エスパー魔美
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藤子不二雄連載) > 藤子・F・不二雄著作) > エスパー魔美

藤子不二雄 > アニメ > エスパー魔美

エスパー魔美
ジャンル少年漫画
漫画
作者藤子不二雄
(藤本単独作。独立後の
1988年からの単行本などの名義は
藤子不二雄?を経て
藤子・F・不二雄
出版社小学館
掲載誌マンガくん→少年ビッグコミック
月刊コロコロコミック(再掲載)
巻数TC・FF:全9巻
文庫:全6巻
F全:全5巻
話数全62話
アニメ
原作藤子不二雄
(独立後の1988年からの名義は
藤子不二雄?を経て
藤子・F・不二雄
監督原恵一
シリーズ構成桶谷顕
音楽田中公平
製作テレビ朝日旭通信社
シンエイ動画
放送局テレビ朝日系列
放送期間1987年4月7日 - 1989年10月26日
話数119話+スペシャル1話
ドラマ
監督田中健二
制作NHK名古屋放送局
放送局NHK教育テレビジョン
放送期間2002年1月5日 - 2002年3月23日
話数12話
テンプレート - ノート

『エスパー魔美』(エスパーまみ)は、藤子不二雄の藤本弘(のちの藤子・F・不二雄)による日本漫画、またそれを原作としたテレビアニメテレビドラマ
概要

漫画雑誌『マンガくん』の創刊号(1977年1月10日号。1976年12月発売。1976年は昭和51年)から1978年まで連載され、『マンガくん』が『少年ビッグコミック』に改題された後は不定期に掲載、1983年(昭和58年)に最終回を迎えた。なお、本作品の原型として1974年に発表された短編『赤毛のアン子』(別題『アン子大いに怒る』)がある。漫画作品はすべて藤子不二雄名義で発表された藤本弘(独立後は藤子・F・不二雄)の単独執筆作。

オバケのQ太郎』から始まった生活ギャグ路線が曲がり角に来たという作者の判断から描かれた作品であり、

主人公を女の子にする。

超能力を持たせる。ただし、ごくささやかな力に限定する。

活躍の場を大人の世界にする。そのため主人公の年齢を中学生に引き上げる。

主人公の性格、生活環境を、なるべく平凡なものとする。

を旨としている[1]。なお、藤子不二雄のアシスタントを務めたえびはら武司によると、えびはら武司のお色気漫画『まいっちんぐマチコ先生』(当時は藤子タッチのお色気漫画といわれた)のヒットによって藤子不二雄の漫画には色気がないという評価が立ったことから、お色気漫画を描いてみようかと思い立ったことも執筆の動機にあると述べている[2][3]。なお、主人公である魔美の裸シーンを描くために筆者はSMクラブに通って勉強したとのこと[2]

上記の理由から主人公たちの年齢が中学生であり、他の子供向けの藤子作品より若干上になっている。新基軸は成功を収め、21世紀に至るまで版を重ねる作者の代表作の一つとなった。

1987年(昭和62年)4月からテレビ朝日系列でアニメ化された。それに伴い『月刊コロコロコミック』同年4月号から1988年4月号まで再掲載が行われ、同誌の別冊や増刊号にも1回ずつ再掲載されている[4][5]。劇場版も1本製作された。テレビアニメはオリジナルストーリーも多数交え、約2年半にわたるロングラン放映となった。

1995年盛夏に藤子・Fは「『エスパー魔美』なんかもね。余力があれば、また描けたらいいななんて思うんだけども」[6]と語っていたが、1996年9月の死去により、その構想は謎のままとなった。

2002年(平成14年)には、NHK教育テレビジョンドラマ愛の詩』で実写ドラマ化された。
あらすじ

明月中学に通うごく普通の中学生である少女・佐倉魔美は、同じクラスの高畑和夫をピンチから無意識に助け出したことをきっかけに、自分の中に超能力が眠っていることに気づく。高畑は自分がエスパーだと誤解していたため、真実を知って気落ちするあまり魔美と距離を置いてしまうが、気を取り直してエスパーのコーチとして協力を申し出る。

高畑のサポートの元、自身の超能力に磨きをかけながら、魔美はごく普通の中学生と、人助けをする正義のエスパーとしての二重生活に奔走していくのであった。
登場人物

基本的に、漫画もアニメも「1話完結型」のストーリーだが、のちのストーリー進行に欠かせない人物として再登場する者(ハザマローンの女社長、黒田赤太郎、など)もいる。
主要人物

声 - はアニメの、演 - はドラマのキャスト
佐倉 魔美(さくら まみ)

漫画
本作品の主人公。東京近郊の「佐間丘陵」にある明月学園中学の生徒。14歳の中学2年生。血液型O型。誕生日は漫画では「
獅子座土用の丑の日」とのみ明示されている。基本的に「マミ」と片仮名表記で呼ばれている。ひょんなことから超能力に目覚め、以後、自分の力を人助けのために役立てることを決心する。性格は明るく快活でそそっかし屋なおてんばタイプ。情に厚くて心優しくややお節介で、困った人を見ると放っておけないタイプ。勉強および家事が苦手で、特に料理は壊滅的[7]で、作中、彼女の腕前を知る者は、彼女が料理を作ろうとした途端に逃げ出したり作らないように説得する。母親の指導もあり、一度若干の改善が見られた(アニメではシチューのみ)。また、かなりのおっちょこちょいで、よく自宅の階段を踏み外して転がり落ちたり[8]、ことわざや熟語などを言い間違えることがある[9]画家である父親のヌードモデルを務め、お小遣いを稼いでいる。魔美自身も絵を特技としており、その腕前は父譲りでなかなか上手く、高畑から将来は画家になりたいかと尋ねられた時には「なれればね」と答えている[10]漫画家になることが夢だと語る回もある。また部活では美術部に所属していることを窺わせる描写もある[11]。父方の曽祖母が「フランス人」で、自身の赤毛はコーカソイド隔世遺伝によるもの。かなづち(ただし運動能力自体は高畑に比べると高い)で、幽霊が苦手。思春期の年頃だが、父親からのヌードモデルの依頼を平然と受けていることからもわかるように、異性への意識や性に対する知識などはほとんどなく恥じらいがあまりない。逆にその手の知識のある高畑に興味津々に質問したり、高畑が自分のヌードモデル姿を想像しているところを超能力で感づいても特に気にする様子は見せていない(ただし、高畑の指が胸に触れたときには顔を真っ赤にしている)。
アニメ
声 - 横沢啓子(現・よこざわけい子)身長153cm、体重42kg、B75・W56・H80[12]。アニメ版では誕生日は京都大文字送り火の8月16日。
ドラマ
演 - 笹岡莉紗ドラマ版ではレオタードモデル姿でモデルを務めている。
高畑 和夫(たかはた かずお)
声 - 柴本広之 / 演 - 上條誠魔美と同じ中学校のクラスメート。4月12日生まれ[12]。魔美のことは「マミくん」と呼び、魔美からは「高畑さん」と呼ばれる。身長については漫画、アニメとも魔美より低く描かれることが多い。漫画序盤ではやや細めな体型であったが徐々に小太り気味になり、アニメ版でも小太りなキャラクターデザインで描かれている。明月中学きっての秀才で、教科書を一度読んだだけで全て暗記する、ボンヤリと聞いているだけで人の話しの内容を理解するなど天才的な一面を持つ。しかし、本人は至って謙虚でそのことを表に出すことはせず、努力家に申し訳ないとテストではわざと毎回二、三問間違って答えている。頭脳明晰な反面、スポーツは上手くないが嫌いではなく、草野球に熱中しているものの、チームの足を引っ張ることが多い。友人たちからは「野球さえやりたがらなければいいやつ」と評されている。絵を描くのも下手であり、コンポコに笑われることも多い。当初は超能力の持ち主が魔美ではなく自分であると勘違いしており、真実を知った際、落胆のあまり魔美とはしばらく距離を置いてしまったが、和解後は、その博識ぶりから魔美の超能力開発のコーチ・相談相手として彼女を支えるようになる。性への興味は人並にあり、偶然魔美のスカートの中が見えて赤面したり、ヌードモデルをしている魔美のことをぼんやり考えていたこともある。後者はそのことをテレパシーで魔美に知られてしまい、恥ずかしさのあまり真っ赤になりながら激怒した。魔美のことを異性として意識するシーンもあり、彼女に近づく男性に嫉妬心を表すことも多い。例えば、魔美にセクハラを働こうとした黒沢を殴りつけたり、彼女が有名占い師の息子と結婚させられそうになった際や、自殺志願の大学生に貞操を捧げそうになった際に血相を変えるなど。
コンポコ
声 - 小粥よう子 / 小桜エツコ(Fシアター「ドラえもん&キテレツ大百科 コロ助のはじめてのおつかい」)佐倉家のペットの。性別はで、鳴き声は「フャンフャン」などの独特なもの。油揚げが大好物で食性も雑食傾向。血筋がハッキリしない雑種で、タヌキキツネの合の子のような風貌。名前を間違われたり、タヌキやキツネ呼ばわりされたりするとひどく機嫌を損ねる。のんびり屋に思われがち。感情的になることもあり、魔美に厳しい言葉をうけたときは感極まり泣いてしまったことがあり、高畑が名前間違えて名前を呼んだりしたときは怒って怒りあらわに噛み付いた。またにもよく間違われ、アニメではアライグマにも間違われていた。振る舞いがかなり人間くさく、笑い上戸で笑い転げたりする。プライドが高い。物やジェスチャーを使って、人と意思疎通を図ることもある。隣家の陰木宅のペットであるポメラニアン犬、メリーちゃんが大好きで、仲が良い。魔美が超能力に目覚めるのと近い時期に拾われたらしく、高畑はマッチが着火するためにはマッチ箱が必要なように、魔美という「マッチ」が超能力に目覚める触媒としての「マッチ箱」になったのではないか、コンポコと仲良くなれば自分も超能力に目覚めるのではないかと推測した。臆病で方向音痴だが野性の直感は優れており、はるか遠く離れているはずの魔美の危機を察知し、助けに向かうといった活躍も見られた。毛色については、漫画ではレモン色、アニメでは油揚げ色と表現されていた。
魔美の家族
佐倉 十朗(さくら じゅうろう)
声 -
増岡弘 / 演 - 草刈正雄魔美の父。職業は画家兼区立高校の美術講師。たびたび個展を開くが絵はあまり売れていない。絵を描いている時に調子が乗ってくると鼻歌を歌いだすのが癖。よく旅行やドライブに行っては、そこで出会った風景をスケッチしている。たくあんの煮物パイプが好き。魔美を「マミ公」と呼ぶことが多い。魔美と仲の良い高畑には大いに好感を持っている様子。自家用車を所有しており、漫画では車種が不明確である(言及されていない)が、アニメと同様に年代物のフォルクスワーゲン・ビートルである[13]。アニメ版では北海道の牧場主・村木(声 - 田原アルノ)や八ヶ岳山麓に移り住んだ後輩の田端(声 - 岸野一彦)などが知り合いに当たり、人脈の広い様子がうかがえる。また勤務する高校での美術部顧問としても設定されており、アニメでは夏休みに部活指導をする姿も描かれた。アニメ版最終回でフランスに絵画留学することとなった。ドラマでは「十朗」は画家としての筆名で、本名は「比呂志」とされた。
ママ
声 - 榊原良子 / 演 - 涼風真世魔美の母。下の名前は明かされていない。朝売新聞の外信部に勤めている。仕事・家事ともに一流。仕事柄、時事問題に詳しくストーリー上、様々な事件の情報源となることも多い。娘のことは「ちゃん」付けで呼ぶことが多い。アニメ版では「菜穂子(なおこ)」という名にされており、毎朝新聞社に勤務し、取材などの際、相手の心情を十分に理解、検討した上で、公の発表に細心の注意を払うといった描写がある。ドラマ版では「花枝」とされていた。
生徒たち
竹長 悟(たけなが さとる)
声 -
佐々木望魔美のクラスメート。高畑の野球仲間。明確な表現はないが初登場話で幸子とデートしているなど、幸子の彼氏のように描かれている。かなり裕福な家庭で、リゾート地に別荘を構えている。漫画では初期に高畑と野球するシーンが頻繁に出たが、終盤はあまり登場しなくなる。アニメでは後述の幸子・のり子・番野・富山らと共にレギュラーとして出続けた。
間宮 幸子(まみや さちこ)
声 - 江森浩子 / 演 - 井端珠里魔美のクラスメートで仲良し3人組の1人。てんびん座。血液型A型[12]。漫画にも登場。愛称は「さっちゃん(「幸子」と呼ばれることも)」。三人組の中では一番落ち着いた印象を与える。彼氏持ち(竹長)。漫画では初期こそ頻繁に登場したが、終盤は顔見せ程度になる。アニメでは放送延長の強化策としてのり子と共に完全にレギュラー化。小学生低学年ぐらいの弟がいる。なお、ドラマでは名字は「相原」で高畑に関心を持っているという設定になっている。
桃井 のり子(ももい のりこ)
声 - 渕崎ゆり子 第5話のみ江森浩子魔美のクラスメートで仲良し3人組の1人。おとめ座。血液型B型[12]。愛称は「ノンちゃん(後半は「ノン」)」。3人の中では楽天的な性格で情報屋だが、気の小さい一面もある。魔美や高畑にツッコミを入れることが多い。ミーハーヘヴィメタル好き。テニス部に所属し、高根先輩に憧れている。漫画にも2コマほど登場しているが、アニメで明確に名前・性格付けされたキャラクターで第1話から登場している。放送延長に伴い、レギュラー化する。
番野 兆治(ばんの ちょうじ)
声 - 塩屋翼かつて魔美のクラスで番を張っていた不良。彼のグループが高畑を襲ったことが魔美の超能力を顕在化させるきっかけとなった。漫画では「番長」の通称のみで呼ばれていたが、アニメで準レギュラーとなるにあたりキャラクター名が改めてつけられた。漫画では不良番長としての描写しかないが、アニメではクラスメートの転校にはなむけを用意するなど、人情家な一面も見せるようになる。また、事故によって一時的に魔美の超能力が彼に移行したこともあった。
富山 高志(とみやま たかし)
声 - 平野義和魔美のクラスメート。眼鏡をかけており、クラシックマニア。密かに魔美に好意を抱いており、たびたび自慢のレコード鑑賞を持ちかけて自宅に誘うも、聞き手のことを考えない薀蓄語りが魔美を閉口させ、体よくあしらわれる。アニメ版の終了間際では、魔美の助力もありクラスメートの藤野沙織と交際することになる。
ゴインキョ
声 - 龍田直樹魔美たちとは同学年別級の生徒。魔美より頭一つ背が低く、本名の姓は志村だが、常に背中を丸めているため「ゴインキョ」のあだ名がある。モデルガンの収集・改造が趣味だった。漫画では番野たちと同一のグループにいじめられていたが、アニメでは別の番長(玉井)たちにいじめられていた。
有原 成宏(ありはら なりひろ)
声 - 鈴置洋孝明月中学の映画研究会部長。3年生。女子生徒に圧倒的な人気を持つが、部の運営は独裁的で黒沢以外の男子部員からは離反され、後には女子部員にも辞められた。


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