オーシャンズ13
Ocean's Thirteen
監督スティーヴン・ソダーバーグ
脚本ブライアン・コペルマン
『オーシャンズ13』(オーシャンズ・サーティン、原題: Ocean's Thirteen)は、2007年のアメリカ映画。主人公ダニー・オーシャン率いる犯罪スペシャリスト集団の活躍を描いたシリーズ3作目。裏切られた仲間の報復のために、ラスベガスのホテル王を破滅させるべく活動するケイパー映画。監督はスティーヴン・ソダーバーグ。主演は引き続きジョージ・クルーニー、ブラッド・ピットほか、マット・デイモンやアンディ・ガルシアが登場し、新規キャストとしてアル・パチーノ、エレン・バーキンが登場する。前作の主要キャストであったヴァンサン・カッセルも登場するが、ジュリア・ロバーツやキャサリン・ゼタ=ジョーンズは登場しない。
本作のチームは前作の12人からテスが抜け、前作脇役のローマン・ネーゲルと仇敵テリー・ベネディクトを加えた13人である。
アメリカでは2007年6月5日にプレミア上映されたのち、6月8日に3565館で公開され、週末興行成績で初登場1位になり、トップ10内に6週間いた。日本では同年8月4日に先行上映された後、8月10日金曜日に丸の内ピカデリー1系列ほかで公開された。 ルーベン・ティシュコフは、ホテル王ウィリー・バンクと共同経営の約束をしてラスベガスの新しいホテルへ投資する。ダニー・オーシャンら友人たちは、ビジネスでの裏切りで悪名高いバンクと手を切るよう忠告するが、ルーベンは「シナトラと握手した」として逆にバンクを擁護する。しかし、ダニーらの予想通り、バンクはルーベンを裏切り、土壇場で脅迫して彼をホテルの経営から追い出す。このショックでルーベンが心筋梗塞を起こして寝たきりになってしまったと知ったダニーは、ラスベガスに急行する。既に裏稼業からは足を洗っていたダニーはバンクに説得を試みるが、彼はまったくとり合わず、むしろ新しいホテルの名に自身の名を冠した「ザ・バンク」と名付ける。ダニーは報復のために再び仲間たちを結集させ、ホテルのプレオープン日に、彼を破滅させる計画を立てる。 集まった仲間たちを前にダニーは、今回の目標は2つであることを伝える。1つ目は権威あるホテル格付け「5ダイヤモンド」の受賞を阻むこと。そのために、客として訪れたソール・ブルームをホテル側に格付けの極秘調査員と誤認させる一方で、本物の調査員を悲惨な目に合わせる。2つ目はカジノの運営権を失わせるために、プレオープン日でカジノに大量の払い出しを起こさせること。少なくともホテル側は初日に5億ドル稼げないと、ラスベガスの賭博委員会に運営権を譲渡しなければならない取り決めがあった。このため、イカサマやトリックが仕込まれたカジノ器具をホテルに送り込むべくダニーらは暗躍し、また、ギャンブラーの生体情報を監視してイカサマなどの不正を探知する超高度セキュリティ・システム「グレコ」対策を練る。 しかし、計画はトラブルが続出し、いつもなら資金をサポートしてくれたルーベンが不在ということもあって資金不足に悩まされてしまう。そこでダニーは起死回生の策として仇敵テリー・ベネディクトに協力を求める。ベネディクトもまたバンクを忌々しく思っている1人であり、ダニーを憎みながらも、手を貸すことを決める。ただし、ベネディクトが一方的に有利な契約条件の上に、さらに彼はバンクが「5ダイヤモンド」受賞の度に記念に購入し、2億5,000万ドル以上の価値があるとされるダイヤモンド・コレクションの強奪も要求し、ダニーはこれを飲む。その上でベネディクトは「ナイト・フォックス」ことフランソワ・トゥルアーとも極秘に連絡を取り合っており、ダニーへの復讐としてダイアモンドの横取りを企んでいた。引き続き細かいトラブルは続出するものの、ダニーらは準備をすすめ、ついにプレオープンの日を迎える。 計画当夜。何かが水面下で動いていると察知していたバンクの側近アビゲイル・スポンダーが呼んだFBI捜査官たちがホテルに到着し、カードシャッフル機の細工を発見して機械は交換されてしまう。さらには捜査官のリーダーであるロバートはスポンダーの籠絡を担当していたライナス・コールドウェルの正体も見破り、彼を逮捕してしまう。しかし、このFBI捜査官たちは偽者で、これもダニーらの仲間たちであり、シャッフル機はむしろ本当に細工したものにすり替えられ、またロバート捜査官こそ、ライナスの父で伝説の泥棒「ボビー・コールドウェル」本人であった。
ストーリー