オニイトマキエイ
オニイトマキエイ Mobula birostris
保全状況評価[1][2]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
ワシントン条約附属書II
分類
Raja birostris Walbaum, 1792
Raja manatia
Bloch & Schneider, 1801
Cephalopterus vampyrus
Mitchill, 1824
Cephalopterus manta
Bancroft, 1829
Manta americana
Bancroft, 1829
Ceratoptera ehrenbergii
Muller & Henle, 1841
Ceratoptera johnii
Muller & Henle, 1841
Brachioptilon hamiltoni
Hamilton & Newman, 1849
Cephaloptera stelligera
Gunther, 1870
Manta raya Baer, 1899
和名
オニイトマキエイ[4]
英名
Giant manta[3]
Giant manta ray[1]
オニイトマキエイ(鬼糸巻?[5]、鬼糸巻?[6]、学名: Mobula birostris)は、軟骨魚綱トビエイ目イトマキエイ科イトマキエイ属(トビエイ科オニイトマキエイ属とする説もあり)に分類されるエイ。かつてナンヨウマンタ(Mobula alfredi)と混同されていた。
英語では「マント」に由来する[7] Mantaの名称を持ち、日本でもマンタと呼ばれることが多い。大きいものでは体の横幅8m、体重3tに達する。熱帯の海のごく表層を遊泳し、泳ぎながらプランクトンを食べる。毒針は無い。
分布の表層を遊泳するが、沿岸域でも見られる。
1979 - 2009年にかけて沖縄美ら海水族館と海遊館が沖縄県と高知県で採集・記録したオニイトマキエイ類35個体のうち、狭義の本種は4個体のみとされる[8]。
形態人の大きさと比較
体盤幅450センチメートル[3]。最大体盤幅910センチメートル[3]。最大体重3トン[3]。鱗(楯鱗)は、複数の尖頭が重なるように密集する[8]。体盤の表面には、溝状の構造がみられる[8]。体盤背面の白色斑の前縁は、口裂に対し平行で直線的[8]。口裂の周辺は黒い[8]。
歯は幅広く、比較的密集し互いに接する[8]。
体の形は他のイトマキエイ類と同じく扁平な菱形で、細長い尾を持つ。体色は基本的に背側が黒色、腹側が白色だが、各々の個体によって異なる斑点や擦り傷などが見られ、個体識別の際の目印となっている。まれに全身が黒色の個体も見られ、ダイバーの間ではブラック・マンタと呼ばれている。
頭部先端の両側には、胸鰭由来の頭鰭(とうき)と呼ばれるヘラ状の特殊な鰭が一対ある。これは、伸ばしたり丸めたりと自由に形を変形でき、餌を取るのに役立っているものと考えられている。
近縁種のナンヨウマンタとの違いとして背中の模様、大きさ、腹部の模様などが上げられる[9]。基本的に体格はオニイトマキエイのほうが大きく鰭幅が広い。オニイトマキエイは背中の模様が直線的(T字型)で口元が黒い個体が多く腹部は鰓下に黒い模様と黒色のまとまった斑点模様がある。ナンヨウマンタは背中の模様が曲線的(Y字型)でグラデーションがあり、口元が白、もしくは灰色で腹部は鰓上含めまばらの斑点模様がある[10]。