愛子は春夫に失望し離婚を切り出す。椿屋を畳むとまで言った滝乃に、美月は唐突に椿屋の女将を継ぐと宣言。春夫は絶望しアメリカへと逃避する。弟の梓は春夫を探して渡米。落ち着きを取り戻した春夫は、アメリカのテレビ局でプロデューサーを務める甥のリチャード佐々木とともに、日米合作映画の話を持って帰国する。日本側の監督には杉本が、主役には行方不明だった錠島が配され、大京映画復活は目前に思われたが、円のレートが変動し採算が取れないため撮影は中止され、春夫は失意のうちに急逝、愛子は悲しみにくれる。 昭和56年。美月は愛子や晋八の手を借りながら椿屋を続けていたが、その状況に疑問を感じていた。一方、滝乃は麻生との生活に限界を感じ、麻生と別れ椿屋へと帰ってきた。愛子とのわだかまりも解けた滝乃は女将に復帰し、美月は女将から解放されると映画の世界に復帰したい衝動を抑えられなくなり、翌年から大京映画でアルバイトとして制作に携わることになる。 大京映画はCMからバラエティ、子供向けのドラマを制作し一時の危機をしのいでいた。黒田は社運をかけて映画『巌流島異聞』の撮影を計画するが、資金調達が難航しお蔵入りとなる。美月、愛子、滝乃が平穏な日々を手にしたのも束の間、滝乃は心筋梗塞でこの世を去る。 平成12年。大京映画の社長に就任した杉本は、美月を監督に宮本武蔵を題材にした映画の撮影を指示。美月は悩みながらも錠島、杉本、晋八らに支えられて映画『MUSASHI』を完成させる。
概要
あらすじ
少女時代(第1週 - 第5週)
女優時代
女将時代
監督時代
登場人物
佐々木家・旅館「椿屋」
佐々木 美月(ささき みづき)
演 - 岡本綾(ナレーション兼任 / 幼少期:岸由紀子
佐々木 愛子(ささき あいこ)
演 - 賀来千香子美月の実母。東京出身で空襲で父母と姉を亡くし、天涯孤独の身だったが、滝乃の紹介で春夫と見合いをして結婚。「椿屋」の隣家に住んでいる。結婚当初は滝乃を姉妹のように慕っていたが、長女の美月が滝乃に取り上げられると、反発して不満を春夫にぶつけるようになる。だが、滝乃の前に出ると「蛇に睨まれた蛙」状態になってしまうため、何も言えずにいることが多い。美月が小学生になると、少しでも世話をするために「椿屋」の手伝いを始める。美月が小学6年生の夏、滝乃が君江を解雇したその日の晩に佐々木家を訪れ、美月を養女にしたいと一方的に言い出した際には激怒して断固拒否した。女優になりたいという美月に「もし大京が駄目なら東京に行きなさい。それほどの根性があるならママは誇りに思う」と賛成する。
佐々木 春夫(ささき はるお)
演 - 段田安則美月の父。翻訳家。米国育ち。カリフォルニア大学の建築学科を首席で卒業。戦時中は日系人収容所に入れられ、終戦後来日。農林省へ入省し、GHQとの交渉役も務めたという。既に両親を亡くしている。英語まじりの日本語を話し、美月とは英語で話す。美月にオードリーという英語名をつけ、美月が嫌がっても人前で呼び続けるため、美月から激しく嫌われるが、本人は全く気にしていない。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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