エゾアカネ
分類
エゾアカネ(Sympetrum flaveolum)は、トンボ科アカネ属に属する昆虫。
目次
1 分布
2 形態
3 生態
4 保全状況評価
5 脚注
6 参考文献
ヨーロッパ、ロシア、中国、朝鮮半島に分布する。日本では北海道の東部に分布し、飛来個体と思われる記録が、北海道の日本海側や青森県にある。[1] 成熟したオスの頭部と腹部は赤くなり、腹部は下部の黒斑が発達する。成熟したメスは橙褐色になるが、赤くなる個体もいる。[1] また両性とも、脚の外側に黄色条がある[1]。翅の基部に橙色斑があり、後翅の方が顕著だが、大きさには変異がある[1]。他のアカネ属のとんぼでも、特にメスでは羽の基部のごく一部が黄色いことがあるが、この種ほど顕著ではない。 平地から山地の抽水植物が多く生える池沼や湿地に生息する。成熟したオスは、なわばりをもち、メスがやってくると交尾をして周囲の植物にとまる。その後、連結をして打空産卵を行うが、メスのみで産卵することもある。1年1世代であり、卵の期間が8か月ほどで、幼虫の期間が2か月ほどである。卵で越冬する。飼育下では、卵が2か月ほどでふ化する場合もある。羽化は、水辺の植物などで夜間から早朝にかけて行われる。[1] この種が好む場所は、厚いイグサ原の周囲である。エゾアカネは、この場所に来るとほとんど飛ばなくなり、しばしば植物の上で羽を休める。 イギリスでは、生育するが定着することはない。カンブリアでは、ごく稀に単一個体が発生することがある。最近では、1995年8月にキリングトン 南ヨーロッパでは、エゾアカネのヤゴが高地の貧栄養の池で成長する。ヤゴの生息地の温度や植生は、気候の変化によって変わってきたようである。数の多い捕食者として、エゾアカネのヤゴは、高地の池の食物連鎖において重要な役割を果たしており、この種がいなくなると食物連鎖が変化する。
分布
形態
生態
保全状況評価
準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)
脚注^ a b c d e 日本のトンボ(2012)
参考文献
尾園 暁、川島逸郎・二橋 亮 『日本のトンボ』 文一総合出版〈ネイチャーガイド〉、2012年、384頁。ISBN 978-4-8299-0119-9。
“ ⇒Sympetrum flaveolum”. British Dragonfly Society. 2011年5月28日閲覧。
更新日時:2017年9月26日(火)16:23
取得日時:2017/10/29 07:57