エクスペンダブルズ
The Expendables
監督シルヴェスター・スタローン
脚本デヴィッド・キャラハム
『エクスペンダブルズ』(原題: The Expendables)は、2010年のアメリカのアクション映画。シルヴェスター・スタローンが監督とデヴィッド・キャラハムと共に共同脚本、そして主演も務めている。出演は、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、ランディ・クートゥア、テリー・クルーズら。キャッチコピーは「最強無敵 凄い男たちが魂で見せる、巨大なる興奮と感動。」
2012年には続編の『エクスペンダブルズ2』が、2014年には第三作の『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』が、さらに2023年には第四作の『エクスペンダブルズ ニューブラッド』が公開された。 ニューオーリンズに拠点を置くエリート傭兵団の「エクスペンダブルズ」は、ソマリアの海賊から人質を救う任務を行う。バーニー・ロス率いるチームは手際よく進めるが、好戦的で薬物依存症であったガンナーの暴走により、仲間や人質を危機に陥れる。結果として、仲間や人質の犠牲無く海賊の殲滅に成功するものの、バーニーはガンナーをチームから追放することを決める。 数日後、チームの仲介屋であるツールから仕事の依頼を受けたバーニーは、依頼主であるチャーチと名乗る男から中南米の小さな島国ヴィレーナの独裁者・ガルザ将軍の排除を依頼され、500万ドルで受ける。さっそくバーニーはクリスマスと共に偵察のために、メキシコ湾にある島ヴィレーナへと飛ぶ。2人は現地で軍の横暴を観察しつつ、案内人の美麗な女性・サンドラと落ち合う。彼女の案内でガルザ将軍の宮殿を偵察しようとする2人であったが、道中で軍に捕捉されてしまい、さらにサンドラが他ならぬガルザ将軍の娘であることが判明する。止むを得ず軍と交戦状態となったバーニーらは追手を排除しつつ、サンドラを連れて島からの脱出を図るが、故郷を想うサンドラはこれを拒絶し、2人だけでアメリカへ帰還する。 バーニーは島で得た情報から、依頼主の正体はCIAであり、真の目的はガルザ将軍ではなく、彼と協力している元CIAのエージェントであるジェームズ・モンローであることを知る。一旦は仕事を断ろうとするバーニーであったが、ツールとの会話を通してサンドラを救うことを決意する。そして独りで島へ戻ろうとするバーニーに対し、クリスマスは割に合わないとして反対するが、ヤンは助力を申し出る。空港へ向かうバーニーとヤンを、モンローの部下達が襲撃し、その中には、チームをクビにされたガンナーもいた。激しいカーチェイスの末に、ガンナー以外の排除に成功したバーニーらだったが、容赦ないガンナーに追い詰められる。そしてヤンがガンナーに殺られる直前、バーニーはあえて急所を外してガンナーの胸を撃ち、彼を諭した上で重要な情報を聞き出す。アクシデントを解決して空港へやってきたバーニーとヤンだったが、クリスマスら残りのメンバーが既に待っており、結局、チーム全員で島へ向かうこととなる。 島へ再潜入したバーニーらは、見張りを排除しつつ宮殿の地下に爆薬を仕掛けていく。一方、ガルザ将軍は兵士たちを鼓舞し、モンローとの決別を準備していた。モンローはガルザの命令を一旦は受けるものの、兵士への演説中に彼を撃ち殺した上で島からの脱出を図る。バーニーらは大勢の兵士らに包囲され絶体絶命のピンチに陥るものの、サンドラの無事を確認した上で爆薬を起動させ、その混乱の中で起死回生を計る。サンドラを連れて脱出を図るモンローをバーニーは追跡し、遂にはモンローの殺害とサンドラの救出を果たす。そして、バーニーはサンドラにヴィレーナを復興するためとして自分の大金を彼女に託し、島を出る。 ニューオーリンズに帰ってきたチームはツールの店で任務達成を祝う。その中にはガンナーもおり、共に祝った上で、セラピーに通うことを仲間たちに誓う。クリスマスとツールはナイフ投げの勝負を行っており、最後にクリスマスが大遠投して的にナイフを刺したところで物語は終わる。 キャラクターに関しては、キャストそれぞれの実生活のエピソードや事件を元にしており、当人のパロディが数多く登場する。
ストーリー
登場人物・キャスト
バーニー・ロス
演 - シルヴェスター・スタローン / 日本語吹替 - ささきいさお傭兵部隊「エクスペンダブルズ」のリーダーで早撃ちの名手。冷静沈着な精神力を持ち、銃器などの火器の扱いから格闘、航空機などの乗り物の操縦まで何でもこなす戦闘のエキスパート。愛車はバイクと防弾性抜群のピックアップ・トラック。バーニー・ロスは偽名で本名や国籍などは不明。トレンチいわく「ジャングル好き」。
リー・クリスマス
演 - ジェイソン・ステイサム / 日本語吹替 - 山路和弘傭兵部隊「エクスペンダブルズ」のメンバーの一人でメンバー内では一番若い。元SAS隊員であり、ナイフ術のエキスパート。クナイ型の両刃投げナイフを愛用する。自身の薄毛を他メンバーからよくハゲいじりのネタにされる。他メンバーがアメリカンタイプのバイクを愛用する中、只一人ドゥカティ・デスモセディチ16RRに乗っている。
イン・ヤン
演 - ジェット・リー / 日本語吹替 - 池田秀一傭兵部隊「エクスペンダブルズ」のメンバーの一人で中国名は陰陽(偽名)。少林拳などマーシャルアーツの使い手。自身の身長が低いことを他メンバーからよくネタにされるが、これを活かして狭い場所では相手よりも動ける有利性もある。何かと理由をつけてはギャラアップをロスにせがむ。必要のない殺しや暴力は嫌う。ガンナーとはメンバーの中でも特に仲が悪く、度々対立する事が多い。
ガンナー・ヤンセン
演 - ドルフ・ラングレン / 日本語吹替 - 大塚明夫傭兵部隊「エクスペンダブルズ」のメンバーの一人で大柄な体格。射撃の名手で空手技なども使う。戦闘ではグレネードランチャーなどの重火器を好んで使っている。自信家だが、戦闘におけるストレスから薬物依存症に陥っており、ソマリアにおける作戦にて交渉中に独断で攻撃を行ったりまだ息がある海賊の一味を処刑しようとするなど暴走したことから、円満に解決できたはずの作戦を台無しにしたことでチームから追放される。その後、追放された腹いせにロスらの標的であるガルザ将軍、モンロー一味の側に付き、バーニーとヤンを襲撃するが返り討ちに遭い、バーニーに肩を撃たれ、モンロー一味に関する自分の知りうる情報をすべて話した。しかしバーニーの温情で命を取られる事はなく、彼らと和解した後、ラストでは薬物依存症を克服してチームに無事復帰した。
トール・ロード
演 - ランディ・クートゥア / 日本語吹替 - 木下浩之傭兵部隊「エクスペンダブルズ」のメンバーの一人。