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この項目では、性的な心身の現象それを名称として用いた作品などについて説明しています。その他の用法については「オーガズム (曖昧さ回避)」をご覧ください。
オーガズム(英: orgasm)・オルガスムス(独: Orgasmus)は、累積的
な性的緊張からの突然の解放のことであり、骨盤まわりの筋肉のリズミカルな痙攣を伴い、強い快感を生んだ後に弛緩状態に至るもののことである[1]。古代ギリシア語: ?ργασμ??(オルガズモス、「成熟」「発情」の意)を語源とし、日本語では性的絶頂とも。俗には「アクメ」「エクスタシー」などの語を使う人もいる。また、オーガズムに達することを「イク」「イッた」などと表現する。 全身の骨格筋の収縮、過度呼吸、心悸亢進、および骨盤まわりの筋肉のリズミカルな収縮を伴い[2]、強い快感を生んだ後に弛緩状態に至る[1]。他方で、心理学的には解放の頂点の主観的経験が見られる[3]。 現在ではすでに古典的な研究とされるマスターズとジョンソン
概説
またオーガズムは、一面では、喜びを感じ、ゆだねるという心理的な経験であり、その時、心はもっぱら自分の個人的な体験だけに向けられているものである[1]。
オーガズムは不随意もしくは自律的な大脳辺縁系により支配されており、性器と肛門を取り囲む下部骨盤筋群の高速な筋収縮(英語版)のサイクルを伴う[1]。オーガズムの間には脳波のパターンにはっきりとした変化が現れ、このことはオーガズムの反応における辺縁系の重要性を示している[1]。男性と女性の脳はオーガズムの間には類似した変化を見せ、脳活動のスキャンは大脳皮質の大部分での一時的な代謝活動の低下と辺縁系での代謝活動の無変化もしくは増大を示す[5]。
「オーガズム」は生理学的・医学的には男女ともに生殖器周辺の筋肉の素早くリズミカルで強力な収縮、および心拍数・呼吸数・血圧の増大や瞳孔の拡散などを特徴として定義されている[11][12][13]。だが、「オーガズム」の定義にはばらつきがあり、心理的・社会的要素もある[14]ため、一貫した分類をどう行うかのコンセンサスは得られていないと考えられている[15]。例えば学術誌『臨床心理学レビュー』では少なくとも26のオーガズムの定義がリストアップされている[16]。 Gスポットを刺激することにより得られる女性のオーガズムや、数分間やさらには1時間も続く引き延ばされた・連続的なオーガズムといった種類の性感を厳密な意味で「オーガズム」と分類すべきかについては議論がある[17]。この問題はオーガズムの臨床的な定義を軸とするものであるが、こうしたオーガズムの見方が単に生理学的なものである一方で、心理学的・内分泌学的・神経学的な「オーガズム」の諸定義もある[15]。こうしたケースでは、経験される感覚は主観的なものであり、オーガズムの特徴である不随意の収縮は必ずしも関与する必要はない。しかしながら、両性が経験する感覚は極めて快いものであり、しばしば全身で体感され、超越的とも呼ばれる心的状態をもたらし、血管充血 心理学的・生理学的な性的刺激による静脈の鬱血や筋緊張の増大からの解放としてオーガズムが引き起こされる[14][18]。男性がオーガズムに到達する最も一般的な方法は陰茎の性的刺激
1970年代のマスターズ&ジョンソンの研究では、「生理的な反応の大半は男女共通である」とされた[6]が、男女のオーガズムの生理的な相違点としては射精および射精後不応期(無反応期ともいう)の存在がある。男性においては、オーガズムは一般的に射精へと至り[7]、オーガズム後しばらくは再びオーガズムに到達できない射精後不応期がある[8]。不応期にはしばしばリラックス感(脱力感、虚脱感)が伴い、これは神経ホルモンであるオキシトシンとプロラクチンの放出によるものとされている[9]。男性の不応期のことを、オーガズムに到達できないことやリラックス感から俗に「賢者タイム」という。女性はオーガズムを比較的長時間維持することができ、オーガズム直後の性的刺激により再度オーガズムに戻ることができる[10]。ヴワディスワフ・ポドコヴィンスキー画『エクスタシー』(1894)。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}オーガズムを描いている。[要出典]
定義
オーガズムへの到達
総論
陰茎を膣に挿入して行う性交でオーガズムに達する女性は全体のおよそ35%にすぎないという調査もある[21](後述)。女性は乳首、子宮(子宮オーガズム(英語版))、その他の性感帯の刺激によってもオーガズムが得られることがあるが、これは比較的稀である[22]。
男女ともに、物理的な刺激のほか、夢の中でのように心理的な興奮のみによってもオーガズムに達することがある[20]。男性は射精することなくオーガズムに達すること(「ドライオーガズム」として知られる)も、オーガズムに達することなく射精することもある。