エンジー
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エンジー
Engie S.A.

種類公開会社
市場情報Euronext: ENGI
本社所在地 フランス
パリ郊外ラ・デファンス トゥールT1 (T1タワー)
設立2008年6月22日
業種電気ガス
事業内容電気事業、天然ガスの生産・販売
売上高844億8000万ユーロ(2010年)[1]
営業利益87億9500万ユーロ(2010年)[1]
純利益46億1600万ユーロ(2010年)[1]
純資産707億2000万ユーロ(2010年)[1]
総資産1846億6000万ユーロ(2010年)[1]
従業員数236,120人(2010年)[1]
主要株主フランス政府 35.9%
関係する人物ジェラール・メストラレ (会長CEO)
外部リンクENGIE
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エンジー(: Engie S.A.)は、フランスに基盤を置く電気事業者・ガス事業者で、世界約70カ国に拠点を持ち、電力・ガスの供給で世界2位の売上高を持つ[2]。2008年7月22日、フランスガス公社 (GDF)旧スエズの合併により、GDFスエズの社名で成立した。GDFスエズはスエズから分離して設立されたスエズ・エンバイロメント(現スエズ)の株式を約35%保有していた。2015年4月24日に現在の社名への変更を発表した[3]。エンジーはユーロネクスト・パリに上場しており、CAC 40の構成銘柄である。
歴史「フランスガス公社」および「スエズ (1997年設立の企業)」も参照

2006年2月25日ド・ヴィルパン首相が、世界最大の天然ガス供給事業者を作ることを目的に、GDFとスエズの合併を発表した[4]

フランス政府はGDFの発行済株式数を80%以上保有していたため、2社の合併のためには法律を改正する必要があった。サルコジ大統領はド・ヴィルパンの2社合併案に最初は反対していたものの[5]イタリアの電力会社エネル買収から逃れるために、最終的にド・ヴィルパン案を受け入れた[6]。GDFとスエズの合併案は合併案提示以前の3年間、電力料金引き上げを抑えていたため、合併されると電力料金を引き上げかねないと理由で極左政党から[7]、また、左翼ド・ゴール主義者や 労働組合からは合併の経緯が不透明だと非難された[8][9]

2006年12月7日、法案No.2006-1537:GDF民営化法案が承認され、2007年9月3日には、2社が、GDF株21株とスエズ株22株の株式交換の形で、合併に至った旨を発表した[10]

欧州委員会が提示する条件を満たすために、GDFはベルギーの電力会社であるSociete productrice d'electricite_(SPE)の発行済株式数約25%・515百万ユーロを、第一先買権を発動する?つまり、フランス電力公社がSPEの株式を購入するのを防ぐ?権利付きでSPEの株主であるセントリカに売却した[11][12]。 一方、スエズは保有していたベルギーの天然ガス事業者のFluxysの株式をイギリスのファンドEcofinに[13]、DistrigazをイタリアのEniに売却することとなった[14]

GDFスエズは2008年7月22日に発足した。フランス政府の株式保有割合は約80%から35%にまで減少、水道事業をスエズ・エンバイロメント(現スエズ)として分社化することとなった。

2009年7月、欧州委員会はGDFスエズとE.ONの2社に対し、MEGAL pipelineに関する取り決めに対し、それぞれ553百万ユーロの制裁金を課した[15][16]。553百万ユーロの金額は欧州委員会が下した金額として2番目の大きさ、エネルギー業界に対しては最大の金額となった[15][17]。MEGAL pipelineに関する取り決めとはE.ONが2003年に買収したルールガス(Ruhrgas)とGDFが1975年に互いの市場に参入しないということであり、この取り決めは2005年に破棄されていたものだった[15]
事業領域
電力事業
フランス

前身であるスエズ、Compagnie nationale du Rhone (CNR)、Electrabel、 Societe Hydro Electrique du Midi (SHEM)に対する補助金により、GDFスエズ時代に、フランスにおいて、フランス電力公社に次ぐ電力事業者となった[18][19]。発電量の約70%は、水力発電風力発電といった再生可能エネルギーである[20]。とりわけ、風力発電は2007年から2008年にかけて、GDFスエズが積極的に攻勢に出ており、La Compagnie du Vent[21]、Nass & Wind[22]、Erelia[23]といった企業を買収していった。

エンジーは天然ガスによる火力発電所ダンケルクに保有しているが、2013年までに10ギガワットの発電量を目標に、フォス=シュル=メール、Montoir-de-Bretagne、サン=ブリユーなどに天然ガスによる火力発電所を建設している。また、Curbansには太陽光発電のプロジェクトがある[20]
フランス以外

エンジーはフランス以外の国々にも電力事業を展開している。オランダ、ベルギーの二国には欧州第5位の電力事業者[24]であるElectrabel [25]ブラジルにはTractebel Energia [26]タイにはGlow Energy [27]、北米、ラテンアメリカにはSuez International Unitを通して電力事業を展開している。エンジーは火力、水力、風力、原子力コジェネレーションバイオマス発電といった様々なタイプの発電所がある[28]
天然ガス事業
フランス

フランスでは以下のように事業を展開している。

Dolcevita:消費者向け

Provalys:中小企業向け

Energies Communes:政府、地方公共団体向け

Energy:大企業向け

Cegibat:建設業者向け

子会社、関連会社

Electrabel
:電力(ベルギー最大の電力事業者)

Cofely Ltd.:施設整備、サービス

ELIA:ベルギーのガス供給事業(Electrabelを通して株式の24.3%を保有)

Fluxys:ベルギーのガス供給事業(株式の45%を保有)

GRTgaz:フランスのガス供給事業(100%子会社)

Tractebel Engineering:エンジニアンリングのコンサルティング

スエズ:水道事業(株式の35%を保有)

インターナショナル・パワー:イギリスの大手電力会社(株式の70%を保有)

脚注[脚注の使い方]
出典^ a b c d e f “ ⇒Annual Report 2010” (PDF). GDF Suez. 2011年4月1日閲覧。


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