オフ・ブロードウェイ
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オフ・ブロードウェイ(: Off-Broadway)は、ニューヨーク市マンハッタンにある比較的小さい劇場で上演されるプロの演劇を指す。ブロードウェイにあっても、劇場が小さければオフ・ブロードウェイと呼ばれる。目安としては100席から500席未満(100 - 299席という説もあり[要出典])の劇場を呼ぶ。ブロードウェイよりも小さく、オフ・オフ・ブロードウェイより大きい[1]

「オフ・ブロードウェイ・プロダクション」は労働組合などと契約している演劇、ミュージカル、レビューのプロダクションを指す[2]
経緯

元々、ニューヨークの演劇産業中心地であるマンハッタンのシアター・ディストリクトにあるブロードウェイの一画で行われる舞台や施設の場所を指していたが、オフ・ブロードウェイ・シアター・アンド・プロデューサーズ連盟により、労働組合などと契約しているニューヨーク市内にあるキャパシティ100席から499席のプロの舞台施設、またはそのような施設に出演するプロダクションと定義された[2]

以前は施設の大きさに関わらず、タイムズスクエア42丁目を含む40番通りから54番通り、6番街から8番街の「ブロードウェイ・ボックス」にあるものはオフ・ブロードウェイとみなされなかった。ブロードウェイの組合の最低賃金と比べてオフ・ブロードウェイの俳優労働組合の最低賃金の方が低く、オフ・ブロードウェイとした方が経済的負担面で有利なため定義が変わった[3]。ブロードウェイ・ボックスのオフ・ブロードウェイ・シアターにはローラ・ペルス・シアター、スナプル・シアター・センターなどがある。

劇場史家のケン・ブルーム(英語版)およびフランク・ヴラスニックによると、1950年代から創造力あるアーティストたちによる「ブロードウェイの商業化への対抗」および「新世代の発表の場」としてオフ・ブロードウェイが始まった。「この恵まれた土地で、経済面や批評家の酷評などのプレッシャーから逃れ、何百人もの未来のブロードウェイの人材に機会を与える。オフ・ブロードウェイ・ミュージカル初の名作は、1954年、ベルトルト・ブレヒトクルト・ヴァイルの『三文オペラ』再演であった[4]

ブロードウェイではミュージカルが多いのに対して、オフ・ブロードウェイではストレートプレイパフォーマンス、1人芝居、ダンスミュージカルなど様々なジャンルの作品が上演されている。オフ・ブロードウェイ・ミュージカルの多くはブロードウェイに進出し、ヒット作となるものも多い。ミュージカルの場合、オフで評判が良ければ、オンに進出することも多い。そのため、オフ・ブロードウェイからオンに進出したミュージカルは、珍しくない。代表的な例としては、『コーラスライン』、『レント』、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』、などが挙げられる。

オフ・ブロードウェイでロングラン上演されている他の舞台作品には『STOMP(英語版)』や『ブルーマン』、『ALTARBOYZ』、『Perfect Crime 』、『Naked Boys Singing 』がある。1960年から2002年、『ファンタスティックス(英語版)』はオフ・ブロードウェイの劇場史上最長の42年間ロングラン公演され、2006年からオフ・ブロードウェイ再演を開始した[5]
ブロードウェイに進出した作品
ミュージカル

ヘアー

Godspell

コーラスライン

リトル・ショップ・オブ・ホラーズ

Sunday in the Park with George

レント

グレイ・ガーデンズ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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