オビディオ・グスマン・ロペス（Ovidio Guzman Lopez 1990年3月29日[1]生）は、メキシコの麻薬組織の一つであるシナロア・カルテルの幹部。
オビディオ・グスマン・ロペス シナロア・カルテルの首領であったホアキン・グスマンの息子の一人とされている。2016年、父親のグスマンが拘束されると組織の幹部と目されるようになり、2019年2月には、アメリカ司法省が兄であるホアキン・グスマン・ロペス[2]、ヘスス・アルフレド・グスマン・サラザール[3]、イヴァン・アーキバルド・グスマン・サラザール[4]とともに麻薬密輸容疑等で訴追し[5]、アメリカ国務省により各人に最大500万ドルの懸賞金がかけられた。なお、長兄であるエドガル・グスマン・ロペスもカルテルの幹部であったが、2008年５月にクリアカンのショッピングセンターの駐車場で敵対組織であるベルトラン・レイバ・カルテルによって暗殺されている[6]。 2019年10月17日、メキシコ国家警備隊はクリアカンでオビディオを捕捉、一時は拘束することに成功した。しかしながらカルテル側が、警備隊の要員を上回る規模、火力で応戦を開始したため、市民に影響が出ることを恐れた警備隊側は準備不足であったとして作戦を中止。オビディオを釈放している[7]。 2023年1月5日、メキシコ治安当局が組織の拠点があるクリアカンで再びオビディオを逮捕した。しかし急襲作戦に抵抗する組織との間で銃撃戦となり、治安部隊側は10人が死亡、カルテル側は19人が死亡した[8]。さらにトラックに火を放ったり、道路を封鎖したり、空港で民間機を銃撃するなどの混乱が生じたため、メキシコ当局は学校や行政施設などを閉鎖し、住民に外出しないよう注意を呼びかけた[9][10][11]。 2023年9月15日、アメリカ司法省は、オビディオがメキシコからアメリカに移送されたと発表した[12]。
Nemesio Oseguera Cervantes
オビディオ・グスマン・ロペスの指名手配書
生誕オビディオ・グスマン・ロペス(Nemesio Oseguera Cervantes)
1990年3月29日（33歳）
メキシコ
シナロア州クリアカン
現況アメリカで裁判中
国籍 メキシコ
別名エル・ラトン
エル・ヌエボ・ラトン
職業麻薬密売人
団体シナロア・カルテル
身長5フィート7インチ
(1m70cm)
肩書き最高幹部
罪名5キログラム以上のコカイン、500 グラム以上のメタンフェタミン、および 1,000 キログラム以上のマリファナを、米国に不法に輸入されることを意図し、知りながら配布する共謀
犯罪者現況アメリカで裁判中
テンプレートを表示
経歴
2019年の逮捕
2023年の逮捕
アメリカへ移送
脚注^ “Ovidio Guzman-Lopez
^ “Joaquin Guzman-Lopez
^ “Jesus Alfredo Guzman Salazar
^ “Ivan Archivaldo Guzman-Salazar
^ “麻薬組織幹部を拘束も釈放、交戦激化し市民保護で
