エスプレイド
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エスプレイドジャンルシューティングゲーム
対応機種アーケード[AC]
開発元ケイブ
発売元アトラス
プロデューサー高野健一
デザイナー井上淳哉
若林明
中村裕子
プログラマー神山聡
矢吹隆一
音楽楠雅弘
人数1?2人
メディア業務用基板
稼働時期1998年4月
対象年齢CERO:C(15才以上対象)
解像度240x320
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『エスプレイド』(ESP RA.DE.)は、ケイブが開発しアトラスより1998年に販売されたアーケードゲーム。ジャンルは縦スクロールシューティングゲーム

コンシューマ移植版である『エスプレイドΨ』についても本項で扱う。
概要

怒首領蜂』に次いで制作された、ケイブ社製弾幕系シューティングの第2弾である。近未来SFと超能力ファンタジーの融合した世界観と、倍率システムやパワーショットといった独自のシステムなどが特徴。ケイブのゲームでは初めてレンダリングCGを採用した作品である。

他プラットフォームへの移植については過去に携帯電話用ゲーム版が制作されたのみであったが、2019年に初のコンシューマ移植版が発売される。

タイトルの決め方は1つ目は「著作が他社に取られていないモノ」、2つ目は「作品の題材が分かりやすいモノ」、3つ目は「覚えやすいモノ」の社内ルールが存在したが時間とお金を無駄にするほど苦労した[1]。開発時『ESP DRIVE』というタイトルだったが、この名前が既に商標登録されていたため、急遽『ESP RA.DE.』に変更された[2]。この『RA.DE.』(レイド)とは、本作ボス戦のBGM『Raging Deicide』の略である。
開発

『怒首領蜂』の開発終了直後の1997年の3月か4月ぐらいに池田から井上に「グラフィックの方向性だけでも決めよう」と指示を出し、開発がスタートした[3]

東亜プランの萩原直樹のドットを超える為に作ったが16色では無理になった為、256色の基板に変えた事で写真取り込みがズルする形で実現し、拡大縮小が出来た時は喜び、「POWER UP」の文字のアニメーションの制作を面倒くさく無くて済めた[4]

当時のケイブが挑戦し、断念した3Dレンダリングを実現した[1]

ショットの仕様の提案は『ガンスモーク』のアイディアを参考にして井上から「人型のキャラクターで右手ショット、左手ショットをやりたい」の意見を出し、マスターアップは1997年12月に固まった[5]

開発のきっかけは井上淳哉は東亜プランに入社以来シューティングを手掛けたが18mくらいの戦闘機の題材がマンネリになった事と地上物の絵の繊細が描き切れなくなったことが切っ掛けで「人間を自機にするなら、“超能力”で飛ばすしかない」と考え、「脱・戦闘機」を挙げた。その為、人間が近くに飛ぶようになった事で生活感のある風景を舞台に戦うイメージが作られるようになった[6]

世界観は東京に選んだ際、敵を配置するとき、「どんな敵だったら説得力があるだろうか」と悩み、歩兵の製作の手間を考えた結果、3Dに変更する事を検討したが、結果は近未来的な世界に合わせる様に無人監視ロボットになった[6]
コンシューマ版

『エスプレイドΨ(サイ)』のタイトルで2019年12月19日[7]よりPlayStation 4Nintendo Switch用ソフトとして発売[8]。開発及び販売はエムツーが行い、同社が展開するシューティングゲーム移植プロジェクト「M2 shot Triggers(エムツーショットトリガーズ)」の一作となり、加えてSwitch版は同プラットフォームへのパブリッシャー参入第1弾タイトルとなる。

当時のバージョンを再現したアーケード、スコアラー監修の元、ボス体力の可視化や点稼ぎをスピーディに改善し、新キャラとアレンジと声の新緑を搭載したアーケードプラス、部屋飾りを特化したいろりの部屋、各ステージのおさらいやガジェットを搭載した内容。

移植版のバージョンはバグを修正した4月21日版準拠[9]
開発発表から販売に至る略史


2018年11月18日、秋葉原・廣瀬無線ビル5階にて開催された『エムツーショットトリガーズ弩感謝祭』にて、エムツー代表・堀井直樹からコンシューマーへの移植が発表[10](この時点では機種・発売日については未発表)。

2019年5月10日、東京秋葉原のゲームセンター「Hey」で、エムツートリガー版のフォールドテストを実施。

同年5月20日、発売機種・発売予定時期を発表。

開発(Ψ)

井上淳哉は「なぜ今頃?」の感想し、エムツーを感謝した。井上は「思い出につられて購入して、ちょっと遊んで終わり」にしない事をリクエストした[6]

エムツーから「何度も遊ばせてプレイヤーを成長させ、シューターにする」というコンセプトを挙げた[6]

フルボイスは「移植する際に、音声データの容量に余裕がある」と言う理由で同じセリフを繰り返さない様に100種類以上の台詞を用意した。叫び声を繰り返した声優は枯れたときに備えてのど飴休憩した。タイトルコールは井上が担当[6]

本作のタイトルのΨの由来は超能力の意味だけでなく再会、最強、覚醒の意味となってる[6]
ストーリー

東京湾の埋め立てにより新しく「鳳凰区」「台場区」「湾上区」が作られた西暦2018年の東京都は、ESP者(エスプしゃ)と呼ばれる超能力者による犯罪と、そのESP者を束ねる犯罪組織「夜叉」の暗躍に脅かされていた。自衛隊をも支配下に置き、その圧倒的な組織力で首都を要塞化し始める夜叉に対し、阪神国際警察は対ESP犯罪機関「JUDGE」を設立し、戦闘員として11歳の少女・美作いろりを東京に派遣。ロシアもまた同様に夜叉の壊滅を画策し、エージェント・J-B 5thを日本へと送り込んだ。

一方、鳳凰区にある鳳凰高校では、クラスメイトから執拗ないじめに遭っていた生徒・近江覚が、突如ESP者として覚醒、それを感知した夜叉のスカウトマンによって誘拐されてしまう。現場に居合わせた覚の同級生・相模祐介は、自ら封印していたESP者としての力を解放し、覚を救うべく単身夜叉に戦いを挑まんとしていた。

それぞれの思いが交錯する東京湾岸上空に、戦いの火蓋が切られる。
ゲームシステム

8方向レバー(移動)と3つのボタン(メインショット、パワーショット、ガードバリア)で
自機を操作する。開始時に、それぞれ性能の異なる三人の主人公の中から一人ないし二人を選択し、ゲームを進める。残機制、全5ステージ×1周、二人同時プレイ可能。

メインショットはフルオート連射となっており、ボタンを押しっぱなしにすることでショットを撃ち続けることができる。押しっぱなしにしている最中は移動速度が低下し、自機を細かく制御することが可能になる。

パワーショットは連射は利かないが、メインショットよりも威力が大きく、着弾時に爆風が発生する。パワーアップによって、同時発射数が最大15発まで増加される。祐介を除き、メインショットと同時に発射することはできない。

ガードバリアは、一般的なシューティングで言うところのボンバーに当たる(下記の回復アイテムは出やすいため、能動的に利用可能)。ボタンを押してゲージを消費することで、自機の周囲にバリアを張って無敵状態になり、その後前方に向かって強力なビームを発射する。ゲージ最大時、ガードバリアは最高4回まで発動させることが出来る(一瞬押すだけでも最低1/4のゲージは消費する)。同様にゲージが1パーセントでもあれば最低1回は発動可能。ボタンを押しっぱなしにすると、ゲージをより多く消費するかわりにバリアが大型化しつつ長く張り続けることができる。ビームの威力は、バリアの展開時間と「吸収した敵弾の数」に応じて増加する。

特定の敵を倒す、バリアで敵弾を消去するとパワーアップアイテムが現れる。メインショットは5段階にパワーアップする[11]。最強状態までパワーアップすると、かわりに得点アイテムである円アイテムが出現するようになる。円アイテムを最大数持っている時に、ボス戦以外でガードバリアゲージが減少している場合、円アイテムのストックが減り始め、ストックが0になるまでの間、敵を倒すとバリア回復アイテムが出現するようになる。この最大数は、前述の回復アイテム出現を行うたびに100ずつ増加し、その分回復アイテムも長く出現するようになる。

パワーショットの爆風が当たっている敵をメインショットで倒すと、倒した時に当たっている爆風の数に応じて、その敵の破壊素点と円アイテムの得点に最大16倍まで倍率がかかる。倍率は一定時間維持される(発動時間は不可視だが、開始前の操作による可視化も可能)。

敵を破壊した際、その敵の周囲の敵弾が消えアイテムとなる。


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