オデッセイ
The Martian
監督リドリー・スコット
脚本ドリュー・ゴダード
原作アンディ・ウィアー
『火星の人』
製作サイモン・キンバーグ
リドリー・スコット
マイケル・シェイファー
『オデッセイ』(原題: The Martian)は、2015年に公開されたアメリカ映画。2035年の近未来を舞台に火星に1人取り残された火星探索者が生き延びようとする活躍と、彼を救い出そうとするチームのクルー達や地球のスタッフ達の努力を描くSF映画。原作はアンディ・ウィアーによる2011年の小説『火星の人』(The Martian)。監督はリドリー・スコット、主演はマット・デイモンが務める。日本語タイトルの「オデッセイ」(英:Odyssey)はホメロスの叙事詩『オデュッセイア』及びその主人公オデュッセウスに由来し、「長期の放浪・冒険」を意味する。 2035年。アメリカは有人火星探査計画「アレス3」を行い、植物学者マーク・ワトニーら、数名の調査隊が火星に降り立った。今回は31ソル(火星日)の日程であったが、18ソル目に激しい砂嵐に襲われ、隊長のメリッサ・ルイスは火星からの撤退を決断する。その作業中にマークは飛来物に巻き込まれて行方不明となる。メリッサは彼を死亡したと見なし、宇宙船ヘルメス号で地球へ帰還する苦渋の決断を行う。メリッサからの報告を受け、地球ではマークの葬儀が行われる。 マークは奇跡的に生きており、すぐに自分が火星に置き去りにされたことに気づく。通信設備がないため、地球やヘルメス号に自分の生存を伝えることはできない。地表に残された資材などを確認すると、彼は4年後の「アレス4」まで生き延びることを決意する。種芋を見つけると火星の土とクルーの排泄物を使ってジャガイモ畑を作り、化学的に水を確保し、食料を確保する。一方、火星表面の衛星画像を分析していたアメリカ航空宇宙局(NASA)の担当官はソーラーパネルなどの資材が人為的に動かされていることに気づく。ここからアレスの計画者たちはマークの生存を確信し、NASAのサンダース長官はこの事実を一般に公表する。しかし、救出の目処が立たないため、ヘルメス号には伝えないことを決める。 マークは20世紀末に火星に送られた無人探査機マーズ・パスファインダーを思い出すとこれを見つけ出し、地球との交信を試みる。送れる情報量が限られる中で、16進数とアスキーコードを用いた初歩的な方法でNASAとの意思疎通に成功する。NASAは急いで追加物資を送ればマークは生き延びることが可能と判断して喜びに沸き立ち、マークも窮地を脱したと安心する。NASAの技術者は、火星に残された機材からより高度な通信が可能な方法も伝え、地球との交信もスムーズになる。
あらすじ