エウブリデス(ギリシア語: Ε?βουλ?δη?、紀元前4世紀ごろ)はミレトス出身のメガラ学派の哲学者で、メガラのエウクレイデスの弟子である。様々なパラドックスを考案したことで知られている。 エウブリデスは、メガラ学派の創始者メガラのエウクレイデスの弟子である[1]。アリストテレスと同時代に生き、アリストテレスについてはかなり辛辣なことを書いている[2]。デモステネスに論理学を教え[3]、アポロニウス・クロノス
目次
1 生涯
2 エウブリデスのパラドックス
3 脚注・出典
4 参考文献
生涯
エウブリデスは7つのパラドックスの形式を発明したことで有名である[1]。ただし、その一部はディオドロス・クロノス
が考案したとも言われている[5]。最初のパラドックス(自己言及のパラドックス)は最も有名であり、有名なエピメニデスのパラドックスと似ている。2つ目から4つ目までのパラドックスは同じパラドックスの派生であり、何かを「知っている」ということの意味と主張に関わる対象の同一性の問題を扱っている。5つ目と6つ目も同じパラドックスの派生であり、言語のあいまい性を扱っている。最後のパラドックスは主張に関連する仮定を攻撃するもので、三段論法の誤謬に関係する。
古代にはこれらのパラドックスはよく知られており、同時代人のアリストテレスもそれをほのめかしたことがあり[6]、一部はプラトンも言及している[7]。アウルス・ゲッリウスはサートゥルナーリア祭の晩餐後の娯楽としてそういったパラドックスを論じることについて記しているが[8]、一方で小セネカはそれを時間の無駄だとし「それを知ったとしても役には立たないし、知らなくても何の問題もない」と記している[9]。エウブリデスや他のメガラ学派の哲学者らがこれらのパラドックスの価値をどう考えていたかは不明だが、メガラ学派はアリストテレスの述語論理に比べるとより広範囲な論理全体に興味を持っていた。
脚注・出典^ a b Diogenes Laertius, ii. 108
^ Diogenes Laertius, ii. 109; Athenaeus, vii.; Aristocles, in Eusebius Praeparatio Evangelica xv. 2.
^ Plutarch, Vit. X Orat.; Apuleius, Orat. de Mag.; Photius Bibliotheca
^ Diogenes Laertius, vi. 20. ただしディオゲネスについての著作の作者として vi. 30 では詳細不明のエウブロス (Eubulus) が書かれており、混乱があるかもしれない。
^ Diogenes Laertius, ii. 111
^ Aristotle, Sophistici Elenchi, 24, 25, 22.
^ Plato, Euthydemus
^ Aulus Gellius, xviii. 2. 9.
^ Seneca, Epistles, 45. 8.