オーシャンシティ_(メリーランド州)
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オーシャンシティ

Town of Ocean City, Maryland
オーシャンシティのビーチ、桟橋から北を望む、2013年8月撮影




愛称: "世界のニシマカジキの首都"
メリーランド州におけるウースター郡(右上図)と同郡におけるオーシャンシティの位置
.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯38度23分29秒 西経75度4分11秒 / 北緯38.39139度 西経75.06972度 / 38.39139; -75.06972座標: 北緯38度23分29秒 西経75度4分11秒 / 北緯38.39139度 西経75.06972度 / 38.39139; -75.06972
アメリカ合衆国
 メリーランド州
ウースター郡
設立1875年
法人化1880年
政府
 ? 種別市政委員会・マネジャー方式
 ? 町長リック・ミーハン
面積[1]
 ? 合計36.37 mi2 (94.20 km2)
 ? 陸地4.41 mi2 (11.42 km2)
 ? 水域31.96 mi2 (82.78 km2)  87.87%
標高7 ft (2 m)
人口(2010年国勢調査)[2]
 ? 合計7,102人
 ? 推計(2012年[3])7,089人
 ? 密度1,610.4人/mi2 (621.8人/km2)
 320,000-345,000人 夏の週末での推計人口[4]
等時帯UTC-5 (東部標準時)
 ? 夏時間UTC-4 (東部夏時間)
郵便番号21842-21843
市外局番410, 443, 667
FIPS code24-58225
GNIS feature ID0586284
ウェブサイト ⇒www.oceancitymd.gov

オーシャンシティ(: Ocean City、略号はOC、またはOCND)は、アメリカ合衆国メリーランド州東端ウースター郡に位置するである。大西洋岸中部地域にあり、休暇を過ごす人々が度々訪れる場所として名高い。2010年国勢調査での人口は7,102 人に過ぎないが、夏の週末の人口は32万人から34.5万人になると推計されている。年間では800万人が訪れるとされる[4]。夏の間に限れば、ボルチモア市に次いでメリーランド州で人口第2位の町である。デラウェア州にも跨るソールズベリー大都市圏に属している。
歴史オーシャンシティの歴史標識、2013年8月撮影。町の歴史を簡略に伝えている

オーシャンシティと共に周辺地域の多くが建設された土地は、イングランド人トマス・フェンウィックがインディアンから取得したものだった。1869年、実業家のアイザック・コフィンが最初のビーチに面したコテージを建設し、有料で客を受け入れた。当時の訪問客は駅馬車や渡し船で旅して来た。彼らは海岸沖で釣りをし、砂浜の長い帯に打ち寄せる大西洋の自然美を楽しみ、貝殻を集めあるいは寄せて来る波を座ってただ見つめているだけだった。

それから間もなく、簡素な寄宿舎が砂浜に建てられ、メリーランド州東海岸、ボルチモア市、フィラデルフィア市、デラウェア州ウィルミントンなどから著名な実業家を引き寄せる活動があった。彼らは砂嘴を調査するためにも来ていた。そこを開発する判断がなされ、250の区画に切られ、土地の開発を助けるために会社が設立された。その会社の4,000株が1株25ドルで売られた。

1870年より以前、現在のオーシャンシティとなった場所は「大洋への淑女のリゾート」と呼ばれていた。

町で最初の大きなホテルであるアトランティック・ホテルは1875年7月4日に開業した。このホテルは当初アトランティック・ホテル・カンパニーが所有していたが、1923年にチャールズ・W・パーネルが買収することになった。現在もパーネル家が所有し、経営している[5]。海浜と大洋の他に400室以上ある部屋のビジターにはダンス室やビリヤード室もあり、長年オーシャンシティでは最も北にあるアトラクションとなっている。1878年には、観光客がバーリンから列車で来られるようになり、町を横切ってサインパクセント湾の岸に行けた。1881年にはサインパクセント湾を岸まで横切る線が完成し、ボルチモア・チェサピーク・アンド・アトランティック鉄道の旅客を直接、町のフィラデルフィア・アベニューにある駅に連れてきて、帰りは大西洋で獲れた魚を大市場に運ぶことができた。オフシーズンのオーシャンシティ入り江

オーシャンシティ入り江は1933年の大きなハリケーンで形成された。このハリケーンはサインパクセント湾を横切る鉄道も破壊した。この入り江はオーシャンシティとアサティーグ島を分離した。アメリカ陸軍工兵司令部がこの自然の作用を利用して、入り江をオーシャンシティの恒久的な南端にした。この入り江で大西洋の漁場へのアクセスが容易になったので、オーシャンシティは大西洋岸中部の重要な漁港になった。

1930年代後半、アメリカ陸軍工兵司令部がオーシャンシティの湾側に新しい水路を浚渫し、大型船がサインパクセント湾に入れるようにした。この浚渫土はオーシャンシティの西岸に埋められ、シカゴ・アベニューとセントルイス・アベニューを創り出し、以前は湿地でしかなかったところが新しく開発できるようになった[6]

オーシャンシティは戦後のブームの間に起きた市域の急速な拡大故にメリーランド州でもよく知られる町になった。1952年、チェサピーク湾橋が完成し、ボルチモア・ワシントン大都市圏から容易に来られるようになった。1964年、チェサピーク湾橋トンネルも完成し南への新しい道が開かれた。オーシャンシティは東海岸最大級のリゾート地となった。

1970年代までに、大企業が繁栄し、15,000戸以上の集合住宅を建設し、高層集合住宅の壮大な景観を創り出したので、投資家は一瞥で大洋と打ち寄せる波を見られるようになった。しかし、1980年代を通じて、さらに1990年代に入って、海浜の幅が縮み始め、一連の海浜再生プロジェクトを始めた。

当初あった桟橋は1994年の火事で焼けた。桟橋の外れ近くに小さなウォーターパークや、大型の通り抜けお化け屋敷があり、ボードウォークの側にはニューオーリンズ・スタイルのハリウッド・イン・ワックス・ミュージアムがあった。1980年代後半、この蝋人形館がフォトン・レーザー・タグに転換された。その建物は現在、「リプリーのビリーブ・イット・オア・ノット!」博物館になっている。

2002年、オーシャンシティは数百万ドルを掛けて海浜再生プログラムを実行しており、海浜が西に移動するのを遅らせようとしている。海岸沖から大量の砂をくみ上げ、それを海浜に撒いている。オーシャンシティはのビルが並ぶ前に砂丘線が再構築された。2006年の観光シーズンが終わった後に、新たな類似プロジェクトが始まった。

サンディ・ポイント・サイトとセントポールズ・バイ・ザ・シー・プロテスタント・エピスコパル教会がアメリカ合衆国国家歴史登録財に指定されている[7]
近代史オーシャンシティのボードウォーク、南を望む夕暮れ時のボードウォーク、北を望む

今日のオーシャンシティ地域は湾を越えて西のバーリンやオーシャンパインズに広がり続けている。以前はオーシャンパインズ小都市圏に入っていたが、今はソールズベリー大都市圏に吸収された。リゾートの全体で年間約800万人の観光客を受け入れている[8]

オーシャンシティは現在南の入り江からデラウェア州境に向けて9マイル (14 km) 以上広がっている。その帯状地にホテル、モーテル、アパート、ショッピングセンター、住宅街、集合住宅がある、南端はオーシャンシティ・ボードウォークである。このボードウォークは町の主たるショッピング地区であり、娯楽地帯である。ここにはフィッシャーズ・キャラメル・ポップコーンやスラッシャーズ・フレンチ・フライズなど多くの著名な企業もある。その他、ドールズ・ソルトウォーター・タフィ、アトランティック・スタンド、ダムサーズ・デイリーランドなどもある。トリンパーズ・リッジズとザ・ピアという2つのアミューズメントパークもある。ザ・ピアは近年姉妹アミューズメントパークに合わせてジョリー・ロジャー・アット・ザ・ピアと改名した。中心街であるオールドタウンはヴィクトリア様式など古いスタイルの家屋が並んでいたが、その多くは近年壊されて、駐車場、ホテル、集合住宅などになった。

オーシャンシティは漁業としてもレクリエーションとしても釣りの長い歴史がある。町自身が「世界のニシマカジキの首都」を自称している。夏にはカジキマグロカマスサワラなど釣り人に好まれる魚を求めて多くの貸し船や個人用船が出港する。


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