エンソニック
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エンソニック種類コーポレーション
本社所在地アメリカ
ペンシルベニア州、マルバーン
設立1982年
業種その他製品
関係する人物ブルース・クロケット、アル・カーペンター、ロバート・ヤーン(創業者)
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エンソニック(Ensoniq)とは、かつて存在したアメリカの電機メーカーである。

1980年代初頭から1990年代に掛けて作られたサンプラーシンセサイザーで有名。目次

1 概要

2 楽器とデジタルシステム

2.1 販売順


3 サウンドカードと半導体

3.1 主な製品

3.2 AudioPCI


4 略注

概要

1983年春、元モステクノロジーのロバート・ヤーン、ブルース・クロケット、 チャールズ・ウィンターブル、デイヴィッド・A・ジンビッキ、アル・カーペンターのコモドール64を設計したチームによってペリフェラルビジョンを設立。Atari 2600用のキーボードを設計するプロジェクトが計画されていたが、アタリショックによりキャンセルされた上、コモドール社にプロジェクトが盗用されたと訴えられる。

その後、エンソニックと改名。周辺機器の代わりにシンセサイザーを設計する。[1]

1998年1月、7700万ドルでクリエイティブテクノロジーに買収され、 同じ傘下のE-mu Systemsと合併し、E-Mu/Ensoniqとなる。 その後、イーミューはMK6/PK6、 エンソニックはHalo keyboardsを2002年に出した後、E-Mu/Ensoniq部門は解散し、過去の製品のサポートも中止となり、事実上ブランドは消滅した。
楽器とデジタルシステム

1985年、エンソニックはサンプラーのミラージュで楽器市場に参入。1695ドルというこの時代のサンプラーにしてはかなり安価な値段で販売[2]。 その後、ウェーブテーブル方式のシンセサイザーであるESQ-1を発売。1987年に日本に子会社を設立。

エンソニックのシンセサイザーの特徴は使いやすく、 特徴のある太い音である。ミラージュの販売後、すべての製品に同じシーケンサー、 高品質なエフェクター、ストレージ用のディスクドライブやRAMカードが搭載されていた。

1988年、 ディキシー・ドレッグスの限定版プロモーションCD Off the Recordに参加。バンドはEPSとSQ-80を使用。

90年代初頭、低価格な製品であるSQシリーズを販売。 ラインナップはSQ-1 (61鍵), SQ-2 (76鍵) 、SQ-R (ラックマウント)。 その後、32音バージョンを発売。

続いて販売したTSシンセサイザーは昔のVFXシリーズを彷彿とさせながらもポリフォニー、エフェクトエンジン、サンプルローディング機能の改善、音源を強化した。DPシリーズのエフェクターラックマウントは、並列処理とレキシコンのエフェクターと同等のリバーブプリセットが搭載されていたが、高価だった。

これらの強みにもかかわらず、初期のエンソニックの製品は、 品質の悪いキーボード(Mirage DSK-8)、電源ユニットの不備 (初期のESQ-1)そして、機械的な問題 (EPSのポリプレッシャー・キーボード)のように信頼性と品質の問題に苦しんでいた。 そのため90年代初頭から中期まで、 製品の信頼性の改善に多くの努力が注がれていた。90年代中期から後期に掛けて、会社はワークステーションのコンセプトを一新。そしてSQシリーズに変わる低価格製品は販売しなかった。

最終的に、競合製品が物理モデル音源のような最新の技術を取り入れる一方、エンソニックは古い技術を再利用した新製品が多かったため、90年代後半の市場指向に合わなかった。その間、 後述するパソコン用のサウンドカードに沢山のエンジニアリングと会社のリソースを集中させた。
販売順

1985 ? Mirage
ミラージュ

1986 ? ESQ-1 ESQ-1

1986 ? SDP-1 Sampled Digital Piano

1988 ? SQ-80

1988 ? EPS

1989 ? EPS-M

1989 ? VFX VFX

1990 ? SQ-1

1990 ? SQ-2

1990 ? SQ-R, later SQ-R plus

1990 ? EPS 16 Plus

1990 ? SD-1

1992 ? KS-32

1992 ? ASR-10


1993 ? TS 10

1993 ? DP/4

1995 ? DP/2

1995 ? DP/4+

1996 ? MR61 MR-61

1996 ? KT-76、KT-88

1997 ? ASR X

1997 ? E Prime


1998 ? Fizmo

FiZmO1998 ? ZR-76

1998 ? ASR X Pro

1998 ? PARIS Digital Audio Workstation[8]

2002 ? Halo (E-mu product using Ensoniq brand)

サウンドカードと半導体

エンソニックはシンセサイザーだけではなく、 パソコンのオーディオチップも作っていた。 1986年にアップルコンピューターと契約した後、ミラージュやESQ-1、ESQm、SQ80、SDP1に使われたのと同じES5503 DOC (Digital Oscillator Chip) がApple IIGSに搭載。

16ビットのサンプラーとデジタルフィルターを搭載した後期エンジンのES5504 DOC-II (EPSサンプラーに使用) とES5505 OTIS (EPS16+と21音のVFXに使用)。 最終的に後続の32音の製品に使用したES5506 OTTO (SD-1/32、TS10/12、ASR-10/88)。 最新の商品であるES5548 OTTO-48は最後のエンソニック製品に使用 (ASR-X、FIZMO、MR)。

エンソニックは 汎用性の高いエフェクトをつけれるDSP、ES5510 ESP (Ensoniq Signal Processor) を開発。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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