エーゲ海
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エーゲ海

位置地中海
座標.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯39度 東経25度 / 北緯39度 東経25度 / 39; 25座標: 北緯39度 東経25度 / 北緯39度 東経25度 / 39; 25
ギリシャ
トルコ
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エーゲ海(エーゲかい、: Aegean Sea)は、地中海の一部を構成する海域。地中海の東北部にあたり、西と北をバルカン半島ギリシャ共和国)、東をアナトリア半島トルコ共和国)に囲まれた入り江状の海である。

古くは固有名詞で「多島海」(: the Archipelago)と呼ばれたこともある、代表的な多島海であり、多くの島々(エーゲ海諸島)が所在する。
名称

エーゲ海は以下の名称でも呼ばれる。

ギリシア語: Αιγα?ο Π?λαγο? / Egeo Pelagos

トルコ語: Ege Denizi

エーゲは古代ギリシャ語で波を意味した。エーゲ海は、ギリシャ語でアルキペラゴス(アルヒペラゴス、Αρχιπ?λαγο? / Arkhipelagos)とも呼ばれた。この言葉は「主要な海」( ?ρχι- / arkhi-「主要な」 と π?λαγο? / pelagos「海」)を意味する。この語はのちに一般名詞化し「多島海」や「諸島・群島」を意味する「アーキペラゴ」(: archipelago)の由来となった。英語で語頭を大文字とし定冠詞を付した the Archipelago は、エーゲ海のことを指す。 the Archipelago に対して日本語で「多島海」という訳が宛てられることがあるが、上述の通りもともとの Αρχιπ?λαγο? 自体には「島が多い」という意味は含まれない。

神話によれば、テーセウスが生贄の一人としてクレータ島へ向かう際に無事脱出した場合には船に白い帆を掲げて帰還すると父王アイゲウスに約束していた。しかし約束を忘れて出航時の黒い帆のまま帰還したため、アイゲウスはテーセウスが死んだものと勘違いして絶望のあまり海へ身を投げて死んだ。この故事より彼の名に因んで「エーゲ海」(エポニムという)となったとされる。
地理
範囲エーゲ海(表示はフランス語)

国際水路機関(IHO)は、地中海の下位に8つの海域を定義しており、エーゲ海はそのひとつである。国際水路機関の定義によれば、その境界は以下の各地点を結んだものである[1]

以下の各地点を結んだ線

アナトリア半島(小アジア)本土の Cape Aspro(東経28度16分)

ロドス島: Cum Burnu (Capo della Sabbia、島の北東端) - パラソニシ(英語版)(島の南西端)

カルパトス島(スカルパント島): Vrontos Point(北緯35度33分) - Castello Point(島の南端)

クレタ島: Cape Plaka(島の東端) - Agria Grabusa(島の西端)

アンディキティラ島: Cape Apolitares - Psira Rock(島の北西端)

キティラ島: Cape Trakhili - Cape Karavugia(北端)

ギリシャの Cape Santa Maria(北緯36度28分 東経22度57分)

ダーダネルス海峡
アナトリア半島の Kum Kale から、ガリポリ半島のヘレス岬(英語版)に至る線

エーゲ海の南ではその他の地中海(国際水路機関は名称を定義していない)と、ダーダネルス海峡ではマルマラ海と接する。

定義によっては、南西にイオニア海と、南東にレバント海と接するとされることもある。
下位の海域

エーゲ海の一部を、以下のような「海」の名で呼ぶことがある。

クレタ海 - エーゲ海の南部、キクラデス諸島とクレタ島の間の海

ミルトア海(英語版)(ミルトー海) - キクラデス諸島のとペロポネソス半島の間の海

イカリア海 - キクラデス諸島とアナトリア半島の間の海

トラキア海(英語版)(トラーキ海) - エーゲ海北東部

このほか、以下のような湾がある。

サロス湾(英語版)

テルマイコス湾

パガシティコス湾

サロニコス湾

アルゴリコス湾(英語版)

ハニオン湾(英語版)

ギョコワ湾(トルコ語版)

エドレミット湾(トルコ語版)

イズミル湾(トルコ語版)

島詳細は「エーゲ海諸島」を参照

エーゲ海は大小合わせておよそ 2,500 の島々が浮かぶ多島海である。大半はギリシャに属しているが、ボズジャアダ(ボズジャ島、Bozcaada)とギョクチェアダ(ギョクチェ島、Gokceada)についてはトルコ領となっている。

エーゲ海の島々はいくつかの諸島に分類される。北エーゲ諸島エヴィア島スポラデス諸島キクラデス諸島サロニカ諸島ドデカネス諸島それにクレタ島である。

エーゲ海沿岸はリアス式海岸が多く、天然の良港になっている。しかし、古代・中世にはエーゲ海の航海は決して安全なものではなかった。
歴史

周辺はエーゲ文明の発祥地。

古代には、クレタ島ミノス文明ペロポネソス半島ミケーネ文明が誕生した。さらに時代を下ると、アテナイスパルタに代表される多くの都市国家により形成された古代ギリシャ文明が生じた。他にもペルシャローマ帝国東ローマ帝国ヴェネツィア共和国ヴェネツィア領クレタおよびナクソス公国を参照)、そしてオスマン帝国がエーゲ海周辺に国家を形成した。ヨーロッパアジアを結ぶ中継地として中世以降も繁栄した。
産業

火山島が多く、大理石や鉄の産地でもある。クレタ島のような比較的面積の大きな島には肥沃な耕地が広がるが、多くの島は農業に適していない。しかし、地中海性気候のため、まばゆい太陽が輝く夏季には、太陽に恵まれない地域から多くの観光客が訪れる。
脚注[脚注の使い方]
出典^ .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}"Limits of Oceans and Seas, 3rd edition" (PDF) (英語). International Hydrographic Organization. 1953. p. 18. 2011年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ (PDF)。2021年10月20日閲覧。(h) Aegean Sea (The Archipelago).

関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、エーゲ海に関連するカテゴリがあります。


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