オスカー・フォン・ロイエンタール
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .pathnavbox{clear:both;border:1px outset #eef;padding:0.3em 0.6em;margin:0 0 0.5em 0;background-color:#eef;font-size:90%}.mw-parser-output .pathnavbox ul{list-style:none none;margin-top:0;margin-bottom:0}.mw-parser-output .pathnavbox>ul{margin:0}.mw-parser-output .pathnavbox ul li{margin:0}銀河英雄伝説 > 銀河英雄伝説の登場人物 > 銀河英雄伝説の登場人物・銀河帝国 > オスカー・フォン・ロイエンタール

オスカー・フォン・ロイエンタール(Oskar von Reuentahl[1])は、田中芳樹のSF小説(スペース・オペラ)『銀河英雄伝説』の登場人物。銀河帝国側の主要人物。

作中での呼称は「ロイエンタール」。部下からは「ロイエンタール閣下」と呼ばれることも多い。
概要

ローエングラム陣営の主要提督の一人。帝国騎士の称号を持つ下級貴族。左右の瞳の色が違う「金銀妖瞳(ヘテロクロミア)」の特徴を持つ貴族出身の美男子で、その非凡な才覚でラインハルトと会う以前から少壮の指揮官として出世しており、親友のミッターマイヤーと共に「帝国軍の双璧」と謳われる。ラインハルトやキルヒアイスからの信頼も厚く、ミッターマイヤー、オーベルシュタインと並んで元帥として主要提督らの上席に位置し、ローエングラム朝では統帥本部総長の職に就く。政治面の適性も高く、物語終盤では新領土(ノイエ・ラント)総督に抜擢されるが、ラングとの対立や地球教の思惑でラインハルトへの叛乱を余儀なくされ、親友ミッターマイヤーによって討たれる。旗艦は「トリスタン」。

本編での初登場はラインハルトの元帥府開設に伴う登用から(第1巻)。時系列上の初登場は、ヴァンフリート星域会戦後に軍務省でロイエンタールとともにラインハルト(とキルヒアイス)の姿を見かけた時[2]が最初であり、本格的な登場はクロプシュトック事件である(ただし、過去回想という形では帝国暦484年の惑星カプチェランカの白兵戦の描写が先行する[3])。帝国側の主要人物として第1巻から登場し、作中の様々な重要エピソードに関わるが、上記の通り終盤において物語から退場した。
略歴

帝国暦458年10月26日(道原かつみのコミック版より)、下級貴族の父親とマールバッハ伯爵家の3女レオノラとの間に生まれた[3]。生後まもなく母親が自殺し、息子を逆恨みした父親から育児を半ば放棄される。16歳で士官学校に入学。任官後数々の功績を挙げるが、女性関係のトラブルから起きた私的決闘で相手を負傷させて降格処分(大尉から中尉)を受ける[4]。このために一年後輩で同階級となったミッターマイヤーと帝国暦480年に初めて対面し、以後は戦闘上のパートナーとして共に昇進していく[4]

ローエングラム陣営への参加は、門閥貴族に謀殺されそうになったミッターマイヤー救出のため、ラインハルトに助力を求めた事がきっかけ[4]。それ以来ラインハルトに(相克しつつ)忠誠を誓い、第4次ティアマト会戦(及びその前哨戦の惑星レグニツァ上空の戦い)を初め、様々な武勲を立てていく[5]。その後は一時ラインハルト麾下を外れ、同487年初頭のアスターテ会戦には参加しなかったが、同会戦で元帥に昇進したラインハルトに再び呼集され、中将/艦隊司令官として元帥府に登用される[6]

同年のアムリッツァ会戦に至る同盟軍の帝国領侵攻に対する迎撃で武勲を挙げ、ミッターマイヤーと共に大将に昇進[7]。翌488年のリップシュタット戦役ではミッターマイヤーとの共同作戦でレンテンベルク要塞を陥落させる等の功績を挙げ[7]上級大将に昇進[8]。同489?490年の神々の黄昏作戦ではイゼルローン方面の総指揮官として要塞を奪回、更に同盟領に侵攻した後はヒルデガルド・フォン・マリーンドルフの提案でミッターマイヤーとともに同盟首都星ハイネセンを無条件降伏させる[9]

新帝国暦1年(帝国暦490年)、ローエングラム王朝成立に先立ち元帥に昇進[10]。統帥本部総長に任じられる[11]。翌年、大親征で同盟が消滅して帝国新領土となるのと前後してロイエンタールに恨みを抱いたハイドリッヒ・ラングの策謀で叛逆の疑いありとして一時拘束されたが、ラインハルトとの友誼が失われる事は無かった[12]回廊の戦い後、新領土総督に転任する[13]

だがその後、地球教の策謀がきっかけとなり叛乱を起こし[14]第2次ランテマリオ会戦でミッターマイヤー及びフリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルトアウグスト・ザムエル・ワーレンと戦う[15]エルネスト・メックリンガーの艦隊がイゼルローン方面より侵入したため二正面作戦を避けるために撤退するが、その途中でグリルパルツァーの裏切りが発生、死に至る負傷をしたが治療を拒み、ハイネセンに戻った[16]。新帝国暦2年(宇宙暦800年)12月16日、新領土総督府オフィスにて死去、33歳没[16]
能力

無二の親友であるミッターマイヤーとともに「帝国軍の双璧」と称されている[17]。自ら白兵戦に臨んで戦斧をふるう勇敢さを見せる反面、不利と見れば戦術的勝利に固執せず速やかに撤退する面も見られる(その際の撤退戦術は本来非常に困難なものだが、ワーレン曰く「戦術の教科書以上」の隙のない撤退を成功させている[15])。そのため、メックリンガーは智勇の均衡が最も取れていると評した(あくまで戦術家としての評価ではあるが、ロイエンタールの均衡に比べたら、ヤンは智に、ラインハルトは戦略家としては人間の限界を極めていたが、戦術家としては勇に傾き、ミッターマイヤーもまた勇に傾倒しているという評である)[18]。また単純な武人ではなく、政略的な面でも優れている。新領土総督を拝命した際は、ヤンの追悼式を行う[13]、公務員の綱紀粛正を徹底するなど極めて短い間ではあるが為政者としても優れた能力を示した[18]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:52 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef