エル・カザド
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エル・カザド
ジャンル
美少女ガンアクション
アニメ
原作ビィートレイン
監督真下耕一
シリーズ構成金巻兼一
キャラクターデザイン菊地洋子
メカニックデザイン肥塚正史寺岡賢司
音楽梶浦由記
アニメーション制作ビィートレイン
製作Project Leviathan
放送局テレビ東京AT-X
放送期間2007年4月2日 - 9月24日
話数全26話
漫画
原作・原案などLeviathan
作画廣瀬周
出版社秋田書店
掲載誌チャンピオンRED
発表号2007年5月号 - 10月号
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『エル・カザド』 (EL CAZADOR DE LA BRUJA) は、2007年4月2日から同年9月24日までテレビ東京で放送された日本のテレビアニメCS局のAT-Xでも放送された。
概要

本作は、前々作『ノワール』と前作『MADLAX』に続く真下耕一監督の美少女ガンアクション三部作の最終作とされている[1]。しかし、これらはそれぞれに連続性があるわけでもなければ、舞台設定を共有しているわけでもない。また、この2作に比べれば明るめの作風である。

前々作と前作で主要なキャラクターを担当した声優久川綾が本作でも主要なキャラクターで起用されているうえ、久川だけでなく前々作と前作で主要なキャラクターを担当した声優の多くもゲストキャラクターとして起用されている。

なお、「エル・カザド」とは、スペイン語で「(男性の)狩人」の意味。副題の「EL CAZADOR DE LA BRUJA」は、スペイン語で「魔女の狩人(男性)」という意味になる。また、一般的なスペイン語での発音では「エル・カサドール」となる。
ストーリー

物理学者ハインツ・シュナイダー殺害の容疑者エリスには裏社会で巨額の賞金が懸けられ、数多くの賞金稼ぎが彼女の行方を追い求めていた。女賞金稼ぎのナディもその1人である。ナディはメキシコの田舎町で遂にエリスを見つけるのだが、エリスに秘められた身体能力が備わっていることを知ることになる。

エリスに逃げられたナディは、エリスを匿っていた占い師のサルマに接触する。しかし、ナディはサルマからエリスには目的があり、老いているサルマから離れられずにいることを聞かされ、エリスの行く末を託されることになる。やがて、サルマはエリスを追う賞金稼ぎたちに殺され、ナディはサルマの代わりにエリスの事実上の「保護者」となり、エリスが目指す「南」にある目的を達成したら、ナディの言うことを聞くという条件で、ナディと共に「南」を目指すことになり、こうして、2人の逃避行が始まる。

その頃、中央情報局「R-339」室では室長のダグラス・ローゼンバーグが「プロジェクト・リヴァイアサン」という謎の言葉を呟きながら、エリスの情報を集めていた。そして、そんなローゼンバーグを同じ中央情報局の会計担当者ジョディ “ブルーアイズ” ヘイワードが密かに監視する。一方ナディは、その“ブルーアイズ”と密かに連絡を取る。

実はローゼンバーグは既に中止された、人工的に魔女を作るという「プロジェクト・リヴァイアサン」の再開を企む一方、ブルーアイズはプロジェクト・リヴァイアサンの再開を阻止すべく、ローゼンバーグの監視役として魔女の世界から派遣されたエージェントだったのだ。そして、ナディはブルーアイズに雇われ、その下命により、人工的に作られた魔女であるエリスの監視と警護を行っていたのである。

やがて、魔女たちの圧力でローゼンバーグは失脚し、さらに議長をはじめとする魔女の勢力はエリスの能力が悪用されることを恐れ、ブルーアイズを通じてエリスの引き渡しをナディに要求するが、ナディは報酬の受け取りを拒否し、エリスに降りかかる真実を求めて、共に「ウイニャイマルカ」へと向かう旅を続けることを決意する。そして、真の魔女の末裔であるブルーアイズもまた何かに魅入られたように魔女の勢力と決別し、ナディとエリスの後を追い、道中で出会うリカルドとリリオと共に真実を求め加護する立場を取るようになって行く。方やローゼンバーグもまたエージェントのL・Aを使ってエリスの行動を監視しながら、自らもエリスが目指すウイニャイマルカへと向かい、「目的」を達成させるべく「計画」を着々と遂行し始める。さらにブルーアイズに裏切られた魔女の勢力の指導者である議長も事の行く末を見守るため「ウイニャイマルカ」へと足を進める。そして、長い逃避行の行く末に「ウイニャイマルカ」でエリスとナディを待ち受けているものとは・・・。
登場人物
メインキャラクター
エリス (Ellis)
- 清水愛“魔女”のDNAをもとに人の手によって創られた存在。ハインツ・シュナイダー殺害の容疑者で、巨額の賞金が懸けられている色白の美少女。事件に関する記憶の一部を失っており、自身の名前も思い出せない。また、事件当時は髪は長かったが、現在では短い。性格は純粋無垢だが、ナディに対しては小悪魔的。あまり感情を表には出さないが、ナディと旅をするようになってからは、徐々に感情を表に出しつつある。河に流されるトカゲを救う、大切な者に対しては被害を巻き込ませないなど、根は優しい性格である。視力や身体能力は飛び抜けているが、一般的な知識や教養はどれほどのものなのかは不明。自然界における分子運動を恣意的に制御する能力を有している。好きなものは甘いもの、嫌いなものは酔っ払い。口癖は、ナディの命令やお願いの返事で「いえっさ(イエッサー)」。
ナディ (Nadie)
声 - 伊藤静女賞金稼ぎ。小麦色の肌をした美少女。陽気で、お人良しな性格。辛すぎる食べ物が苦手。楽天家だが、故郷を何者かに襲撃され、自分以外の人間を殺されたという悲しい過去を持つ。ブルーアイズとの契約に基づいてエリスを護衛しつつ、一緒に旅を続けていた。しかし、旅を続けていくうちにエリスとの絆が強くなり、「エリスを引き渡しなさい」というブルーアイズの命令と礼金の受け取りを拒否し、エリスとの同行を決意した。エリスの出生の秘密を知った後も偏見を持たず、彼女を受け入れた。ポンチョのようなものを身に着けており、その下はへそ出しルックである。銃の腕はかなりのもので、1対複数でも圧倒的な強さを見せつける。また、観察力にも優れ、握手をすれば長年銃を握っていた手かどうか判る。お金持ちになることが夢。古びたコルト・ガバメントを使用。口癖は「遺言があったら、どうぞ」。名前は、スペイン語で名無しを意味し、同時にスラブ語の希望を意味する「Nadie」。
ジョディ “ブルーアイズ” ヘイワード
声 - 久川綾中央情報局会計監査課のOL。普段はおっとりした普通のOLを演じているが、ナディにエリスを護衛させたり、ローゼンバーグの動きを監視するなど、独自の動きを見せる。目的は「プロジェクト・リヴァイアサン」の阻止や解体である模様。ナレーター的な役割も果たしており、番組中に意味深な台詞が何度か流れる。魔女の末裔であり、末裔たちの組織のエージェントだが、魔女としての能力は持っておらず、エリスとその力に強く憧れている。組織を裏切ったナディの行動や発言にも次第に惹かれていき、「エリスを保護するためにナディを殺せ」という組織の命令をついに実行できず、組織を裏切りナディと共に行動することになる。そしてエリスとナディへの愛情から魔女の力を覚醒させ、エリスの傷を癒す。ローゼンバーグの仕事部屋に侵入する際に初歩的なミスで失敗するなど、ドジなところもある。眼鏡を外して髪をおろすと、通常とは全く異なった外見になる。
ダグラス・ローゼンバーグ
声 - 三宅健太中央情報局「R-339」室長。かつてプロジェクト・リヴァイアサンに携わり、プロジェクト中止後、その残務処理を担当する「R-339」室の室長を務めていた。しかし、プロジェクトの遂行にあくまでも固執し、リトゲン上院議員をスポンサーに就かせ、プロジェクトを密かに再開していた。リトゲンが連邦捜査局に逮捕されたことで、中央情報局上層部の知るところとなり、休職を命じられる。シュナイダー存命中は、彼にエリスの観察と調査を指示して研究の進展具合を監督するため、たびたびシュナイダー家に顔を出していた。その際、エリスの能力が顕現するよう工作したりしている。シュナイダーがエリスに愛情を持つようになっていることを、またエリスもシュナイダーを特別な存在であると思っていることを見抜いていた。
L・A(エルエー)
声 - 宮野真守ローゼンバーグがエリスの行方を追わせるために放ったエージェント。エリスと同じように“魔女”の遺伝子をもとに人工的につくられた存在。ただし、男なので魔女としての能力はないが、身体能力は常人をはるかに超えている。エリスの不思議な能力に関する映像をローゼンバーグに送ることを任務としていたが、エリスへの執着心が異常に強く、勝手な振る舞いが多くなっていったために一度呼び戻され、エリスへの思いを断ち切るようローゼンバーグに再教育されたが、エリスへの思いを捨てられず、再教育の現場から逃亡する。酔客にからかわれた際、激昂してその場にいた人間を惨殺するなど、精神状態はかなり不安定。武器は高熱を発する特殊な金属線。寝ているエリスの髪の毛を勝手に切り、それを人形の形にして常時お守りのように持ち歩いている。肝心のエリスからはひどく嫌われているが、エリスの怒りも自分に都合良く解釈するなど、まったく気にしていない。腕輪を付けているが、これはローゼンバーグの与えたもので、この腕輪によって彼の意のままに操られてしまう。「L・A」は人工の魔女としての完成度の高さを示した「LEVEL A」の略称。
ハインツ・シュナイダー
声 - 三木眞一郎エリスに殺害されたとされている物理学者。エリスの長期に渡る研究や観察をローゼンバーグにより一任されていた。当初はエリスを検体としてしか見ておらず、反社会的な孤高の学者だったが、彼女と暮らすうちに徐々に人間らしい愛情に目覚めていき、最後にはエリスの愛を受け止めて彼女と共に逃亡することを決意するがその矢先に何者かに殺害される。
リカルド
声 - 立木文彦元退役軍人でローゼンバーグに雇われた賞金稼ぎ。ローゼンバーグの指示に従ってリリオと共に密かにナディたちを監視していたが、彼が休職処分になったことで、ローゼンバーグとの契約は事実上無効となった。賞金稼ぎとしての能力はナディを凌ぎ、L・Aとほぼ互角の高い戦闘能力を誇る。リリオのことを実の娘のように寵愛しており、リリオが病気の時には、ローゼンバーグの出動要請を拒否するほどである。決め台詞は「地獄で呑もうぜ、アミーゴ」。
リリオ
声 - 井上麻里奈リカルドが連れている女の子。リカルドの実の娘ではないらしいが、彼への信頼は絶大である。また、エリスやナディにも何故か懐いている。しゃべることができず、表情で思いを伝える。辛いものが苦手。終盤では魔女勢力の議長の意思を伝える媒介役として言葉を発し、魔女の資質を有することもほのめかされている。
Bレディ1号
声 - 岡本麻弥魔女の末裔からなる組織のエージェント。現地でのブルーアイズの秘書的存在であり、ブルーアイズに状況を説明したり、ナディたちの動きを監視したりする。ブルーアイズが組織から離脱した後も、彼女に有用な情報を流すなどして手を貸す。
メリッサ
声 - 豊口めぐみローゼンバーグの恋人。休職後、株で収入を得ていたローゼンバーグのそばに寄り添う。ドラマCDでは人妻(未亡人)であることが語られている。
GUEST / SPECIAL GUEST


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