「オパール」のその他の用法については「オパール (曖昧さ回避)
」をご覧ください。オパール(蛋白石)
オパール(オーストラリア産)
分類酸化鉱物(ケイ酸鉱物)
または準鉱物
シュツルンツ分類4.DA.10
Dana Classification75.2.1.1
化学式SiO2・nH2O
結晶系非晶質
へき開なし
モース硬度6.5
光沢ガラス光沢
色白色(琥珀色、虹色の光を放つものもある)
条痕白色
比重2.1
文献[1][2][3]
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学
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オパール[4](英語: opal)は、鉱物(酸化鉱物)の一種。潜晶質であるため、厳密には準鉱物であるが、国際鉱物学連合ではオパールを正式な鉱物としている。和名と中国語名は蛋白石(たんぱくせき)。
西洋語のオパールを指す語は、ギリシア語 opallios、または、そのラテン語化 opalus に起源を持つ。これらの語は、サンスクリット語で(宝)石を意味する up?l?[s] という語との関係が指摘されている。
産出地等と、メキシコなど。
日本でも広く産出するが、宝石級のものはほとんどない。福島県西会津町宝坂[5]には宝石級のものが見られたが、2006年に閉山し、埋め立てられており採集不可能である。
火星においては、2012年に行われた火星探査機キュリオシティによるゲールクレーターの現地調査で、破砕ヘイロー(fracture halo)という鉱物の帯にてオパールが多く含まれていることが確認されており、かつて水が存在して作用して形成された可能性が示唆されている[6][7]。 化学組成は SiO2・nH2Oで、成分中に10%ぐらいまでの水分を含む。モース硬度 5 - 6。比重 1.9 - 2.2。劈開性なし。 非晶質である「opal-A」と、結晶構造の始まりを示す潜晶質(隠微晶質
性質・特徴
ブドウ状または鍾乳状の集合体や小球状のものとして産出される。透明なものから、半透明・不透明なものまである。ガラス光沢・樹脂光沢をもつものは宝石として扱われ、無色のものから乳白色、褐色、黄色、緑色、青色と様々な色のものが存在する。まれに遊色効果を持つものも存在する。 主に火成岩または堆積岩のすき間に、ケイ酸分を含んだ熱水が充填することで含水ケイ酸鉱物としてできる。そのほかにも、埋没した貝の貝殻や樹木などがケイ酸分と交代することで生成されたり、温泉の沈殿物
成因
なお、微化石の一種にプラントオパールと呼ばれるものがあるが、これは植物が生きているうちに組織内に形成した非晶質のケイ酸分であり、風化しにくいため、年代当時の地層中にある植物を同定することにも用いられる。 遊色効果をもつオパールをプレシャス・オパール (precious opal) といい、遊色効果が無いか、あっても不十分なオパールをコモン・オパール(Common opal)または普通蛋白石と言う。両者の違いは内部構造である。 プレシャス・オパールは遊色があり、キラキラと輝く(これをオパールの「火」(fire) と言う)。そのため、宝石としての価値が高い。 プレシャス・オパールは、直径150nmから300nmくらいの二酸化ケイ素の分子が六方最密充填構造または立方最密充填構造を形成しており、それゆえ準鉱物(Mineraloid)として扱われる。分子の大きさがどれだけ揃っているかと、分子の充填度が、宝石としてのオパールの品質を決定する。分子の大きさがバラバラで、あまり充填されていないものは遊色を見せず、コモン・オパールに分類される。 プレシャス・オパールは、地色 コモン・オパールは遊色がなく、石の地色しか見えない。そのため、宝石としての価値が低い。 ミルキーオパールは乳白色から緑がかった青色で、色がきれいなものは宝石として扱われる。他に珍重されるコモン・オパールは、玉滴石(hyalite)、乳珪石(Menilite)、間欠石(geyserite)、木蛋白石(wood opal)などがある。 古くは石器の材料の一つとして用いられ、日本でも東北から九州にかけて広範な遺跡から出土する。新潟県佐渡市の堂の貝塚では、精巧に加工された鉄石英および蛋白石製の石鏃を副葬した墓壙が発見されている。 色の美しいものは宝石として扱われる。特に日本で好まれている宝石で、乳白色の地に虹色の輝き(遊色効果)をもつものは中でも人気が高く、「虹色石」とも呼ばれる。 カボション・カットでカットされ、ブローチや各種の装飾品に加工されている。 オパールは宝石の中で唯一水分を含むため、宝石店などでは保湿のため、水を入れた瓶やグラスを置くところもある。水分がなくなると濁ってヒビが入ることがあるためである。オパールの原石はカットされる前に充分天日で乾燥させなければならない。乾燥に耐えられたオパールだけをカットし指輪などの宝飾品に加工される。このようなオパールは普通に取り扱っている限りは特に問題がない。
分類
プレシャス・オパール
コモン・オパール
玉滴石 … 岩石の表面に球状に付着して産出するものを、玉滴石(ぎょくてきせき、hyalite
木蛋白石 … 堆積岩中に埋没した樹木の幹や動物の遺骸と交代したものがあり、樹と交代したものを木蛋白石 (wood opal) という。研磨するときれいな木目がでることから珍重されている。
「火」が見えるプレシャス・オパール
地色しか見えないコモン・オパール
用途・加工法
オパール
プレシャス・オパールの指輪
サイド・ストーリー
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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