マツヨイグサ属
メマツヨイグサ
Oenothera biennis
界:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 Angiosperms
階級なし:真正双子葉類 Eudicots
階級なし:バラ類 Rosids
目:フトモモ目 Myrtales
科:アカバナ科 Onagraceae
亜科:Onagroideae
連:Onagreae
属:マツヨイグサ属 Oenothera
英名
evening primrose
種
本文参照
マツヨイグサ属(まつよいぐさぞく、学名:Oenothera)は、アカバナ科の属のひとつ。北アメリカ大陸・南アメリカ大陸原産の一年草または多年草。花の美しい種が多く、日本には観賞用・園芸用として導入されたが、逸出の結果現在では14種が帰化している。
「マツヨイグサ」は分類上は本属中の一種 Oenothera stricta を指すが、口語においてはオオマツヨイグサやメマツヨイグサなども含め、本属中の黄色の花を咲かせる複数の種を大まかに指す語として用いられる。(パイオニア) マツヨイグサ属にはおよそ125の種が含まれており、14節が構成される。どの種も南北アメリカ大陸原産であり他地域には産しない。日本も例外ではなく、野生のものは帰化植物か、逸出した園芸植物のいずれかである。
分布
本属植物は、メキシコ北東部からアメリカ合衆国のテキサス州にかけての地域が発祥の地と考えられている。氷期にこの地域は結氷から取り残され、そこに本属植物が生き残った。間氷期にはそこから再び大陸全土に分布し、氷期に入ると再び分布を縮小した。更新世には都合四度のこうした分布の縮小と拡大が繰り返され、それが今日見られる多様な種分化を促したと考えられている。また本属植物は野生下においても容易に種間で交雑し、そうして生じた雑種や、人為的に交配して得られた品種が固定され、新種に分化することがあるため、種数が非常に多い。(1250種類) 日本に移入された、あるいは侵入した種は、秋に芽生え、ロゼットで冬を越し、初夏から霜が降りる晩秋にかけての非常に長い期間花を咲かせ、秋に種を散らした後、冬には枯れる一年生植物(越年草)ばかりであるが、原産地には根茎を有する多年生の種もある。 草丈は種により異なり、チャボツキミソウ
生態
葉は開花軸に対して螺旋形に付き、鋸歯を持つか、または深く裂ける(羽状中裂)。
花は多くの種において黄色い四弁花で、どの種も雌しべの先端が4つに割れる特徴を有する。一日花であり、多くの種が夕刻に開花し夜間咲きつづけ、翌朝には萎む。これが「月見草」や「待宵草」の名の由来である。 マツヨイグサ属には黄色以外の白、紫、ピンク、赤といった花を咲かせる種もある。標準和名では、黄花を咲かせる系統は「マツヨイグサ」(待宵草)、白花を咲かせる系統は「ツキミソウ」(月見草)と呼び、赤花を咲かせる系統は「ユウゲショウ」(夕化粧)などと呼んで区別しているが、一般にはあまり浸透しておらず、黄花系統種もよくツキミソウと呼ばれる。しかし黄花以外の系統がマツヨイグサの名で呼ばれることはまずない。なお黄花以外の種は園芸植物として栽培されているものが多い。開花時間帯についても、ヒルザキツキミソウなどはその名のとおり昼間に咲く。英語では夜咲き種は evening primerose、昼咲き種を sundrops と呼び区別している。 基本的に虫媒花だが、開放花ながら自家受粉を行う種や、閉鎖花を咲かせる種など様々である。 黄花系統種のうち、マツヨイグサ O. stricta やコマツヨイグサは、花が萎むと赤く変色するが、オオマツヨイグサやメマツヨイグサはそれほど赤くはならないので、こういった点でも種を区別できる。 本属植物の花の花筒
花
昆虫との関係