オルガン協奏曲は、オルガンを独奏楽器とする協奏曲。 チェンバロ協奏曲と同じくバロックから古典派初期にかけて頻繁に作曲されたが、ロマン派以降には時代の花形のピアノに主導権が移ったこともあり、作品数は激減する。近代以降は再び作品が書かれている。 同様に交響曲にオルガンを持ち込む様式も見られる。サン=サーンスの交響曲第3番『オルガン付き』が特に有名だが、デュプレの『オルガンと管弦楽のための交響曲』のように、より積極的にオルガン独奏に重点が当てられた実質上の協奏曲形式も見られる。ただし『オルガン交響曲』(オルガンのための交響曲)と言った場合、ヴィドールやヴィエルヌなどの作品のように、オルガン独奏曲を指す場合があり、『オルガン協奏曲』と言った場合もヨハン・ゼバスティアン・バッハの作品のように同様の場合があるので注意を要する。
概要
作曲者と作品
協奏曲
ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル - 18曲(作品4(第1集、6曲)、作品7(第3集、6曲)、第2集(6曲、うち4曲は独奏曲)、ほか数曲)
ジョン・スタンリー - 6つのオルガン協奏曲 Op.10
アントニオ・ヴィヴァルディ - ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲(2曲)、ヴァイオリン、オルガン、チェロのための協奏曲(2曲)
フランティシェク・クサヴェル・ブリクシ - オルガン協奏曲ニ短調、他
ミシェル・コレット - 6つのオルガン協奏曲 Op.26
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン - (7曲、チェンバロ協奏曲との区別は曖昧)
フェルディナンド・パエール - オルガン協奏曲ニ長調
エベニーザー・プラウト - オルガン協奏曲第1番ホ短調 Op.5(1872-73年)、オルガン協奏曲第2番変ホ長調 Op.35(1909年)
ジョゼフ・カラーツ - オルガン協奏曲ヘ長調 Op.18
ヨーゼフ・ラインベルガー - オルガン協奏曲第1番ヘ長調 Op.137(1884年)、オルガン協奏曲第2番ト短調 Op.177(1893-94年)
マルコ・エンリコ・ボッシ - オルガン協奏曲イ短調 Op.100(1900年)
ホレイショ・パーカー - オルガン協奏曲変ホ短調 Op.55(1902年)
アルフレード・カゼッラ - オルガン、ティンパニ、打楽器と弦楽のための『ローマ協奏曲』 Op.43 (1926年)
ハワード・ハンソン - オルガン、ハープと弦楽のための協奏曲 Op.22/3(1926年)
ヴァルター・ブラウンフェルス - オルガン協奏曲 Op.38(1927年)
パウル・ヒンデミット - オルガンと室内管弦楽のための協奏曲(室内音楽第7番) Op.46/2(1927年)、オルガン協奏曲(1962年)
ヨン・レイフス - オルガン協奏曲 Op.7(1930年)
マルセル・デュプレ - オルガン協奏曲ホ短調 Op.31(1934年)
ギュンター・ラファエル - オルガン協奏曲 Op.57(1936年)
レオ・サワビー - オルガン協奏曲第1番ハ長調(1937年)、オルガンとオーケストラのための古典協奏曲(1944年)、オルガン協奏曲第2番(1968年)
フランシス・プーランク - オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲 ト短調(1938年)
パウル・ミュラー=チューリッヒ - オルガン協奏曲 Op.28(1938年)
ヘルマン・シュレーダー
エルンスト・クルシェネク - チェンバロ、オルガンと室内オーケストラのための小協奏曲 Op.88(1939-40年)、オルガン協奏曲第1番 Op.230(1979年)、オルガン協奏曲第2番 Op.235(1982年)
エルンスト・ペッピング - オルガン協奏曲第1番、第2番(1941年)
フロール・ペーテルス(英語版) オルガン協奏曲 Op.52(1944年)
ミゲル・ベルナル=ヒメネス - オルガンと管弦楽のための小協奏曲『祭壇の後ろの中世風の衝立』(1949年)