エンドウ豆
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企業については「エンドウ (鉄道模型メーカー)」をご覧ください。

エンドウ
エンドウと果実
分類APG III

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 angiosperms
階級なし:真正双子葉類 eudicots
階級なし:コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし:バラ類 rosids
階級なし:マメ類 fabids
:マメ目 Fabales
:マメ科 Fabaceae
亜科:マメ亜科 Faboideae
:エンドウ属 Pisum
:エンドウ P. sativum

学名
Pisum sativum L.[1]
和名
エンドウ
英名
pea[2]
変種品種


アカエンドウ P. s. var. arvense[3]

サヤエンドウ P. s. var. macrocarpon[4]

エンドウ(豌豆[2]学名: Pisum sativum)は、マメ科の一・二年草。広く栽培され、食用となっている。一般に、エンドウマメとも。別名(古名)にノラマメ[5]。実エンドウ・グリーンピース(未熟の種子を食用とする場合の呼び方)、サヤエンドウ(莢豌豆・絹莢、未熟の莢を食用とする場合の呼び方)、ヨサクマメ(北東北の一部地域での呼び方)など。日本での栽培種には、ウスイエンドウ(うすい豆)[注釈 1][6]、キヌサヤエンドウ、オランダエンドウなどがある。
歴史

原産地は、エチオピア中央アジアなどとされ、古代エジプト古代ギリシアでの記録があることから、世界最古の農作物ともいわれている[2]。古代オリエント地方や地中海地方で麦作農耕の発祥とともに栽培化されたで、原産地域であるフェルガナからに伝来した際に、フェルガナの中国名が「大宛国」であることから「豌豆」(えんどう=宛の豆)と名付けられたことが名の由来となっている。原種は近東地方に今日でも野生している P. humile Boiss. et Noo. と推察されている。もともとは麦類の間で雑草として生えてきたこの原種の野生植物を、種実を食用にしたり、根粒菌による土の肥沃化に効果があるなどの利用価値を発見することで、麦類とともに混ぜ植え栽培するようになり、次第に栽培植物として品種改良が進んだと考えられている。この地域では農耕開始期に、カラスノエンドウもエンドウと同時に同様の利用が行われ始めたが、こちらの栽培利用はその後断絶し、今日では雑草とみなされている。また、同じ地域に起源を持つマメ科作物としては、ソラマメレンズマメヒヨコマメが挙げられる。麦作農耕とともにインド中国などユーラシア各地に広まり、中国に伝わったのは5世紀日本へは8世紀ごろに伝わった[2]。また、メンデルが実験材料としたことでも知られている。
特徴サヤエンドウとして食用になるエンドウの若い果実グリーンピース - エンドウの種子完熟した硬莢種

さやの硬さにより、硬莢種(こうきょうしゅ)(P. sativum subsp. arvense) (Poir.) と軟莢種(なんきょうしゅ)(P. sativum subsp. hortense) (Asch.) がある。硬莢種はその名の通り莢(さや)が固く、主として完熟して乾燥した豆を収穫して利用する。花は紅色(紫色)または白色である[7]。軟莢種は莢が柔らかく、未熟な莢をサヤエンドウ、成長を終えて乾燥前の生の豆をグリーンピースとして利用する[2]。エンドウの一品種スナップエンドウは、軟莢種の中でも豆が大きく成長しても莢が柔らかく、豆と莢の両方を野菜として利用できる[2]。グリーンピースは、缶詰や冷凍品にして通年市場に流通しているが、生のものは春がで、この時期は香りや甘みが格別によい[2][8]

原産地が冬に雨が多い地中海性気候近東地方であるため、夏の高温期は成長適期ではなく、麦類と同様に基本的には秋まきして翌春収穫する。冬の寒さの厳しい東北北部や北海道では春まきして初夏に収穫する[9]連作に弱く、一度栽培した土地では数年間栽培が困難となる[9]。また、原産地が土壌カルシウムなどが多い乾燥地帯であることから想像できるように、酸性土壌にも弱い。

発芽に際しては同じマメ科のダイズのように胚軸が伸張して地上で子葉を双葉として展開するのではなく、上胚軸だけが伸張して地上に本葉だけを展開し、子葉は地中に残る。
食品

えんどう
(全粒、青えんどう、乾)
[10]100 gあたりの栄養価
エネルギー1,473 kJ (352 kcal)

炭水化物60.4 g
食物繊維17.4 g

脂肪2.3 g
飽和脂肪酸0.27 g
一価不飽和0.44 g
多価不飽和0.68 g

タンパク質21.7 g

ビタミン
ビタミンA相当量β-カロテン(1%) 8 μg(1%)89 μg
チアミン (B1)(63%) 0.72 mg
リボフラビン (B2)(13%) 0.15 mg
ナイアシン (B3)(17%) 2.5 mg
パントテン酸 (B5)(35%) 1.74 mg
ビタミンB6(22%) 0.29 mg
葉酸 (B9)(6%) 24 μg
ビタミンE(1%) 0.1 mg
ビタミンK(15%) 16 μg

ミネラル
ナトリウム(0%) 1 mg
カリウム(19%) 870 mg
カルシウム(7%) 65 mg
マグネシウム(34%) 120 mg
リン(51%) 360 mg
鉄分(38%) 5.0 mg
亜鉛(43%) 4.1 mg
(25%) 0.49 mg
セレン(16%) 11 μg


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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